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やる夫が天下布武を目指すようです 第四話 「稲生の戦い」

第四話 「稲生の戦い」
261 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 20:58:25 ID:62UW2TvQ

第四話 「稲生の戦い」

~1554年(天文二十三年)4月~

          _,,..,,,,_
         / ,' 3  `ヽーっ ……もうダメポ……
         l   ⊃ ⌒_つ
          `'ー---‐'''''"
         坂井大膳

やる夫に連敗続きの坂井大膳は起死回生の策に出る。

262 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 20:58:57 ID:62UW2TvQ

      _____
    /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
     |.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
     |::::::::ゝ \  / |  頼まれたら断れんだろ!
    |::::::( ( ●)  (●)|
    (@  ::::⌒ノ(、_, )ヽ⌒) 
     |    `-=ニ=-  |
     \     `ー'´ /
  ,,.....イ.ヽヽ、___ ーノ゙-、.
  :   |  '; \_____ ノ.| ヽ 
     織田信光(やる夫の叔父)

それは、やる夫側の織田信光に織田彦五朗と並んで守護代として清洲に入城させる事であった。
これによって、やる夫と信光の分断を計ったのである。
しかし、この策もやる夫の予想の範疇だった……

263 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 20:59:28 ID:62UW2TvQ

~少し前の那古野城~

      _____
    /.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
     |.:::::::::γ⌒Y⌒ヽ::.|
     |::::::::/ ⌒  ⌒ | どうしたんだ、やる夫?
    |:::::::〉 ( ●) (●)|   
    (@ ::::⌒(__人__)⌒)  急に呼び出したりして?
     |     |r┬-|  | 
     \    `ー'´ /
 ,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノ゙-、.
 :   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
     |  \/゙(__)\,|  i |


      ____
    /  ⌒  ^\
   /  ( ●)  (●)   わざわざ、呼び出してすまんお。
 /  ::::::⌒(_人__)⌒ヽ 
 |       |r┬-|   |  実は叔父御に大切な話が有るお。
 \        `ー'´  / 
   織田信長(通称:やる夫)

264 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:00:08 ID:62UW2TvQ

          ____
       /ー  ─\  ……清洲城の坂井大膳は最近やる夫に負け続けて
      / (●) (●) \  城内でも急激に権威が失墜していると聞くお。
    /   .(__人__)   \  たぶん、次の一手はやる夫側に対する調略(敵を寝返らせる事)……
    |     `⌒´      |   そして、その目標はおそらく叔父御だお。
     \           _/


     _____
   /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
    |.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
    |::::::::ゝ ―  ― |   ほう……で、オレはどうすればいいんだ?
   |::::::( ( ●) (●)| 
   (@  ::::⌒(__人__)⌒)
     |     ` ⌒´  | 
    \         /  
 ,,.....イ.ヽヽ、___ ーノ゙-、.
 :   |  '; \_____ ノ.| ヽ

265 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:00:39 ID:62UW2TvQ

      ____
    /  ⌒  ^\
   /  ( ●)  (●)   なに、簡単だお
 /  ::::::⌒(_人__)⌒ヽ  調略に乗る振りをして、内部から清洲城を制圧して欲しいんだお。
 |       |r┬-|   |
 \        `ー'´  /  そうしてくれれば尾張の下四郡の内、この那古野を含む二郡を叔父御に進呈するお。  


     _____
   /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
    |.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
    |::::::::ゝ ―  ― |   
   |::::::( ( ●) (●)| 
   (@  ::::⌒(__人__)⌒)  ……それで、清洲を含む残り二郡がやる夫の取り分という訳だな?
     |     ` ⌒´  | 
    \         /  
 ,,.....イ.ヽヽ、___ ーノ゙-、.
 :   |  '; \_____ ノ.| ヽ

266 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:01:00 ID:62UW2TvQ

     _____
   /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
    |.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|  (おいおい……オイシイ話だろ。
    |::::::::ゝ:::::─三三─|   清洲を渡せば、やる夫が整備した那古野が手に入るわ、
   |::::::( ( ○)三(○)|    やる夫にさらに恩も売れるわ……
   (@::::::::::::::::(__人__):::::)    こりゃ、やる夫の後見人として織田家を牛耳る日も意外と近いか?)
    |:::::::::::  |r┬-|  | 
    \:::::::::  `ー'´ /  


     _____
   /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
    |.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
    |::::::::ゝ  \  / | ようし!心得た!
   |::::::( ( >)  (<)| 
   (@  ::::⌒(__人__)⌒)  大船に乗ったつもりで任せておけ!!
    |     |r┬-|  |
    \      `ー'´ /
  ,,.....イ.ヽヽ、___ ーノ゙-、.
  :   |  '; \_____ ノ.| ヽ

267 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:01:26 ID:62UW2TvQ

       ____
     /_ノ   ヽ_\   よろしく頼むお!
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ (……叔父御……考えてる事顔に出すぎだお……)
  |     |r┬-/      |
  \     ` ̄'´     /

268 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:02:01 ID:62UW2TvQ

~同年4月20日~

信光が清洲に入城した。
          _,,..,,,,_
         / ,' 3  `ヽーっ ……はい死んだ……
         l   ⊃ ⌒_つ
          `'ー---‐'''''"

この段になって大膳もようやく信光の不穏な動きに気がつく。
にわかに身の危険を察知した大膳は城を脱出、駿河まで逃れたという。

こうして若き日のやる夫の障壁として立ち塞がった坂井大膳は、歴史の表舞台から姿を消したのであった。

269 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:02:32 ID:62UW2TvQ

    _____
   /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
    |.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
    |::::::::ゝ ノ^,  ^ヽ |
   |::::::( ((・)  ((・)|   おらぁ!腹でも切っとけやぁ!!
   (@  ::::⌒(__人__)⌒)
    |     |r┬-|  |
    \      `ー'´ /
  ,,.....イ.ヽヽ、___ ーノ゙-、.
  :   |  '; \_____ ノ.| ヽ

大膳が逃げ出した後、信光はすぐに彦五郎の元に向かい腹を切らせた。
こうして、守護居城だった清洲は信光の手に落ち、約束どおりやる夫の手へと渡るのであった。

270 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:03:00 ID:62UW2TvQ

~清洲城~

..      ____
     / ―  -\   ……
.  . /  (ー)  (ー)  
  /     (__人__) \  (親父殿見てますかお……?
  |       ` ⌒´   |
.  \           /    親父殿の念願だった清洲の地もついに我が手に落ちましたお……)
.   ノ         \
 /´            ヽ

271 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:03:25 ID:62UW2TvQ

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●) しかし、思い切ったことをしたな……
. |    (__人__)  
  |     ` ⌒´ノ   那古野ごと2郡も領地をくれてやるだなんて。
.  |         }
.  ヽ        }    ……気前が良すぎるだろ。
   ヽ     ノ
   .>    < 
一雲斎針阿弥(通称:やらない夫)


       ____
     /_ノ   ヽ_\   ああ……アレかお?
   /( ●)( ●)\   
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  アレは手を打ってあるから、すぐにやる夫の手に戻ってくるお。
  |     (  (      |  
  \     `ー'      /   ……だから気にしないでいいんだお。

272 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:03:48 ID:62UW2TvQ

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ○)(○)  手を打ったって……
. |    (__人__)
  | U   ` ⌒´ノ   まさか……
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <

273 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:04:07 ID:62UW2TvQ

           _-─―─- 、._
         ,-"´     ゝ   \
        /              ヽ  ……叔父御はなまじ勇猛で優秀な分、野心が強すぎるお。
         /       ::::/::::::::\::ヽ  ……今は若造と侮っているから、やる夫の味方になってくれているけど、
       |       / ヽ `::::´ /`ヽ   織田家の実権を求めている以上は、いずれやる夫の前に立ち塞がる事になるお……
        l       ( ーノ::::::::::ヽー.;l  ……だから、もう潮時なんだお……
       ` 、        (__人_)  .;/  せめて、一時でも那古野の主になった夢でも見させてやるぐらいしか
         `ー,、_         /      やる夫にはしてやれんお……
         /  `''ー─‐─''"´\

274 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:04:49 ID:62UW2TvQ

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●) ……
. |    (__人__) 
  |     ` ⌒´ノ  (今更だが……味方にまでここまで徹底しないと生き残れんとは……
.  |         } 
.  ヽ        }    なんて悲しい時代なんだろうな……)
   ヽ     ノ
   .>    <

275 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:05:09 ID:62UW2TvQ

この半年後、信光は家臣の坂井孫八郎に暗殺されてしまったのである。

   ::::::  ::   ____  :::::  ::::  ::
   ::::::  :::::/.::::::::::::::::::::::::.ヽ :::   :::   ::
    :::  :::|.::::::::γ⌒Y⌒ヽ::.|::  :::  ::
    ::::  |::::::::/  ─  ─ | ::  ::
    ::  (@ ::  .(○) (○)|  :  :::
     :  | :::::⌒(__人__)⌒) :  :::
     ::::  \    ` ⌒´ / :   :::
      ::  ノ        \ :   ::

そのため、那古野を含めた領地はやる夫の手から離れる事もなかった。
坂井孫八郎が咎を受けた様子もない事が、この事件の背景を物語っているようであった。

276 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:05:41 ID:62UW2TvQ

1555年(弘元元年)正月

      / ̄ ̄ ̄ \
    //     \\    うふふふっ……正月だお。
   /  ( ≡)   ( ≡) \
   | ///  (__人__) /// |   新年会は料理も美味しいお。
    \__ `ー ' ___/
   /    ヾ、 //  \ ヽフ   正月ぐらい、無礼講で楽しむお。
   ヽ_⌒)ハ //   | レつ||)
  i⌒l ミ゚Д゚,,彡⌒)  ヽ_ノ  ̄
  |  | ヽ__"" ヽ_ノ|  |
  ヽ  ̄ ̄ ̄/ ヽ ヽ_ノ
    ̄ ̄ ̄ /  /ヽ__)
       (__ノ


        ./:::::\          /::::::ヽ
       /::::::::::::;ゝ--──-- 、._/::::::::::::::|
       /,.-‐''"´          \:::::::::::|   殿!
     /                ヽ、::::|
    /                    ヽ  そういえば、最近城下で面白い噂が流れているらしいですよ?
     l    \                  l
    .|    ○          /     |
     l  , , ,           ○     l
    ` 、      (_人__丿    、、、   /
      `ー 、__               /
         /`'''ー‐‐──‐‐‐┬'''""´
        ./        ___ l __
         l   ./    /  |/ |
         `ー-<    /  ./  ./
           `ー‐--{___/ゝ、,ノ
       佐々成政(やる夫の馬廻))

277 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:06:08 ID:62UW2TvQ

        ___
      /      \
   /          \
  /   ⌒   ⌒   \ 面白い噂? いったい何だお?
  |  /// (__人__) ///  |
. (⌒)              (⌒)
./ i\            /i ヽ


        ,ヘ        ,ヘ
       / ゛ヽ      /  ヽ
       /  ゛ヾ    /   ゛ヽ
      /    """"""      ゛ヽ   某の領地の比良の東方に「あまが池」という沼が在るのですが、
     /                ヽ
    /  ○          ○     i  何でもそこに真っ赤な舌と爛々と光る目を持った大蛇が住んでいるとの事。
    i                     |
    !      | ̄ ̄ ̄ ̄|  \|/   !  地元の領民がその恐ろしい姿を何度も目撃したとか……
    ヽ      ヽ   _丿  /|\ /
     ヽ                 /    ……どうです?戯れに、自身で一度ご覧になられては?

278 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:06:39 ID:62UW2TvQ

       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( >)  (<)\   うわぁ!すっげぇ面白そう!
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |     |r┬-/      |   やる夫のツボだお!それ見に行くお!
  \     ` ̄'´     /


         ,;' .';,.     ;' ';,
         ,;   ';,.,.,.,.,..,,,;'   ';
        ,;.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `:、   はっ!それでは参りましょう。
       ,:'.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ',
       :'.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i   (……上手く行ったな)
       i.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
       '               ::::i
       `:、 ―――      ::::::::/
         ,:'         : :::::::::::`:、
         ,:'         : : :::::::::::

279 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:07:05 ID:62UW2TvQ

   / ̄ ̄\   ……
  /ノ  ヽ、_  \
. ( ●)( ●)   |  (……普段冗談も言わない成政が
 |(人__)       |
  | ⌒ ´      |    いきなり噂話披露して……
.  |        |
.  ヽ      /     しかも現地に行きたがるだなんてオカシイだろ?)
   ヽ     /
   .>    <

実は成政は、この時やる夫の暗殺を目論んでいたのであった。
上手く小船に乗せ、護衛と切り離して沼の上で刺し殺すつもりだったのである。

280 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:07:38 ID:62UW2TvQ

~比良~

           ____
         /_,r'  ' !、\
       /(≡)   (≡)\  むっほう~!
     n/ ::::⌒(__人__)⌒::::::\
    y |     |r┬-|     |⌒)  やる夫探検隊の到着だお!
    l \_   `ー'ォ     //
     \      ・    ・  ̄ /     で、成政、どうするお?
       \         /
        >      <
       〃   (::)っ   ヽ
       ヽ  <  `‐' >  )
        と__)   (__)


        ,ヘ        ,ヘ
       / ゛ヽ      /  ヽ
       /  ゛ヾ    /   ゛ヽ
      /    """"""      ゛ヽ   まず、沼を掻き出しましょう
     /                ヽ
    /  ○          ○     i  それから、やる夫様と某が船に乗って確認に参るとしましょう。
    i                     |
    !      | ̄ ̄ ̄ ̄|  \|/   !   実は、沼を掻き出す為の領民は既に集めてあります。
    ヽ      ヽ   _丿  /|\ /
     ヽ                 /

281 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:07:57 ID:62UW2TvQ

           ____
         /_,r'  ' !、\  手回しがイイお!
       /(≡)   (≡)\
     n/ ::::⌒(__人__)⌒::::::\  よしよし!よきにはからえだお!
    y |     |r┬-|     |⌒)
    l \_   `ー'ォ     //
     \      ・    ・  ̄ /


         ,;' .';,.     ;' ';,
         ,;   ';,.,.,.,.,..,,,;'   ';
        ,;.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `:、   はっ!
       ,:'.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ',
       :'.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i  ……それでは、しばしお待ちください。
       i.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
       '               ::::i
       `:、 ―――      ::::::::/
         ,:'         : :::::::::::`:、

282 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:08:26 ID:62UW2TvQ

      ____
     /_ノ ' ヽ_\
   /(≡)   (≡)\ ~3分経過~
  / /// (__人__) ///\
  |     |r┬-|      |
  \     ` ー'´    /

       ____
     /⌒  ー、\
   /( ●)  (●)\ ~5分経過~
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-/ '    |
  \      `ー'´     /

    / ̄ ̄ ̄\
   / ─    ─ \ ~10分経過~
 /  (●)  (●)  \
 |    (__人__)    |
 \    ` ⌒´    /

        .____
     ;/   ノ( \;
    ;/  _ノ 三ヽ、_ \; ~15分経過~
  ;/ノ(( 。 )三( ゚ )∪\;
 ;.| ⌒  (__人__) ノ(  |.;
 ..;\ u. . |++++|  ⌒ /;

283 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:08:52 ID:62UW2TvQ

                     ____
                 /     \
               /  \  / \  ええい!まだるっこしいお!
              /   (≡) (≡) \
              |     (__人__)   |
              \_    `⌒´  _/
             /          ヽ(っ )
            / /|        | / /
           ( と)  |  ___/⌒)|ヽ__ノ
                ヽ/ __(_/ |
                 ヽ_/   |
       ///        /  /
                  く  /
  ヽ ノ             (_/
ヽ\   /

284 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:09:15 ID:62UW2TvQ

         ,-、            ,.-、
        ./:::::\          /::::::ヽ
       /::::::::::::;ゝ--──-- 、._/::::::::::::::|
       /,.-‐''"´          \:::::::::::|
     /                ヽ、::::|  と、殿!?
_   /                    ヽ
\   l    /                   l (ば、馬鹿な!真冬に寒中水泳だと!?
/   .|    ○          \  u  |
 ̄   lU , , ,           ○     l  いくら殿でも、この寒空じゃ死ぬぞ?)
    ` 、      (_人__丿    、、、   /
      `ー 、__               /
         /`'''ー‐‐──‐‐‐┬'''""´

285 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:09:39 ID:62UW2TvQ

~5分後~

         ___
      /)/ノ ' ヽ、\
     / .イ '(●)  .(●)\ ……沼の底にでっけぇ縄が在っただけで
  .  /,'才.ミ).  (__人__)   \      蛇なんて何処にも居なかったお?
  .  | ≧シ'   ´ ⌒`     |
  . \ ヽ           / ……つまんねぇから、やる夫は城で騒ぎ直しだお!

タッタッタッタッタ……

286 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:10:00 ID:62UW2TvQ

     ,     ∧     ヘ
   __ノ    ,' i ':,   / i ヽ
   ヽ     ,'、,,j ーーイ,,、j  ヽ、
   ノ   ,:´           ヽ  そ、そうですか……
         ○     ○     ',
      l               | ははは……噂なんてそんなモンですよね……
      ':,   ──     u  /
        ヽ、 ノ   )    / (な、何つうアホな行動力……普通、真冬に裸で飛び込むか!?)
         `> ―      <


       / ̄ ̄\
     /  ヽ、_  \
    (●)(● )   |  ……成政……お前さん、何か良からぬ事を企んでたろ?
    (__人__)     |
    (          |   大方、この比良の地が清洲城と隣り合わせてるもんだから、
.    {          |
    ⊂ ヽ∩     く    接収されるのを危惧して先手を打とうとでもしたんじゃないのか?
     | '、_ \ /  )
     |  |_\  “ ./
     ヽ、 __\_/

287 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:10:50 ID:62UW2TvQ

         ,;' .';,.     ;' ';,
         ,;   ';,.,.,.,.,..,,,;'   ';
        ,;            :`:、   !!!!
       ,:'         U :::::::',   
       :'   ヽ、,.,  ,,'     ::::::i  そ、そそそんな、そそそ某は何もやましい事なぞ……
       i   ◯      ◯  し  ::::i
       ' :''''  ___   "''´ * ::::i
       `:、   `----、      ::::::::/
         ,:'    ̄ ̄   : :::::::::::`:、
         ,:'         : : :::::::::::


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)  ……誰に吹き込まれたかは知らんがな、
   |      (__人__) /;;/     
.   |        ノ l;;,´     やる夫様は、そんな事少しも考えてなんかいないだろ。
    |     ∩ ノ)━・'   
  /    / _ノ´        ……むしろ、お前さんの才能を高く買ってるぐらいだ。
  (.  \ / ./   │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

288 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:11:10 ID:62UW2TvQ

          ;' ':;,,     ,;'':;,
         ;'   ':;,.,.,.,.,.,,,;'  ';,    !
        ,:'           : :、   そ、某の事を!?
       ,:' \  ,,. 、./     ::::::::',
       :'  ○     ○     :::::i.
       i  ''' (_人_) '''' *   :::::i
        :    {+ + +}      :::::i
       `:,、   ̄ ̄      ::::::::: /
        ,:'        : ::::::::::::`:、
        ,:'         : : ::::::::::`:、


      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;)
    |  (●)(●)/;;/  ああ、そうだ。
    |  (__人__)l;;,´|
    | ./´ニト━・' .l   ……だから、この事は俺の胸の中で留めて置いてやる。
    | .l _ニソ    }
     /ヽ、_ノ    /    以後は馬鹿な気を起こしてやる夫様の期待を裏切るんじゃないぞ?
    __/  /    ノ__
  / /  /       `ヽ.
  /´  ./       ,.  ヽ.

289 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:11:31 ID:62UW2TvQ

            ,、      ,、
         ,;' .';,.     ;' ';,
         ,;   ';,.,.,.,.,..,,,;'   ';
        ,;.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `:、
       ,:'.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ', …………はっ。
       :'.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
       i.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
       '               ::::i
       `:、 ―――      ::::::::/
         ,:'         : :::::::::::`:、

この日の事は成政なりに感じるモノがあったらしく、
これ以後はやる夫に忠実に仕え、後に織田家の中核の一席を占めるまで出世するのであった。

290 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:11:57 ID:62UW2TvQ

1556年(弘元2年)
信光の暗殺から約2年、急激に拡大した領内の整備に邁進していたやる夫は
ある日、尾張で馬借を家業とする生駒家永の屋敷を訪ねた。
この家永はやる夫の馬廻でありながら、家業の馬借の他に灰と油の商売でも財を成した商人でもあった。
そして、この生駒家は商家という性質上、尾張や美濃の物資・情報が飛び交う拠点でもあったのである。


 ガラッ. |┃            , -─-─- 、
     |┃          _∠_     _ \
     |┃         /    `Y´ ̄     丶
     |┃  ノ//    レ二ヽ、_  .|  ,ィ二ニ   ヽ    家永~、ちょっと相談があって来……
     |┃三       ノィ●>=`三´=ィ●>   丶
     |┃       /´    ´     `       ヽ
     |┃        |     (_人__)        |
     |┃       ヽ     }ェェェェ{        /
     |┃三      \_ ヽ.二二.ノ  ノ _/
     |┃三        /ニ二三三三二ニ\

291 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:12:29 ID:62UW2TvQ

       ,_   _
     、-ー'`Y <,___
  __≦ー`___ _二z<_
  > 7  ̄、-‐ ´ ̄`'┴<
 <之′Y´/        \
   >{  ,'  |、 , ,.  ,.l  ,   i
  | !、{  | 寸寸T ハT7} ィ,l …………地方妖怪・三角饅頭?
  ′J゙i, ゙i ゙i( ○)  (○)|ハ|
     ゙i|゙i'(1   Д  ノ川
      │「ィ::ニE7 l
      └l´::::/ヽト
        |::::|´  ̄`i


      ____
    /ヽ  /\
   /(○) (○)丶 !!!!!!
  /::⌒(__人__)⌒::: ヽ  
  l    |r┬-|     l
  \   `ー'´   /
  /         ヽ

292 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:12:50 ID:62UW2TvQ

          ____
+        ./ \  /\ キリッ
      / (●)  (●)\   やぁ、お嬢さん!
    /   ⌒ノ(、_, )ヽ⌒  \  僕の名は織田信長、ちょっと内気でキュートなナイスヤングです。
    |      `-=ニ=-      |   親しみを込めて「やる夫」と呼んで下さいお。
    \      `ー'´     / +  で、家永は居ますかお?


      ___,> Y´'ー-、
     _>z二_ ___`ー≧__
     >┴'´ ̄` ‐-、 ̄ 7 <
    /        ヽ `Y′之> ……これは失礼いたしました。
.   /  ,  l、 、 , 、 |  ヽ }<  ……私は家永の妹で吉乃と申します。
   l ,ィ {7Tハ T寸寸 |  }ノ |
   |ハ |(ー) (ー) / / ,/レ′ ……申し訳ありませんが、ただいま兄は留守にしていまして……
     `|   ヽ   u「)'/|/
     ヽ、_  ―  _,.ィT/
       l 7Eニ::ィ1│
       'イ/ヽ::::`l┘
       吉乃(生駒氏)

293 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:13:13 ID:62UW2TvQ

      ____
    /―  ―\   全然大丈夫ですよ。つうか、そっちの方が好都合?
   /  ⌒   ⌒ \  ところでお嬢さん、お時間は有りませんか?
 /    _ノ 、_! ヽ  \ この途中で美味い団子屋を見つけたんですよ。
 |      トェェェイ     | もし良かったら僕とそこでお茶でも……ああ、僕は全然怪しい者ではないですよ?
 \     ヽニソ    / 近所の清洲って言う所で小粋に大名なんかをやっておりまして……


         _   _,
      ___,> Y´'ー-、
     _>z二_ ___`ー≧__
     >┴'´ ̄` ‐-、 ̄ 7 <
    /        ヽ `Y′之>  
.   /  ,  l、 、 , 、 |  ヽ }<   ……ぷっ。
   l ,ィ {7Tハ T寸寸 |  }ノ | 
   |ハ |(⌒) (⌒) / / ,/レ′ ……やる夫様のことを知らない人間なんて、尾張じゃ居りませんよ。
     `|   ヽ    「)'/|/    
     ヽ、_  ー _,.ィT/      
       l 7Eニ::ィ1│ 
       'イ/ヽ::::`l┘

294 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:13:38 ID:62UW2TvQ

         _   _,
      ___,> Y´'ー-、
     _>z二_ ___`ー≧__
     >┴'´ ̄` ‐-、 ̄ 7 <
    /        ヽ `Y′之>
.   /  ,  l、 、 , 、 |  ヽ }<   ……留守番ですから、私は外には行けませんが……
   l ,ィ {7Tハ T寸寸 |  }ノ |
   |ハ |(ー) (ー) / / ,/レ′      ……よろしければ、お上がりになってお茶でもいかがです?
     `|   ヽ    「)'/|/
     ヽ、_  ―  _,.ィT/       ……兄が帰ってくるまで、私がお相手いたしますので。
       l 7Eニ::ィ1│
       'イ/ヽ::::`l┘


       ____
     /      \       それは是非!喜んでだお!
   / ⌒    ⌒ \
  /   '´`゙   '´`゙  \    つか、家永しばらく帰ってくんなって感じ?ですお。
  |      (__人__)    |
  \     |r┬-|     /    ささ、参りましょうだお!
       `ー'´

ちょうど前夫と死に別れて実家に戻っていた吉乃は、こうしてやる夫と出会ったのである。

295 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:14:05 ID:62UW2TvQ

       ___
      /⌒  ⌒\
    /  ⌒   ⌒ \   ええ~?今年で29?
    | ⊂⊃ (_,、_,) ⊂|   とてもそうは見えませんお。
    \     (_/   /
      |    ┌─┐|    やる夫よりもずっと若く見えるお!
      |     ⊃.茶 ○
      \_    ̄ \
      と_____ノ_ノ

       ,_   _
     、-ー'`Y <,___
  __≦ー`___ _二z<_
  > 7  ̄、-‐ ´ ̄`'┴<
 <之′Y´/        \   ……ふふっ、ありがとうございます。
   >{  ,'  |、 , ,.  ,.l  ,   i
  | !、{  | 寸寸T ハT7} ィ,l   ……やる夫さまも23とは思えないほど可愛らしいです。
  ′J゙i, ゙i ゙i ⌒    ⌒|ハ|
     ゙i|゙i'(1""  ー "ノ川
      │「ィ::ニE7 l

こうして、やる夫と吉乃は急速にその仲を深めていったのであった……

296 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:14:31 ID:62UW2TvQ

同年4月
吉乃と出会い、幸せ気分のやる夫の元に斉藤道三からの使者が飛び込んできた。


         ____
       /   u \
      /  \    /\   ど、道三殿が死んだのかお!?
    /  し (○)  (○) \
     | ∪    (__人__)  J |
    \  u   `⌒´   /

   ∧∧
  (゚ー゚u) <はっ! 嫡男の義龍に当主の座を奪われ、それを奪い返そうと決起したのですが……
   |  ∪

297 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:15:03 ID:62UW2TvQ

         ____
       /   u \
      /  \    /\   しかし……どうして義龍はこの時期にそんな強行策に……?
    /  し (ー)  (ー) \
     | ∪    (__人__)  J |
    \  u   `⌒´   /

   ∧∧
  (゚ー゚u) <はっ!道三様が義龍を廃嫡しようとしていたのに対して、義龍側がそれに気づき先手を打った由にございます。
   |  ∪

298 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:15:34 ID:62UW2TvQ

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;) ……解ったお。報告大儀だったお。
/    (─)  (─ /;;/
|   U   (__人__) l;;,´| 
./      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

   ∧∧
  (゚ー゚ ) <はっ!……それから道三様から言伝がございます。
   |  ∪

299 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:15:53 ID:62UW2TvQ

       __
       /    \
.    /          \  ん?
.  /    ―   ー  \ ……なんだお?
  |    (●)  (●)  |
.  \    (__人__)  /
.   ノ    ` ⌒´   \

   ∧∧
  (゚ー゚ ) <「美濃は婿殿にくれてやる」との事です。
   |  ∪    それから……「帰蝶を頼む」と。

302 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:18:06 ID:62UW2TvQ

     ____
   /      \
  /─    ─  \   (道三殿……
/ (ー)  (ー)   \   やる夫の力を認めてくれた数少ない大人の一人だったお。
|   U(__人__)     |   お互いに打算だらけの関係ではあったけど……
\   ⊂ ヽ∩     <    そんなマムシ殿がやる夫は嫌いじゃなかったですお……)
  |  |  '、_ \ /  ) 
  |  |__\  “  / ……解ったお。しかと承ったお。
  \ ___\_/

こうして、油売りから戦国大名まで上り詰めた戦国の僑雄・マムシこと斉藤道三も歴史から姿を消した。
これにより、織田家と斉藤家の同盟関係も事実上解消されたのであった。

304 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:18:42 ID:62UW2TvQ

~その日の夜~

     ____
   /      \
  /   _ノ ヽ、_.\
/    (ー)  (ー) \ ……お濃……知っていると思うが、道三殿が亡くなられたお。
|       (__人__)    | それにともなって、斉藤家との同盟関係も白紙に戻るお。
/     ∩ノ ⊃  /  ……お前はどうするお?
(  \ / _ノ |  |    元々、好んでやる夫に嫁いで来たわけではないのだから、
.\ “  /__|  |     実家に戻りたいのなら、やる夫はそれでも構わんお……
  \ /___ /

305 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:19:16 ID:62UW2TvQ

           _ _ _ 
        _,. -''"ミミ 彡 `ヽ、_,,
    ,.-‐'(^/彡" //iヽヽヽヽヽ、 }⌒ヽ
  /イ/⌒i/// / /i ノi }i ヽヽヽソ⌒ヽヽヽ
  // /ヽ__{i i イイ イ{ノ l } } } } }、 ,}リiノノヽヽヽ  殿……
  l l///∠l{lト{щL!L |||∠Llノ-}ノ彡|_,,>l } }ノ  濃は織田家に嫁いだ身でございます……
  V/ト{  {ヽ| -=・=- ′ ヽ-=・=-ノl'") ノノノイ  なれば、今更斉藤家に帰る理由もございますまい……
  ト、l ヽ ヽl    ノ(、_, )ヽ、  lノ   }ノノ}  ……それに父を殺した義龍は……濃にとっても仇にございます…… 
  ヽ \  ヽ   (_人_)  ノ   ノ   
         >―----―<    
       お濃の方(帰蝶)

306 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:20:04 ID:62UW2TvQ

     ____
   /      \
  /  ─   ─.\
/    (ー)  (ー) \ ……ん……解ったお。
|       (__人__)    |  
/     ∩ノ ⊃  /  ……誰が何と言おうと、お濃はやる夫の正室だお。
(  \ / _ノ |  |       
.\ “  /__|  |     ……お濃が嫌になるまで、ずっと織田家がお濃の家だお。
  \ /___ /


        _,. -''"ミミ 彡 `ヽ、_,,
    ,.-‐'(^/彡" //iヽヽヽヽヽ、 }⌒ヽ
  /イ/⌒i/// / /i ノi }i ヽヽヽソ⌒ヽヽヽ
  // /ヽ__{i i イイ イ{ノ l } } } } }、 ,}リiノノヽヽヽ  ……やる夫様……
  l l///∠l{lト{щL!L |||∠Llノ-}ノ彡|_,,>l } }ノ  
  V/ト{  {ヽ|  ーー ′ ヽーーノl'") ノノノイ   ……ありがとうございます……
  ト、l ヽ ヽl o゚  ノ(、_, )ヽ、  lノ   }ノノ}   
  ヽ \  ヽ   (_人_)  ノ   ノ   
         >―----―<    

後に多くの女性に手をつけ子を産ませたやる夫であったが、これ以後もお濃の方を粗略に扱う事だけはなかった。
それは、やる夫なりの愛情だったのか、それとも亡き道三への義理立てだったのかは知る由もない。

307 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:20:37 ID:62UW2TvQ

同年6月、今度はやる夫の異母兄にあたる安房守秀俊が家臣に暗殺された。

     ____    ━┓
   /      \   ┏┛
  /  \   ,_\.  ・
/    (●)゛ (●) \ ……今回の件はやる夫は知らんお。
|  ∪   (__人__)    | 秀俊兄ぃほど器用な人が、まさか殺害を決意させるほど
/     ∩ノ ⊃  /  家臣に遺恨を持たれていたとも思えんし……
(  \ / _ノ |  |  
.\ “  /__|  |   いったい誰の差し金だお……?
  \ /___ /

308 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:21:02 ID:62UW2TvQ

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(● やる夫……面白いことが解ったぞ。
   |      (__人__) 
.   |        ノ  その事件の実行犯の角田新五な、今、誰の庇護下で匿われてると思う?
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /


       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ー)}liil{(ー)\   ……嫌な予感しかしねぇお。
  /    (__人__)   \
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |  ……林か信勝のどっちかじゃないかお?
  \    |ェェェェ|     /

309 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:21:29 ID:62UW2TvQ

      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;) ……やる夫、ビンゴだ。
    |  (●)(●)/;;/ 
    |  (__人__)l;;,´| 林さまの所に匿われて居るらしい。
    | ./´ニト━・' .l  
    | .l _ニソ    } ……という事は、裏で信勝様も一枚噛んでる可能性が高いな……
     /ヽ、_ノ    / 
    __/  /    ノ__   優秀で邪魔な血族を消しにかかったと考えれば……いよいよだぞ。
  / /  /       `ヽ. 


    / ̄ ̄ ̄\
  /        \  とうとう……この日が来ちまったお。
 /    ─   ─ ヽ
 |  U (ー)  (ー) | やる夫と信勝はトーチャンもカーチャンも同じ正真正銘の兄弟だお。
 \  ∩(__人/777/  
  /  (丶_//// \  出来るなら……本気で衝突する事態だけは避けたかったお……

310 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:21:50 ID:62UW2TvQ

      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;)
    |  (ー)(ー)/;;/  ……
    |  (__人__)l;;,´|  (やる夫がやる夫である限り……
    | ./´ニト━・' .l   
    | .l _ニソ    }    織田家の家督を継いだ瞬間から
     /ヽ、_ノ    /  
    __/  /    ノ__      この衝突は避けられない運命だったのかもしれんな……)
  / /  /       `ヽ.

311 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:22:14 ID:62UW2TvQ

同年8月、林秀貞が新しい織田家当主に信勝を擁立する動きを鮮明にしたのであった。

          「;:丶、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_;:}
          ト、;:;:;:丶、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_;:;: --―;:''"´;:_」
          {::ト、:;:;:;:;:;:` '' ー―――;:;: '' "´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_ ,.ィ彡!
          l::l 丶、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_,. -r==ニ二三三 }
          ',:i r- 、、` ' ―――― '' "´ ,ィ彡三三三三三/、
            || ヾ三)      ,ィ三ミヲ  `丶三三三三三ん',  織田家の当主には、やはり知勇兼備の信勝様の方が適任!
            lj         ゙' ― '′     ヾ三三三ミ/ )}
           | , --:.:、:..   .:.:.:.:..:.:...      三三三ツ ) /   やる夫様の独善的な統治に終止符をうつでおじゃる!
           | fr‐t-、ヽ.  .:.:. '",二ニ、、    三三シ,rく /
           l 丶‐三' ノ   :ヾイ、弋::ノ`:.:.    三シ r'‐' /
           ', ゙'ー-‐' イ:   : 丶三-‐'":.:.:..    三! ,'  /
            ',    /.:             ミツ/ー'′
            ',   ,ィ/ :   .:'^ヽ、..       jソ,ト、
             ',.:/.:.,{、:   .: ,ノ 丶:::..  -、   ,ハ  l、
            ヽ .i:, ヽ、__, イ   _`゙ヾ  ノ   / ,l  l:ヽ
             ,.ゝ、ト=、ェェェェ=テアヽ }   ,/  l  l:.:(丶、
           _r/ /:.`i ヽヾェェシ/  ゙'  /   ,' ,':.:.:`ヾヽ
     _,,. -‐ '' " ´l. { {:.:.:.:', `.':==:'."       /   / /:.:.:.:.:.:.} ト―-- ,,_
一 '' "´        ',ヽ丶:.:.:ヽ、 ⌒    ,r'"    / /:.:.:.:.:.:.:ノ,ノ |      ``丶、
            ヽ丶丶、:.:.ゝ、 ___,. イ     / /:.:..:.:.:.,ィシ′ |
             `丶、 ``"二ユ、_,.,____/__,/;: -‐ '"  /
              林秀貞(やる夫付の筆頭家老)

312 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:22:38 ID:62UW2TvQ

  i'`i               i'`i
  l::::i,            /:::l
  .!::::ヽ,. -─‐ ァ─、─-.、/:::::l
  ヽ:::::ヽ, -‐' ,;; ;;, `ー、;:;ノ:::::/
    l;;-';;-‐''" :: :: `ー-i゙‐-'!
   /`!:::  瓶 ::割り ::::::::i゙ヽ  ……信勝様にお供しまする!
   ! li;;;,,___ノヽ___;;;i |;, |
   l ( '〔 O ,〕 〔, O 〕' );.|
   i 'ヾ  ̄ ̄:: ::  ̄ ̄ /;; |
    ー';ヾ、_,'(´'';; ;;' `);_ノ;; r'
    |  /ヽ__`'ー'´__,ィヽ ノ
    ヽ ヾ、;レ-ニニ-レ// /
     ヽヾ、,、 _ ,、'/ /
      ヽ '、゙ニ=ニ' ゙ /
       ヽ、__ ___ノ
    柴田勝家(信勝付きの家老)

それに、柴田などの元々の信勝の家臣も呼応。
それらの支持を得て、信勝はまるで織田家の当主のような行動にでたのである。

313 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:22:57 ID:62UW2TvQ

                 ____
               /     \
             /  ─ ,、 ─  \ 
            / ;;;(●)::::::(●);;; \  兄上の領地を制圧なさい・・・・!
           |      __´___     |
           \              /
            /          \
           織田信勝(やる夫の弟)

やる夫の直轄地である篠木三郷を横領。
さらに信勝は、庄内川に砦を築いて川の東部分をも我が物にしようとした。

314 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:23:20 ID:62UW2TvQ

         ___
       /     \ 
      /   \ , , /\   放って置く訳にはいかんお!
    /    (●)  (●) \
     |       (__人__)   |   出撃!
      \      ` ⌒ ´  ,/
.      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃
     |            `l ̄

これを聞いたやる夫は即座に手を打つ。
川を渡った名塚に先んじて砦を作り佐久間大学に守備を命じたのである。

315 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:23:40 ID:62UW2TvQ

    ∩___∩
    | ヽ       ヽ     
   /  ● # ● |_        
   |    ( _●_) ⊂ ` ̄\ 合点承知だクマ! 
  彡、   |∪|   ` ̄ ノ 
  /__  ヽノ   / ̄ ̄      
 (___)     /
 佐久間大学助(信勝付の家老)

林秀貞のように、元々やる夫付の家臣にも関わらず信勝に味方する者も居れば、
この佐久間大学のように信勝付なのにやる夫を慕い味方する者も居た。
正に、弾正忠家を2分する跡目争いとなってしまったのである。

316 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:24:06 ID:62UW2TvQ

同年8月23日、信勝の軍が名塚の砦に向かって出陣。
信勝の名代として柴田勝家が1000名の兵を、林秀貞の弟の林美作守が700名の手勢を率いていた。

対するやる夫も翌24日に清洲を出陣。
その手勢は僅か700名余りであった。

~稲生原~

          ___
         /     \
       /   \ , , /\
     /    (ー)  (ー) \ …………
      |       (__人__)   |
     \      ` ⌒ ´  ,/

   ∧∧
  (゚ー゚ ) <報告!信勝様の軍の姿が見えました!その数、およそ2千!
   |  ∪

317 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:24:48 ID:62UW2TvQ

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○) ……味方の約3倍か!
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|  他の連中の兵はまだ来ないのか!? 
.  | ι   `ー'´}
.  ヽ     u  }   遅すぎだろ!
   ヽ     ノ    
   /    く  \   ……時間的に考えて!
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、


                  ____
             _,.-‐::': ̄:.:.:.:.:.: ̄:.:`ヽ、
           ,.イ´.:.:. : : : ::.:.:.:.:.:.:::.:.:.:.:.:.:.:.:.\
          /: : : : : : :.:.:.:ィ|:.:.:.:.:.:.:....: : : : : : : ハ
        /;/:.:./:.:./.;:.:.:/' |:.:.:.:.:|:./∨:.:.:|::.: : : :}
         '"/:.:.:./:.:.::|::.|::/、 |:.:.:.:::|:|  V::.:|i:.::.:.:.:|  ……ま、日和見でしょうなぁ。
        j:.:.:.::|.:.:.::|:.:,|/ヾ_シ∨:.::|:jヽ彡|::|'|::.:.:.::|
        |∧::|:.:.::::|;/   _, ∨:.:|' ,,  |/ |::.:/::j   やる夫様か信勝様か……
          `|:.::::/:::}, ≡≡, iヽ:|、≡≡.|:/:;/   
            |::;/〈 ト、 ´  |  ` `   r'´_,〉     連中、どちらが勝つかを測りかねているんでしょうよ。
            '"  `~l、     ``     ,/:7´  
               |:::ヽ、 、,.ヘ ,   /::/
                 V:::::;ヽ、,,_,,,/:/∨  
            ,.-─--,.ィ´{;〉   〈、::`ヽ-─-.、  
           /´    i| :| λ-、 ,-} }     ハ
           森可成(やる夫の重臣)

318 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:25:13 ID:62UW2TvQ

          ___
         /     \
       /   \ , , /\   その通りだお。
     /    (ー)  (ー) \   
      |       (__人__)   |  ……与三(可成のこと)、それが解っていて、やる夫に味方していいのかお?
     \      ` ⌒ ´  ,/


                  ____
           _,..-‐'":: ̄ ̄:.:.:.:.:.:`ヽ、
        ,.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::ヘ
       /:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.::.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ   なに、私は美濃からの転向組ですからね。
     ,ィ´:.:.:.:.:.:/:.:.:./.:.:.:/:.:/|:.:.:|_:_:.:.:.:.:ハ::.:|
     〃:.:.:.:.:::/:__:.;ハ:.:..:|:;/ゞ彡|"i:.:.:|、:.:.}:.:|   どうも林殿たちとは馬が合わんのですよ。
      /:.:.i::.:.:::j::ヾ/ゞ|:.:.:|'  |::/ |:.:..|::∨:.:|
    j;/|:.:.::::|:.:/  |:.:/  ミニニシ'|:.:.:|;/ヽ::|   ……それに、私は織田家に仕えて居る訳ではなく、
      |:.::i:::|;/彡,"/`  `   ・,'|:.:.|、_ソ:|
      j;/|::::;ハ  ヽ '      ∨::.:.:.::リ    やる夫様にお仕えしているのです。
        |;/ }   ,-:‐'ヽ   、/{:/ヽ;/
          ヽ、  ∨__,,ノ  ,/::{__       手合わせもしたこと無い信勝様に仕える気になぞなれませんよ♪
           }`)ヽ、`/,),,/: : `ハ_
           j } //: : :/:  / /"`ー-、_
          ノ '"´  ̄〉: :  ,/ /   ,   `>
       ,..-‐'"{     勹: -/ /   /   /\、_
     /   ノ  、__,,ノ/ /     ,.   /</' `ー

319 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:25:34 ID:62UW2TvQ

          ___
         /     \
       /   \ , , /\   ……犬千代、お前はどうだお?……
     /    (●)  (●) \ 敵方の林は、お前の実家と関係が深いお……
      |       (__人__)   | 
     \      ` ⌒ ´  ,/  ……やる夫についてきて本当にいいのかお?


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    犬  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |  今更水臭い事は言いっこ無しですぜ!
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |   
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|   それにオレは四男坊だ!
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ  
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\   どうせ、前田の家を継ぐ訳でもないし、そんな心配無用でさぁ!
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉
   前田利家(少年時より仕えるやる夫の家臣)

320 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:25:55 ID:62UW2TvQ

       ____
     /\ , , /\
    /( ●)  (●)\   与三!犬千代!お前等のその言葉……ありがたく受け取っておくお!
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|     | ……よし!敵の足並みが揃わんうちに攻撃だお!
  \      `ー'´     /

   ∧∧
  (゚ー゚ ) <報告!柴田隊はわが軍の東に、林隊は南に展開したようでございます!
   |  ∪

321 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:26:14 ID:62UW2TvQ

     ____     
    / ⌒  ⌒  \   ん、報告ご苦労だお。
  ./( ―) ( ●)  \ 
  /::⌒(_人_)⌒:::::  |  さて……まずは少しだけ後退して、こちらも陣容を整えるお。
  |    ー       .| 
  \          /   しかる後に……まず東方向の勝家の隊に突撃だお!

322 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:26:37 ID:62UW2TvQ

~信勝軍陣営~

  i'`i               i'`i
  l::::i,            /:::l
  .!::::ヽ,. -─‐ ァ─、─-.、/:::::l
  ヽ:::::ヽ, -‐' ,;; ;;, `ー、;:;ノ:::::/   ……
    l;;-';;-‐''" :: :: `ー-i゙‐-'!    
   /`!:::  瓶  :割り ::::::::i゙ヽ  (信勝様は何を考えておられるのか……
   ! li;;;,,___ノヽ___;;;i |;, |    この大事な一戦の陣頭指揮を放棄なされるとは……
   l ( '〔 ● ,〕 〔, ● 〕' );.|     いや、それだけこの柴田を信頼なさっていると解釈するべきか……
   i 'ヾ  ̄ ̄:: ::  ̄ ̄ /;; |  
    ー';ヾ、_,'(´'';; ;;' `);_ノ;; r   '   しかし、林殿の隊まで美作守の代理出陣……
    |  /ヽ__`'ー'´__,ィヽ ノ         対するやる夫さまは間違いなく陣頭指揮に出てくる筈…… 
    ヽ ヾ、;レ-ニニ-レ// /           ……これが兵どもの士気に響かねばよいが……)
     ヽヾ、,、 _ ,、'/ /
      ヽ '、゙ニ=ニ' ゙ /
       ヽ、__ ___ノ


   ∧∧
  (゚ー゚u) <ほ、報告!やる夫様を先頭に敵軍がすごい速度でこちらに突進してきました!
   |  ∪   林さまの軍はまだ展開が済んでいないため、側面からの攻撃は間に合いませぬ!

323 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:27:00 ID:62UW2TvQ

                  ____
                /\ , ,/\
              /( ●)  (●)\
             /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
               |     |r┬-|       |
             \    /;:|`ー' 、   ノ:;|  ウラァァァァァァァァァ!
              > {;:;::乂_,,ッ、、_/.:;:;}
             /   ゞ彡彡ニミミッ;;/   突撃だお!
            (  _б 彡〃.:.:.:.:.:.:.:゙ヾミ、
             ゞ   ''"/ : :.,;"´゙,;.:.:.ヾゝ    皆のもの!遅れをとるなだお!
             ∥  ゙i .:ト'',.´;,   ',;:.:"〈
            ヾ   ::  〈● :゙;, ,;"::;●夂
            八  `ヾ,|`: : : ;, ,;:.::::`";l 乂                 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
            / /,!;;;ゝ,リ|; : : :; ;::.:.:;::i)! : .彡                 / /" `ヽ ヽ  \  
           ,/ヽ//: :,ヾ〉,;.;、:'':::.:.;::;!:::| : . |              //, '/ 米   ヽハ  、 ヽ  応!だにょろ~!
         // : : //イ::,.:..; :.{、; ゙;:゙;;.:"';}:::!、_!              〃 {_{\    /リ| l │ i|  
       /: / : : //'゙::;'.:.::; :,::`i.;゙:.,,:''::`/::::::.:ヾ              レ!小l●    ● 从 |、i|  
        /: : / =、/,.!::: ; :,' :' : :.:.:ヾ;∞;ソ::::::::.:,:.}!               ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│  
                                         /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !  
                                       \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│  
                                         丹羽長秀(やる夫の家臣)

324 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:27:22 ID:62UW2TvQ

こうして、稲生原での戦いは始まった。
まずは柴田隊と激突。
その際にやる夫側の佐々孫助が討ち死にするなど激しい白兵戦となった。


.          \\      ,土ヽ l 十  ├  ゝ‐、ヽ ll               尸  //
            \\  (ノ ) | Cト、.Cト、   ノ l_ノ よ  ̄ ̄ ̄ (⌒/   //
                                                ̄
             ::ノ⌒'Z::        ::___::         :: -^)::
              ::八  '(::      ::/ヽ,,)ii(,,ノ\::      ::/  /::
                 ::\ \ ::  ::/( ゚ )))((( ゚ ) \::     ::′ /::
                ::\ \:/:::::⌒(__人__)⌒::::: \:: ::/ ,.イ::
                  ::ヽ   |  ヽ il´|r┬-|`li  r  |/ /::
                   ::ヘ \ .!l ヾェェイ l!   / /::
                    ::`ヽ  `=≧r ‐i彡''´  /::
                      ::\ヽ   ` ´   / /::
                       ::          ,′::
しかし、やる夫の大音声の叱咤が響くと敵の戦意がたちまち萎え、
柴田の兵はちりぢりになって逃げていった。
敵といっても、もともとは身内である。
まがりなりにも現当主であるやる夫に槍を向けているという意識が
兵たちにもまだ根強く残っていたのであった。

325 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:27:48 ID:62UW2TvQ

間髪を入れずに、やる夫は林の隊に向かう。

                                     /: : ::::i:::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;:::|
                                    /: : :::::::::i::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;::l
                                  /: ::::::::::::::::ヽ::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::ノ
                                 /: ::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::/
             __                 ./: ::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::/
           -´   ``ヽ             /: :::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;\:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::/
        /::::::::::|::::::   `ヽ \         /: :::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::/
      /:::\::::::::< ●>    , ‐ー‐-、、 /: :::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::;;;-‐'''′
.     / < ●>::::::::::⌒     / -‐-、ヽ/: ::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::;;;-‐‐'''′
.      |  ⌒(_人__)    l /   ヾ/:::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::;;-‐''′
.     ヽ    )vvノ:    .l l ll ノ⌒∧ヾ、::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::,,-‐''′
      ヽ (__ン    ヽ| ヽ|l,,, ノヽ\ヽ、;;;;;;;;;:::;;-‐'''′
        \   く >  | ヽレヽレ<;;;;;;;;;;; -‐‐ヽ′       逃さんお!!!
             └ゝ  /| iヽ   ̄  /  ヽ
                l  `ゝ、、 ̄)‐'′  ..ヽ
               丶    `'''′     ..ヽ
                ヽ            ..\
                 ヽ            ....ゝ、
                 ヽ              ..l
                  \             ...\

326 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:28:05 ID:62UW2TvQ

やる夫は自ら槍を取り林美作守に向かって行った。
主将自らの奮戦に、本来は戦闘要員ではない下人までがつられて敵と切り結ぶ。

           i|      |i      _____
            i|     |i     /     \
          i|      |i  /\、 ,/゛  ノし
        i|        ,|i  /,(〇)ヾ'(◯ )) ⌒ \
      i|       ,|i  l゙⌒(__人__)⌒゛     |   むん!!
.      i|          |i.   \  `ヾ/        /
     i|        |i   /⌒          ̄\
     i|            |i |                ,、 ヽ
    i|           |i \  \        ||   │
    i|               i|i \  \      /  /
.     i|                 i||,\  \   i′  く ヽ
    i|i           /  i|i\  /]  /  |
     i|i.            /    / i|(ノ/)) ̄ヽ    \
      i|i        __| .   | / ,ゝ ̄   ヘ    )
        i|i.       (__\\ /        `ー‐'′
        i|i        / /
         i|i     \\ /
           i|i,  / /
                i|i__/

327 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:28:25 ID:62UW2TvQ

              〆  
            //   
           ノ /    
          /  i
          ,i  |i
       __,,,,.,'  |i─_一_-_-、-、      
    ,r'´-_-_i|   |i‐_-_-、`-、ミ`ヽ、.       
   /,r',.-_‐_i|   .|i_-、ヾ ヽ ヽ 、ヽ.    
  /(.'´_-_‐_‐_|    .i、ヾ ))) ), ))))ヘ.     
 l(i,i'´⌒ヾトヽゝ     i、))_,ィ,'イ」〃jノ}   
 !iゝ⌒))}!ヾヘ.i|      ゝ″   フ;;;;l
 ヾ、ニ,,.ノノ〃ィ.i|      丶  /;;;;;;;!    
     | 三| .i|       \  |三;;;|  
     | 三′.i|        丶i三 |  
     ト、ニ| <.i|        丶丶、、,,ぎぃやぁぁぁぁぁ!!!
     ', iヽ!  、 i|         \ゞ`
      i,ヽリ    i|、       `\ 、、,
      ヾ!    i ,、ゝ       `丶`\ゞ
       |      _ _\  ,.   ミ\丶 `
         l    ,ィチ‐-‐ヽ `;丶\丶  、`丶
          ゙i、   ゝ、二フ′ ノ/'"\  \ 丶
            \  ー一 / /   _,ン'゙\   \
         ,ィ|、\     /_,、-'" _,.-''´ `丶、__
      _, イ  | ヽ 二 =''" _,. -''´  """""´´  ``ー
        林美作守(林秀貞の弟)

敵の主将である林美作守が、やる夫の手によって討ち取られたところで大勢は決した。
主将から下人までが一丸となって戦った末の勝利であった。

328 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:28:46 ID:62UW2TvQ

程なくして、信勝や林等の今回の乱の首謀者がやる夫の前に引きたてられた。

~那古野城~

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/ …………申し開きがあれば述べるお。
|       (__人__) l;;,´|
./      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

330 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:29:09 ID:62UW2TvQ

                 ____
               /     \
             /U ─ ,、 ─  \  ……ありませぬ。
            / ;;;(ー)::::::(ー);;; \   
           |      __´___  U  |   
           \              /     
            /          \


  i'`i               i'`i
  l::::i,            /:::l
  .!::::ヽ,. -─‐ ァ─、─-.、/:::::l
  ヽ:::::ヽ, -‐' ,;; ;;, `ー、;:;ノ:::::/
    l;;-';;-‐''" :: :: `ー-i゙‐-'!    ……それがしもありませぬ。
   /`!:::  瓶 ::割り ::::::::i゙ヽ     
   ! li;;;,,___ノヽ___;;;i |;, |   ご存分のご成敗を……
   l ( '〔 ー ,〕 〔, ー 〕' );.|  
   i 'ヾ  ̄ ̄:: ::  ̄ ̄ /;; |   
    ー';ヾ、_,'(´'';; ;;' `);_ノ;; r'   
    |  /ヽ__`'ー'´__,ィヽ ノ
    ヽ ヾ、;レ-ニニ-レ// /
     ヽヾ、,、 _ ,、'/ /
      ヽ '、゙ニ=ニ' ゙ /
       ヽ、__ ___ノ

331 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:29:30 ID:62UW2TvQ

         ト、;;;;;;;;;;;;;;;` ` '' ー -- ‐ '' ";;;;;;;;;,:ィ;:;!
        ,';:``' ‐ョ 、 ,_ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; , - '"l;:;:;:;:l
        l;:;:;:;:;:;:;ミ   ` ` '' ー -‐ '"    ,リ;:;:;:l こ、今回のことは偏に織田家を想っての出来心でおじゃりまする!!
        l;:;:;:;:;:;:;:ゝ   く三)   (三シ  `ヾ;:t、
       fミ{;:;:;:;:f'´   __ ,,.ノィリ!iヾ、.,,__  };f } す、すみませぬでおじゃ!
       l トl;:;:;:;:l  、,ィ或tュ、゙ミ:::::{,'ィt或アチ l:l,
       ゙i,tヾ:;:;:!  `ヽ 二ノ :::::::::ト ` ‐t"i´  l:l:f  もう二度とやる夫さまに歯向かったりしないでおじゃりまする!
        ヽ`ー};:l    ) ) ,r':::::::::ヽ  ) )  リ_)
         `"^l:l   ( ( ,/゙ー、::::::;r'ヽ( (  l    何とぞ……何とぞ、命ばかりはお助けおじゃ~~~!
           ゙i     )ノ    `'"   丶 )  ,'
             ゙l、  ( (,ィ─==─ヽ ( ,}/
            ',ヽ, ) )ヾ┼┼┼,シ' ) )ヽ
             } 丶( `゙==='′ /ノ:.:.:ヽ
            /l   丶、      ,.イ:.:.:.:.:.:.:.:丶、、
          ,r'"^l !    ` ー‐;オ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ノ  ,}、

332 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:29:55 ID:62UW2TvQ

           ____
         /      \  
        /  ─    ─\  ……今回の一件……全員許すお。 
      /    (ー)  (ー) \
      |     (__人__)   |
       \     ` ⌒´   ,/
      ノ      ー‐   \


                 ____
               /     \
             /  _\ ,、 / \   !!!
            / ;;;(◯)::::::(◯);;; \ 
           |      __´___     |
           \      `ー'´     /
            /          \

333 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:30:25 ID:62UW2TvQ

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)   お前たちが、やる夫の力が信じられずに信勝を擁立した気持ちも解らんでもないお。
/    (─)  (─ /;;/   
|       (__人__) l;;,´|     やる夫にそれを理解して貰うための努力が足りなかったことも認めるお
./      ∩ ノ)━・'/  
(  \ / _ノ´.|  |       ……正直、やる夫もこんな事で身内や家臣を殺したくなんかねぇお……
.\  "  /__|  |
  \ /___ /


     ____
   /      \
  /  ─    ─\   ……故に、今回の件は不問にするから、
/    (●)  (●) \
|       (__人__)    |      以後は気持ちを改めてやる夫に仕えてほしいお。
./     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

334 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:30:47 ID:62UW2TvQ

  i'`i               i'`i
  l::::i,            /:::l
  .!::::ヽ,. -─‐ ァ─、─-.、/:::::l
  ヽ:::::ヽ, -‐' ,;; ;;, `ー、;:;ノ:::::/
    l;;-';;-‐''" :: :: `ー-i゙‐-'!    ……はっ!
   /`!:::  瓶  :割り ::::::::i゙ヽ     
   ! li;;;,,___ノヽ___;;;i |;, |   (この度量…あの戦ぶり…これはどうやら、ワシの見る眼がなかったようじゃ……
   l ( '〔 ー ,〕 〔, ー 〕' );.|  
   i 'ヾ  ̄ ̄:: ::  ̄ ̄ /;; |     信秀様の言った通り、この方こそ弾正忠家を飛躍させるお方かもしれん……)
    ー';ヾ、_,'(´'';; ;;' `);_ノ;; r'   
    |  /ヽ__`'ー'´__,ィヽ ノ
    ヽ ヾ、;レ-ニニ-レ// /
     ヽヾ、,、 _ ,、'/ /
      ヽ '、゙ニ=ニ' ゙ /
       ヽ、__ ___ノ

335 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:31:06 ID:62UW2TvQ

            i;:、;:;:;:;:_:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i,
             /三、;:;:;:;:;`;:‐-;、、l_,;:;-‐;:';:´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ィ彡ニ、
           l三三^'ー-:、、;:;:;:;:j::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:-‐イ彡三三i
           i'l三Ξ.  ,.=ミ`'ー-‐'";ニこ´   ィ彡三三7,.、
           ',lミシ"  ` ̄´    `¨"´    `ーミ三彡7-ヽ はは~~っ!
           lミミ, u: _,.=、、 .   ..: _,.〟、、..:  ヾ彡〃//
            〉l; ::.彳ヾ゚;ハ、:、 ,:' ,.ィヘ;゚ツゞ::'   .::彡/ノ/  ありがたき幸せ~~! 
             ヽli. :ヽ.`゙'''"フ`.:  l::. ヽ`゙゙"´.:'  .::::::彡ゝ/
             `li.  `゙ " .::   l:::. ` ゙ "´ ..::::::::彡ー'′ (た、助かった……
           _,.ト:..    .:' :   :::::.、  u .::::::::::彡′
         ,ィ'´r'"::ヘ:::.. し /`'=、__,.ィ'' ' ヽ  ..:::::::::::;ヲ        ……やる夫様は豚の皮を被った狼であらせられたでおじゃるな……)
       ,r‐' ./:::::::::::::ヽ::::.    : :     、.:::::::::::;ノ ヽ、_
    , -‐''"   ヽ::::::::::::::::\ ー-:こ=ニ=一 ノ .::::/l:::ヽ, ヘ`ー-、
, -‐"     ヽ   \::::::::::::::、\ `ー‐--´ " ::// /::::::::i l   `ー-、、
         \  \::::::::::\ヽ、____,./: :/ /:::::::::::l l       `丶、、
          \.  \::::::::::ヽ、::.   .: : : /./::::::::::::ノ /

336 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:31:26 ID:62UW2TvQ

       ____
    /     \
   /  \    /\  ただし!
 /    (●) (●) \ 
 |       (__人__)    | ……やる夫の堪忍も2度目は無いお!
 \     ` ⌒´   /
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノ゙-、.  それを肝に銘じておくように。


                ____
               /     \
             / ─ ,、 ─ \   ……心得ました。
            / ;;;(◯)::::::(◯);;; \ 
           |      __´___     |  (兄上……私程度は殺すまでもないということですか……
           \      `ー'´     /    ……馬鹿にして!!!)
            /          \

337 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:31:44 ID:62UW2TvQ

~その日の夜・やる夫の部屋~

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●)  やる夫……
. |    (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ    ……全員お咎め無しで許したんだってな。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <


          ____
        /      \  ……仕方ねぇお。
       / ─   ─   \ 
      /( ●)  ( ●)    \ 信勝側に付き従った兵士たちには罪はないし、
      |  (__人__)        
       \ ` ⌒´       /  同様に柴田ら元々の信勝の家臣だった連中も、主である信勝に従ったまでで、
        /  ー‐      ヽ
       /            `  やる夫としては責めずに済むなら責めたくないお。

338 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:32:15 ID:62UW2TvQ

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(● ……林様はどうよ?
   |      (__人__) 
.   |        ノ   あの兄弟は今回の実質的な首謀者だぜ。ま、弟は死んだけど。
    |      ∩ ノ ⊃ 
  /     ./ _ノ    林様の後ろ盾が無ければ、信勝様も謀反なんて起こさなかったろうし。
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |    ……放っておいたら、また何を画策するかわからんぞ?
.    \/ ___ /


    / ̄ ̄ ̄\  ……林を咎めれば、信勝の罪も咎めない訳にはいかなくなるお。
  /        \  
 /    ─   ─ ヽ  それに、林を謀反に立たせた一因はやる夫の行動にも有る訳だし……
 |    (●)  (●) | 
 \  ∩(__人/777/    ま、今回の戦いでだいぶ懲りたようだから、さすがにもう謀反はしないと思うお。
  /  (丶_//// \  
                  それに……カーチャンがな……

339 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:32:36 ID:62UW2TvQ

~回想~

     ,. -‐―――‐-、
    γ::::::::::::::::母::::::::::::ヽ
   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  やる夫!
  γ:::::::::人::::人::人::::人::::::::ヽ  信勝を許してあげておくれ!!
  (:::::::::/  _ノ  ヽ、_  \:::::::) 
  \:/ o゚((●)) ((●))゚o \   あの子に悪気はなかったんだよ!
   |     (__人__)'    |
   \     `⌒´     /
   土田氏(やる夫と信勝の生母)


       ____
    /     \   (相変わらず、信勝は愛されているお……)
   /  ─    ─\  
 /    (ー) (ー) \  母上……信勝と一緒に居た母上が、どうして信勝を思い止まらせてくれなかったのですかお。
 |       (__人__)    | 
 \     ` ⌒´   /   ……あわよくば、信勝の謀反が成功する事を願っていましたかお?
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノ゙-、.

340 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:33:05 ID:62UW2TvQ

     ,. -‐―――‐-、
    γ::::::::::::::::母::::::::::::ヽ
   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ   うっ!
  γ:::::::::人::::人::人::::人::::::::ヽ  そっ……それは……
  (:::::::::/  _ノ  ヽ、_  \:::::::) 
  \:/ o゚((○)) ((○))゚o \  そ、そうだよ!カーチャンも気がつかなかったんだよ!
   |  U  (__人__)'    |
   \     `⌒´   U /


    / ̄ ̄ ̄\
  /        \  (図星……か……)
 /    ─   ─ ヽ  
 |    (ー)  (ー) |  ……安心してくださいお。
 \  ∩(__人/777/  
  /  (丶_//// \   やる夫は信勝をどうこうしようとは思ってないですお。

341 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:33:25 ID:62UW2TvQ

     ,. -‐―――‐-、
    γ::::::::::::::::母::::::::::::ヽ
   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  ううっ……
  γ:::::::::人::::人::人::::人::::::::ヽ
  (:::::::::/  _ノ  ヽ、_  \:::::::) ありがとう、やる夫……ありがとう……
  \:/  o゚⌒   ⌒゚o  \ノ 
   |     (__人__)'    |
   \     `⌒´     /

342 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:33:52 ID:62UW2TvQ

~現在~

     / ̄ ̄\        
   /   _ノ  \  ( ;;;;(
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)   そうか……母上様がなぁ……
   |      (__人__) /;;/
.   |        ノ l;;,´ 
    |     ∩ ノ)━・'  あちら責めればこちらが立たず、か……
  /    / _ノ´
  (.  \ / ./   │    ……相変わらず、八方塞がりだな。
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /


      ___
    /     \
   /  _ノ '' 'ー \  ……まったくだお……
 /  (ー)  (ー)  \  
 |      (__人__)    |  ま、これで丸く収まってくれればイイんだがお……
 \      ` ⌒´   /

343 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:34:11 ID:62UW2TvQ

      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;)  
    |  (ー)(ー)/;;/
    |  (__人__)l;;,´|   …………
    | ./´ニト━・' .l
    | .l _ニソ    } 
     /ヽ、_ノ    /
    __/  /    ノ__  
  / /  /       `ヽ.

344 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:34:29 ID:62UW2TvQ

 :... . .:::: .. . .
          .. .. . ... .::::.. . . .:: : :..
                    . ... ::: :::.. ... .. .. . ...
                             ... ..::. .. . .. . .. .:::
                :: :: :. ... .::::: :... .
              .::::     .. . .
                  ,,-‐''"´'':、,,                ,,_,__
_,,.--ー''''''"゙゙ ゙゙̄"'''''―--.,,,,,,-‐'゛.:'"゙:.:゙,:;、,"'.:.:  _,,.;:--''"´`゙''ー、/ヽヾ\
::;.:".:;.:'"゙:.:゙,:;、,"';,_,,.-ー'''"゙゙:,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"゙:.:゙,:;、,:゙',`:;,':,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"゙:.:゙,~゙"'ー-:;、,"'.:
":;;;: : ;: ;: ;:  ; ::; : ;:; :; :  :: :; ":;;;: :;: ;: ;:  ; ::; : ;:; :; :  :: :; ":;;;: : ;: ;: ;:  ; ::; : ;:; :
'' ;~ ; ::; : ;:; '',;''゚  ; ::; : ;:; ;~'',;'' ;~'',;''  ; ::; : ;:; ;~ ; ::; : ;:; '',;'' ; ; ::; : ;:; '',;''゚ ;~'',;
":;;;: : ;: ;: ;:  ; ::; : ;:; :; :  :: :; : ;:; ;~'',;'' ;~'',;''  ; ::; : ;:; ;~ ; ::; : ;:; ': ;:; ;~'',;'' ;~'',;''゚  ; ::
:::....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... ....::::::::::
.. .. . ... .::::.. . . .:: : :.. . ... ::: :::.. ... .. .. . ... ... ..::. .. . .. . .. .::::: :: :. ... .::::: :...


当面の危機は去ったかに見えた。
が、やる夫とやらない夫にはそれは避けられない決定的な破局への
第一歩にしか感じられず、更に悩みを深めていくのであった……

第4話 完

347 : ◆P3dFUnx0fI:2009/11/19(木) 21:37:23 ID:62UW2TvQ


これで、本日分は終了になります。

お付き合いいただいてありがとうございました。

次回は、明日の同じぐらいの時間に投下いたします~。

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