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やる夫が天下布武を目指すようです 第十七話 「有岡城」

第十七話 「有岡城」
638 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 20:58:05 ID:kpFBJkhQ

第十七話 「有岡城」

1577年(天正5年)10月下旬

羽柴秀吉はやる夫より播磨平定の命令を受けて現地に入国した。

     .,,r'"          `ヽ,、
    ,r"  .,/i、      .ヘ,  `ヽ、
   、"   ./::::::i,   /ヽ  l..:::i,  . '、
   /   .,/:::::::::::i  /.,:::l i::::::::i 、  ヽ 
  / .,、.,i:::::::::::::::i, /:::::::::v,,:::::::::l, ,li   i
  │ /:l./::::i::::|l::::::V,:::::::/i:::::::ヘ::::::V::l, . |  理論上は播磨平定は可能なんです。
  .| ./:::l:::::::l-i:|-!::::::::::::::/ 'l:::/--l::::::;;;;l ..|
  .l .i::::::::::::l-i-'。.ヽ::::::::/ ´l/-。、i:::::::::::! ..i
  '!l:::::::: ヘl |::::::l` i:::::/  イ::::::| ,!/::::::. i /
  .i::::/i::::l,`  ̄`  V     ̄   i::::i::::./
   .V l::::l,           J /::::i "i/
     .゙l:::\    __     ./l:::/.
     '!/  ヽ._ ヽ   ノ ,/" iv
        _.|`ヽ- -イ|_ <
      ,,、ノ;;;;;;;|||||  |||||;;;;;;;ヽ..,|
     小寺孝高(後の黒田如水)

播磨に入国した秀吉は、小寺政職の家老の小寺孝高の居城の姫路城に入った。
孝高は秀吉とは既に知った仲だったのである。

639 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 20:58:34 ID:kpFBJkhQ

_______________________________________
        ;;                          ;;             
        ;;      「但馬」                ;;                   
         ;; ;;;; ;;                       ;;               
      ; ; ; ; ;;   ;;               ●竹田   ;;           「丹波」   
   ; ; ; ;     ;;   ;;                 , , , , ;;                       
; ; ;   ;        ;   ;; ; ;             ' '    ' '                          
            ;;;     ; ; ; ; ; ; ; ; ;;      ' '     ;;                    
            ;;            ;;   ' '      ;;                         
            ;;             ' '' '' '        ; ; ; ;   ; ; ; ; ' ' ;      
           ;;                           ; ; ; ;      ' ' ; ,        
          ;;                                      ;;         ; ;  
  「美作」   ;;  ●上月                                 ;;  ; ; ; ; ; ;   
        ;;                                              ;; ; ;     
      ; ; ;                                         r'´           
; ; ; ; ; ;   ;;                 「播磨」                   ;               
         ;;                                        r'''               
「備前」     ;;                                      ;   「摂津」  
        ;;                            ●三木     ; '         
       ;;                   ●姫路              '´             
        ;;                                    ;     
         ;;           ----------、    -、           ;       
          ;;      _-'´          !-'´  ::::`!-,       、 ;    
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

さらに、別所氏をはじめとして播磨の国衆のほとんどは秀吉が入国する前にやる夫に通じていた。
その好条件が幸いし、秀吉の播磨平定は比較的スムーズに進み、
わずか半月後の11月10日頃には、播磨の平定は大体終了した旨をやる夫に報告している。

640 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 20:58:59 ID:kpFBJkhQ


                   i\
                    l::::::\
                l::::::::::::ゝ-‐‐''''''''‐‐-、_
                l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙'‐、. r;
          r-------'::::::::::::::;ィ::;r、:::::::r、:::::::r、::::::゙´L__
           \::::::::::::::::::;/レ' レ' ヽ;;/ \/ ';::::::::::r‐'゙    播磨がチョロかったから
            \::::::::::/_,,----、     ,,----、';::::::::i       但馬も貰っちゃおうかな~♪
             ,‐'゙''、/´       ゙、 /     ゙'、:::;;;i_       
      r''‐,  ,,..,, f r'、i        i,'       ゙',,-i ゙r'''''i ,ィ´゙',
   r‐‐,. ト、_,).ヘ  ii i l   <●>  ll  <●>  l l (__ノl ゝ、,イ .,r‐、
    i、  i, i  Li 'i''゙ '、 ゝi        ,ハ        // / l ゙U゙ ィ_/i. /
    f‐'゙ `    l )) ヽ_,,'、-、____,,-t-‘-’t、_.  _,,/_,,/ l      `i´   ))
(( r''''´ ,   ___ ', _,,,,,,,_  \,    '、____,ノ ` ̄ノ:;ニr--、_ ノ      ´``',
  ノ )‐'     `゙'´   ))) _,>i‐-、______,,,.-ィ<、 レ.(_,,,_  ゙   ゙',  `゙'i、 ゙ァ
 ゝ‐'゙'、   {    / ̄  /:::::::::ゝ`'''i::::i'´:;ノ:::::::::゙'‐,   ヽ,    ノ    / `"
  ((  ゝ、_ィゝ--,ィ´   r'゙::::::::::::::::::`゙''l::::l'´:::::::::::::::::::::ヽ,(( `ゝi''´゙'ーt-´ ノノ
              羽柴秀吉(やる夫の重臣)

勢いに乗った秀吉は、但馬へも軍を進ませる。
但馬は守護の山名氏の力が衰え、その家臣たちが割拠している状態であった。
秀吉は、まず岩州城と竹田城を攻め落とし、竹田城に弟の秀長を入れ但馬への押さえとした。

641 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 20:59:19 ID:kpFBJkhQ


さらに秀吉は西播磨に軍を移す。

                      |
   ,.、    ,イ`ト,          |______
  ,イi l`ト,  イ ! l .lヽ  ,'\           /
,イl .l l l ヽ,イ!. l .! .!  \i   ヽ         /
ー、! .l l | l !,ィ-'!‐l ''''' ' ヽ, ',       /    見せしめの為に皆殺しじゃぁ~~~!!
  ヽ,  | jイi ' .l !      \',     /
   ヽ, | /!            ',   /_
     Y     ,. - .,     .'!,/  ヽ
      !    <  ( ,)  >    i ,.イ  ',
    ,i,    i | l トーi 1 l |     !イ !   }
    ,ハ,      l ! ! .! ! ' '     /  /   ,'
   , '  ヽ、           / ,.ノ   /
,..イrェェェェiヽ、      ,. イ/'"   /
  | ̄ ̄ ̄'|   ` ''' '' ´ ,イ_   ,,./
  |     .!     , '    ̄
  hェェェェェェ!   ,  '

そして、毛利方である備前の宇喜多氏の上月城と福原城を攻撃し、
上月城では城主の首を持って降参してきた城兵だけでなく、城内の女・子供まで捕縛し、
播磨・備前・美作の堺で見せしめの為に磔にした。
その後降った福原城でもほぼ皆殺しであった。

秀吉は、攻め落とした上月城に尼子勝久と山中鹿助の主従を入れて対毛利の最前線としたのである。

642 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 20:59:43 ID:kpFBJkhQ


~安土城~


       ____
     /⌒  ⌒\
    /( ●)  (●)\  光秀も大したもんだけど、猿の働きもさすがだお。
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|     |  この調子で行けば、播磨は来年には平定できそうな勢いだお
  \      `ー'´     /


        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \  だが、気になる話も入ってきている。
     . ( (● )    |
     . (人__)      |  どうも、別所家で親織田派と親毛利派で仲違いがおきているんだとか。
     r-ヽ         |
     (三) |        |   ……別所は播磨最大の国人だ。
     > ノ       /
    /  / ヽ     /      もしも、別所が毛利に寝返るような事があれば……播磨の情勢はひっくり返るぞ?
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
       |  \_/ |
 一雲斎針阿弥(通称:やらない夫)

643 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:00:09 ID:kpFBJkhQ

     ____
   /      \  ふむ……
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \  さすがに毛利も黙ってはいないか……
|       (__人__)    |
./     ∩ノ ⊃  /   まっ、今は猿と官部衛の手腕に期待してみるお。
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |     もし、播磨が毛利になびいて、猿の手に余るようならやる夫自身が出張るお。
  \ /___ /

644 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:00:31 ID:kpFBJkhQ


同年10月29日、他の作戦に多く駆り出され多忙であった光秀が、再度丹波に攻め入った。

  /\___/\
/ /    ヽ ::: \  ……やっと丹波攻めに戻ってこれたよ……
| (●), 、(●)、 |
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,,   |   ……一つの仕事に専念させてもらえないってのが、できる男の辛さだなぁ……
|   ,;‐=‐ヽ   .:::::|
\  `ニニ´  .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\
明智光秀(やる夫の重臣)

光秀は長岡藤考とともに、さっそく前回光秀を裏切った波多野氏の八上城を取り囲んだ。
また、4月には滝川・丹羽の援軍を受けて細工所城を攻め落としもしたが、
相変わらず多方面に駆り出される光秀は、まだ丹波攻めに本腰を入れる事が出来ないのであった。

645 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:00:55 ID:kpFBJkhQ


~丹波・光秀の本陣~

    /\___/ヽ
   /''''''   '''''':::::::\
  . |(●),   、(●)、.:|  あ~……城兵の士気は落っこってるんだけどなぁ……
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::|   肝心の波多野兄弟が頑張っちゃってるようだからなぁ……
   \  `ニニ´  .:::::/ 
   /`ー‐--‐‐―´\    ……こりゃもう少し長引きそうですな。


      _  ∩ 
    (  ゚∀゚)彡  左様ですな。
    (  ⊂彡
     |   |     まぁ、焦らず参りましょう。
     し ⌒J
   長岡藤孝(明智光秀の与力)

646 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:01:23 ID:kpFBJkhQ


| ∧         ∧
|/ ヽ        ./ ∧
|   `、     /   ∧
|      ̄ ̄ ̄    ヽ
| ̄   鬼武者   ̄)
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.\  殿!城兵からこの様な矢文が!
|ヽ-=・=-′ ヽ-=・=-   /
|::    \___/    /
|:::::::    \/     /
 明智秀満(明智の重臣)


  /\___/\
/        ::\
|  ─   ─   |  どれどれ……あぁ……こりゃ城内はよっぽど切羽詰ってるな。
| (●), 、 (●)、 |
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|   雑兵クラスが内応したいって言ってきてるよ。
\   r‐=‐、  .:::/
/`ー `ニニ´一''´ \

647 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:01:46 ID:kpFBJkhQ


  /\___/\
/ ⌒   ⌒ ::\
| (●), 、 (●)、 ::| ……忠興、お前さんならこの矢文を見てどうする?
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,   :::|
|   ト‐=‐ァ'   .:::|
\  `ニニ´  .::/
/`ー‐--‐‐一''´\

648 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:02:09 ID:kpFBJkhQ


 .l:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
 l:::::::l:::::::::::::::::::::::::::::_;;;;、:、;;;;;::::::::::!
. ヽ::::l::::::::::::::;、-‐''"´     `''‐|   ……そんな不心得な兵士どもは皆殺しですな。
  >!::::::;、ィ"‐''''''‐-、    ,、r‐、l、
、r'";r.v;';;/ ヽ~「」`7`  .rf┬j‐ァ.l::\   そもそも、我等の敵ですので情けなどかける必要はありません。
;、r'1A.';;/    ̄    l `'`゙''´ ト、:::::\
  !' 〉'          ',    | l `' 、:::`  一兵も残らず殲滅して憂いを断ちましょう。
.  ヽ ′            >   .!/   `
 .  ゝヘ           ´   /
   /  ',     ー----  /
  /  ヽ      ‐‐   /
 /    ヽ、       /
'        \,     /
           ̄ ̄
  長岡忠興(藤孝の嫡子)


    /\___/ヽ
   /''''''   '''''':::::::\
  . |(○),   、(○)、.:| …………
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::|
   \  `ニニ´  .:::::/
   /`ー‐--‐‐―´\

649 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:02:36 ID:kpFBJkhQ


    /\___/ヽ
   /''''''   '''''':::::::\
  . |(◎),   、(◎)、.:| ………ねぇ、藤孝殿?
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::|
   \  `ニニ´  .:::::/
    ヽ、ニ__ ーーノ゙


      _  ∩ 
    ( ;゚∀゚)彡   ……みなまで言わんでくだされ……
    (  ⊂彡
     |   |       ……私にも、なんでこんな風に育ったのかはさっぱりなのです……
     し ⌒J

650 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:03:03 ID:kpFBJkhQ


 .l:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
 l:::::::l:::::::::::::::::::::::::::::_;;;;、:、;;;;;::::::::::!
. ヽ::::l::::::::::::::;、-‐''"´     `''‐|     ためらう事はありません。
  >!::::::;、ィ"‐''''''‐-、    ,、r‐、l、
、r'";r.v;';;/ ヽ~「」`7`  .rf┬j‐ァ.l::\    所詮、敵兵の命などゴミも同然ですよ。
;、r'1A.';;/    ̄    l `'`゙''´ ト、:::::\
  !' 〉'          ',    | l `' 、:::`   だから、皆殺しにしましょう。
.  ヽ ′            >   .!/   `
 .  ゝヘ           ´   /
   /  ',     ー----  /
  /  ヽ      ‐‐   /
 /    ヽ、       /
'        \,     /
           ̄ ̄


   /ヽ
  ノ:-  ̄::.―-/\
  ○)  ヽ   .:::.::::\  ……
 (,   (○ )    ..:::::l
 (、_, ンヽ、,,    .:::::::::l  (藤孝殿との関係も有るし……それに、こんなキ○ガイ放っておくわけにはいかんよなぁ……
 ト=‐ヽ      ..:::::: イ、   ……俺が教育するしかないか……ああ、めんどくせぇ……)
 `ニ´         ヾ:.\  
 ヽ-     ― ′l :

親友の息子の前途に余程不安を覚えたのか、それとも細川家との結びつきを強くしたかっただけなのか、
光秀は天正7年にやる夫の許可を貰い、娘の玉(ガラシャ)を忠興の元に嫁がせる。

651 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:03:40 ID:kpFBJkhQ


 .l:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
 l:::::::l:::::::::::::::::::::::::::::_;;;;、:、;;;;;::::::::::!
. ヽ::::l::::::::::::::;、-‐''"´:::::::::::::::::`''‐|    
  >!::::::;、ィ"‐''''''‐-、::::::::::::::,、r‐、l、    ……ふふふ……
、r'";r.v;';;/ ヽ~「」`7`  .rf┬j‐ァ.l::\  
;、r'1A.';;/:::::::::::::: ̄::::::::::l `'`゙''´ ト、:::::\   ……今日はガラシャを盗み見ていた庭師を手討ちにしてやったぞ……
  !' 〉'          ',    | l `' 、:::`  
.  ヽ ′            >   .!/   ` 
 .  ゝヘ           ´   /
   /  ',     ー----  /
  /  ヽ      ‐‐   /
 /    ヽ、       /
'        \,     /
           ̄ ̄

忠興はこの玉を病的に慈しみ、この愛情が第三者にとって災いの種となってしまうのだが、
さすがの光秀もそんな事になるとまでは、想像だにしなかったのであった。

652 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:04:05 ID:kpFBJkhQ


11月16日、やる夫は朝廷より従二位に叙され、20日には右大臣に任官した。

      ____
    /_ノ   ヽ_\   ま、くれるって言うなら貰ってはおくけど……
   /( ●) ( ●)\
 / ::::::⌒(__人__)⌒::::\  どうせくれるなら、信忠か家臣たちにでもくれた方がありがたいのに……
 |        ̄      |
 \               /  

しかし、やる夫は特にこれを喜ぶ事もなかった。
朝廷を尊び、利用しながらも、あくまで朝廷に取り込まれる事は避けたかったのである。

653 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:05:10 ID:kpFBJkhQ

1578年(天正6年)1月1日、織田の将たちが年賀の挨拶に安土を訪れた。


             (ヽ三/) ))
         __  ( i)))
        /⌒  ⌒\ \  
      /( ●)  (●)\ )
    ./:::::: ⌒(__人__)⌒::::\  今年は、まずは皆に茶を振舞っちゃうお!
    |    (⌒)|r┬-|     |
    ,┌、-、!.~〈`ー´/    _/
    | | | |  __ヽ、    /
    レレ'、ノ‐´   ̄〉  |
    `ー---‐一' ̄


やる夫は、主だった者を招き、朝の茶を振舞ったのであった。
その顔ぶれは、嫡男の信忠、家老各の林秀貞に近習の武井夕庵、その他に滝川一益、長岡藤孝、
明智光秀、荒木村重、長谷川与次郎、羽柴秀吉、丹羽長秀、市橋長利、長谷川宗仁といった12名である。

654 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:05:36 ID:kpFBJkhQ


       ____
     /⌒  ⌒\
   /( >)  (<)\   気分がイイから安土城内も見せちゃうお!
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |    /| | | | |     |  ……天守はまだ出来上がってないけど。
  \  (、`ー―'´,    /

茶会の後は、諸国の将士の出頭となり、宴会が行われ、
その折、安土城の城内の見物も許されたという。


         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ  ……忙しい……忙しい……
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l    ……やる夫様も、何も私の邸宅で催さなくてもよいのに……
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
       ヘ!:|         ノ!/′
        ヾ!>ー- ´`-- <イリ
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
        く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
           i、__,,/  !、__,,!
          `ー'′  `ー'′
       万身重元(やる夫の近習)

さらに4日には、この頃のお気に入りの近習であった万見重元邸にて、前年に信忠に譲った名物のお開き会を催すなど終始上機嫌であった。

こうして、織田家の諸将の一時の安息は過ぎていったのであった。

655 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:06:00 ID:kpFBJkhQ


2月、やる夫の元に急報が届く。

     |┃       / ̄ ̄\
 ガラッ. |┃      /   _ノ  \
     |┃  ノ//  |    ( ●)(●)
     |┃三   . |     (__人__)
     |┃       | u   ` ⌒´ノ  や、やる夫!大変だ!!
     |┃     .  |         }
     |┃三   .  ヽ        }
     |┃三      ヽ     ノ
     |┃三      .>    <
     |┃三      |     |


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/   どうしたんだお?
|       (__人__) l;;,´|
./      ∩ ノ)━・'/     ……ま、20年来のパターンだから、
(  \ / _ノ´.|  |       100%悪い報せってのだけは解ってるけど……
.\  "  /__|  |
  \ /___ /

656 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:06:24 ID:kpFBJkhQ


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)
  |u    ` ⌒´ノ      そんなパターン分析なんかしてる場合じゃないぞ!
.  |         }
.  ヽ        }        ……播磨で別所がとうとう毛利に寝返ったらしい。
   ヽ     ノ    ビシッ
   /    く__,-ュ__   て
   |    ___ 三)  (
    |    |       ̄   ´


    / ̄ ̄ ̄\
  /        \  ん……意外と早かったお。
 /    ─   ─ ヽ
 |    (●)  (●) |  もう少し、様子を見てるかと思ったけど……
 \  ∩(__人/777/
  /  (丶_//// \

657 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:06:48 ID:kpFBJkhQ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ー)(ー
   |      (__人__)  ……まぁ、別所の動きが怪しいのは去年から解ってはいたからな。
.   |u        ノ
    |      ∩ ノ ⊃   でも、そんなに落ち着いて対応されると、
  /     ./ _ノ     慌てて報告しに来たオレがアホみたいだろ……
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /


         ___
      /)/ノ ' ヽ、\  慌ててはないけど、
     / .イ '(●)  .(●)\  実際、頭が痛い問題なのは確かだお。
  .  /,'才.ミ).  (__人__)   \
  .  | ≧シ'   ´ ⌒`     | ……当面は、猿に対処させるしかないけど
  . \ ヽ           /  早急に援軍を送る必要は出てくるかもしれんお。

この別所氏の離反は播磨担当の秀吉にとって大きな痛手であり、
その後、播磨で西と東の両面作戦を強いられる形になってしまったのだった。

658 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:07:14 ID:kpFBJkhQ


       _ ―― _   /|
    _∧/       ―/ | _
  <                ̄/
  /     /∨\/\∧/\ /
 |  ∧/ _    _  ∨
  |_ | #/   \/   \/
 /  ∨  | <○> |<○> |
 | 6 |  \ _ /\ _ /|
 \_/ ヽ     _ _    |  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ∠_-\   |+++++|  / < 裏切り者には制裁を!
        \   ̄  ̄ /    \________

3月20日、秀吉は別所氏の居城の三木城を包囲。
だが、三木城の守りは堅く、攻撃軍を牽制する支城も万全であった。
そのため、秀吉はまず支城から攻略することにし、4月3日に支城の一つの野口を攻め落とす。

しかし、その直後に毛利の大軍が播磨に入国、尼子主従の守る上月城を取り囲んだのである。
秀吉は上月城救援の為に、三木城攻めを一時中断して、援軍の荒木村重とともに西へと向かった。
彼らは上月城の東、川を隔てた高倉山に着陣し毛利軍と対陣した。

お互いに手を出すこともままならず、そのまま約2ヶ月間も打つ手がなく睨みあったままとなったのであった。

659 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:07:49 ID:kpFBJkhQ


3月16日、上杉謙信が突然に死去した。

         ),,、-',、'ノ,、-':ノ "   , ,r  )'''ノ        j
      ,,、ノ"  "//:::::::ゝ,、-'r"彡<ー'''"=|   毘 び   |
    )ヽ"  ,rr'"/''""///シ::: 彡ヽ`ヽ)三:::ヽ  沙  :   i
   、i"((::::、| i|"  -、、ヽ":::::"   "リ ソ 三:: |   門 :   |
  ノ'":::::::::ヽ、,,, レii"ヽヽ i::::: ::::  / "、, ミミ=|  天     j
 ,〈ツ:、、 、ミシ" ::::::::::::|リ/:::::::::::::::",,,、-'"))ツ ヽi.  様     i"
 ヽ ミミツi""    :::::::リ|:::" ,、-''"..- ''""::''彡  ''-、 :    ノ
  t 'ミ |iii  ,,:::::::::O::: :tー'"::::;;彡、-ー''ーz彡   ,r"~''"7='<ヽヽ
  ミニキ'tt、,   りt t,,,;;~/:/" (;;゚;ム-''""" :::::::::|!!||i z/ヽヽt~'i
   i/''キ ,、,,,,、-'",,、,ヽ ":::::''''" ーー、 "i:::::::::::::::::|iiリ|i,/r ":リ ) ヽ
   ゝ1 iミ::::;彳ゝ),r'"|,,     ::::::::::ヽ }::::''' ::::::::'从ii"-ー"/t tリ
    ヽ'ミミ:ii,,r`" ノ〈 _,,,,,,,  、"" :::::',i     ヽ't、,,,ノ|i  ヽ ヽ
     `tiiヽ" '-、(  'ヽ、 ー, -'     ',       |::::::::::i|ツ  i、
      ヽヽ  ヽi  ~'`"イ      ',      i:::::::::`'t,,,,i,, ))
       `''t  ',    ::ii::;;、====z=、',.     i:::::::::   'ー"ヽ
         ヽ  ',  ::r、~,、-'''"ii~ii、}}ii U    j:::::::::    it  ヽ
          ヽ '、  tii|i、ii,、-ーーii}} iii、    /::::::::::::::    ii|
           ヽ ヽ,  iiii ;;;''"~~~:::: |ii iii  /:::::::::::::::::::    ii|i
            ヽ, ヽ ii;; ;;;;;;:::  :: ii} }"/::::::::: :::::::::::::''     ii|i
.             ヽ、 ii;;  ;;;:::  :: iii/:::::::::iii、 :::::::::::::"
              ヽヽ,ヽ、,、-ーーー'":::::::::::'' 、,iii、::::::::::::::'"  :::::::
               ヽ::'''":::::::::::::::::::::::::::   "ii、::::::::::::::  :::::::::
                ヽ::::::::::::::::::: ::::::::::::::........ iii、::::::::   :::::::::
              上杉謙信(越後の大名)

死因は脳卒中であったと云われる。

結果的にではあるが、武田や北条を常に牽制し続けてくれた謙信の存在は
やる夫の西進に大いに貢献し、またその死は上杉家の弱体という恩恵を
再びやる夫にもたらしてくれたのであった。

660 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:08:15 ID:kpFBJkhQ


この、突然の謙信の死去によって、後継者を明確にしていなかった上杉は混乱状態となり、
遂には北条からの養子である上杉影虎と、謙信の甥で同じく養子の景勝との跡目争いに発展してしまう。
世に云う「御館の乱」である。

                   之ミ- ーミヽll|ソイ;;ッ"ッーノレl,
                  三ミ二゙ー-、ツ从彡彡ン;;;;ー;;く            、
                 ,,ヲ;;;;;、-ツ''t、ツー-ーヽ''''''''''ヽ;;从      ,,,,,r 、ー、_
                 "イヘ}::          ッilw}}|'"゙     ,ィー 、 \ヽヽ)
                  __|:::   ,;rー 、  ,、-ー ミ:::::::リ__,,  ,r ''' ー 、ヽ l|リl| )
ン''ンニ'―z-、           l[llllllllj::  'ー- 、 `´ ,、-ー'゙ー、|l|lllll|ll _,ン_   ', l l,l-'
l/ / /"/ ,、-'''ユ;;- ー''''"乙 ゙' ̄/:: ____::}ヽii/{{::::::;;;;;;;}',|、゙Y'"´` `゙' 、 l|ノ< 
l| l|: イ: /: /:::,r'"::::::`゙' 、=     |l|}ツ::、三ッ;;ミ从l|l乞z-、::::::::}ll} L     l|l/  ゙'    …………
l{;;{、ll|:::l|:::/::::イ ,r'"´`゙'' 、:::''" lll" |リ:{、-ッ;;;;;;、-'´ll`゙'ー、;;;;;; ''´::{;l|;;l |ヽ、,,,,, l|ノ:''""" 
:::::::`゙''' 、;:l|:::ll|:l  ;;;;ヽ、l jl|リ l| ,,, ',}゙{ ' 、,,_,,、-''´`゙゙''ー、,,,,):::::リl|;从',:::::::/:::::::.... ......:::)
:::::彡 入ヽ、lll|'、(;;;;;;;;;;Y;;(:,、-'''~~゙Y'lヽ,,彡,,、ミ;;;;;;;彡-、゙}、、,イ//、|/:::::/彡:::::::::::::::/      
\::::/''":::ヽ、ミ三;;;;;;;;;;、;;;)从从从゙l|Yll l|ヽ人人人Y'| }} } |:::ヽノ:::::/:::::::ヽ;;;;、/:::::::::)
. /:::  リ jj゙''''ー、::,、 '" ::::''"",, :::::{ l | |:rー 、:;、へ;;;| l|  |:::::::::::::::::::::::::ヽ/::'''"""/ 
/-ー''"  Y ヽー之´'"""   Y;;;;r''~ ', l{ l;ヽ    /;;|. } /::::::;;;、-'' ´゙''"ノ:::::   /''"ー、
:::"      '''=(::::::::::::.......  /;;;;/ : :::::ヽ { |(゙YYYYY{リ .} /:::::::;、-ーー、≦ ゙}}:::::..       ヽ
          `゙'' 、::''""フ'" ̄ ヽ ::::::ヽl〈Yノ''""ヽヽ}リ":::::::/ ,r'"ニユ  ヽ::::::::::...     |
        彡::  ::}::: ::|r'´ ̄ヽ '; : :::::::| l,'`"""´}.j/::::::::::::{ イ / ̄;;ユ彡}::::::::::::::::::::.......
       ,,,ン  シ}:::: ノ'、   ノノ : ::::::::゙lハ、__lレ'/::::::::::::::::X'ー| //::ニュ''::、,、-ー=ニ
      ,、-彡   l|:::::::}| `'''")人::::::::::::::ヽ l::::::::}ノ:::::::::::::::::/ ::::゙''| l /,r''エュ`゙'' 、:::ヽー::― ミ
   -z ン ..:::::  ...::::;rl| `'ーーj:::人::::::::::::::::::l|:::::/':::::::::::::::::/   ::::゙'' 、| イ ,r'''゙ー、:::::゙':::;;;、- 、:::::::
    " ...::::  ..:::::ィi ゙'''ー- ノ::  `ヽ:::::::::::リ::::":::::::::::::::::/      :::゙'t,Y  /''::::|´::::::... ` '' ー、
    ...:::::  ..::::::::::{ヽ、_,、 '::     \:::::}::::::::::::::::::::/― ''''' " "'' ー、 ::::'、::/ :: ::::|::::::::::::....
                   上杉景勝(謙信の養子)

661 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:08:38 ID:kpFBJkhQ


 か ら そ  黄 和 武    /          i    ま そ 武
. ら せ れ 金 睦 田    i ,,,、 -ー '''''ミミッッー;ノ    .ち れ .田
 ね る. が 50 し  と    |:::::;;;;、ミミミミミ-ツⅳ|    が は .と
  ぇ 早 上 枚 て は    }'"         ヽ    .い   交
 // 道 杉 を  .      j,,、 -ー'''''"" '' ー 、, 'ー、   よ    戦
. ・・  じ. を. 貢        〉"""''"愛~~""''"''' 、,, )  //   ?
    ゃ. 甦 ぎ       r'"~'' ''"ヽ ~i|~i~~~   ´'' 、 ・・
\       な    _z',,,;ー;;;;;      iir''=-、   i――、ォ__r――
  |r――― 、 さ,,、-iii'イ ,r'",,,,,、≧;;、    ,,;; --、、,, ヽ、 "::: ミ,イ,,
        \ぁ,r'''Y三'r''rーrュ_;;;;、>''' ミ\rz三rァ;;-'、、   :: ミ/ ,、i
         い |),'フ"'' ̄ ̄::::::::::リ  ,ツ`''':::: ̄ ̄,,,ゝミ 、 i/~} |
          ̄| j { "' "'ノ ::::::::;r("  )  、  '''""  ヽ  ||,,リノ
.          i〈'{ :: ..    :::ヽ;`;;;;ノ;;r、ノヽ、     :::: リ〉::|i
          リ ttヽ:::::  ''",、--、ニ-='- 、, ~'、   イ::: ,ノ:ノイ't
          t''"i:: リヽ:: i r;r'"~~'''''''"~~~''ー、, t ii リ"ii | |:::  リ
           ヽ、| ii t t/~'='二二ニ''''ーー-、ュ キ| ::: :::ii |;;,,,ノ
           ,,rt ヽ | {    ,ii!!iijji,,, ̄  リ / ノ リ ,|iiヽ
__        / ::r'ヽ、;::しヽ;;;;、-'~   ヽ、;;;;;   / ,,jjjjノ| ヽ、  __
ヨ互巧又コ迄Z";r'  ::|  ヽヽ、;;             jjii,,、' /::   i''ミ♀ヨエ
三三===彡/,、-, :t   ~' 、ヽ、;;; ヽ::::,,,,,,,:::::;,,、- ',、 '"  /::: r-、, i`''===
 ::::::''''""'''::::::://ヲ;;| ::t    ~'-、~'''ーー-- '''",,、-''"   /::: /'ミii| t::::::::ササ
              樋口兼続(後の直江兼続・景勝の腹心)

この跡目争い、最終的には景勝・兼続主従が勝利するのだが、
その間の上杉家の混乱状態は、まさに織田にとって幸運以外の何ものでもなかった。

662 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:09:00 ID:kpFBJkhQ


  .!::::ヽ,. -─‐ ァ─、─-.、/:::::l
  ヽ:::::ヽ, -‐' ,;; ;;, `ー、;:;ノ:::::/
    l;;-';;-‐''" :: :: `ー-i゙‐-'!
   /`!:::  瓶 ::割り ::::::::i゙ヽ
   ! li;;;,,___ノヽ___;;;i |;, |   上杉の脅威が無くなったとはいえ、
   l ( '〔 ● ,〕 〔, ● 〕' );.|    門徒衆の抵抗はまだまだ激しいわい……
   i 'ヾ  ̄ ̄:: ::  ̄ ̄u/;; |     
    ー';ヾ、_,'(´'';; ;;' `);_ノ;; r'
    |  /ヽ__`'ー'´__,ィヽ ノ
    ヽ ヾ、;レ-ニニ-レ// /
     ヽヾ、,、 _ ,、'/ /
      ヽ '、゙ニ=ニ' ゙ /
       ヽ、__ ___ノ

北の脅威が一時的に消え去った勝家の北陸軍は、加賀平定を一気に進めようとしたのであった。
だが、一向門徒たちの抵抗は激しく、まだ思うように平定事業は進まなかったのである。

663 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:09:25 ID:kpFBJkhQ

~4月中旬・安土城~

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)  謙信が死んだお……
/    (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´|    面倒な敵ではあったけど、
./      ∩ ノ)━・'/     こうもあっさり死なれると、何か物寂しい気さえするお……
(  \ / _ノ´.|  |     
.\  "  /__|  |
  \ /___ /


     |┃         / ̄ ̄\
 ガラッ. |┃        / _ノ  ヽ、_ \
     |┃  ノ//   . | ( ●)(● ) |  やる夫、邪魔するだろ。
     |┃三     . |  (__人__)  │
     |┃      .   |   `⌒ ´   |
     |┃       .  |           |
     |┃三    . .  ヽ       /
     |┃三        ヽ      / 
     |┃三        >     <
     |┃三        |      |
     |┃三         |      |

664 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:09:48 ID:kpFBJkhQ


      ____
    /  ⌒  ^\   ん?
   /  ( ●)  (●)
 /  ::::::⌒(_人__)⌒ヽ   やらない夫、どうしたんだお?
 |       |r┬-|   |
 \        `ー'´  /


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ……いやなに、
   |    ( ●)(●
   |      (__人__)  お前が右大将と右大臣の官を辞して来たって聞いたからな。
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃   お前のことだから、考えが有るんだろうが、
  /     ./ _ノ     どうしたのかと思ってな。
  (.  \ / ./_ノ │   
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

665 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:10:08 ID:kpFBJkhQ


       ____
     /⌒  ー、\  ああ、その事かお。
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  もうやる夫自身が官位の権威に頼らなきゃならない事もなさそうだから、
  |     |r┬-/ '    |  スッパリと返上してきたんだお。
  \      `ー'´     /   


     ____
   /      \ ( ;;;;(  
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)  ……それに、この先やる夫の勢力が更に拡大した時に、
/    (─)  (─ /;;/    もしかしたら、やる夫の官位はかえって邪魔になるかもしれんお……
|       (__人__) l;;,´|
./      ∩ ノ)━・'/   別に、官位が無ければ朝廷工作が出来ないわけでも無いし、
(  \ / _ノ´.|  |     やる夫にはもう必要の無いものなんだお。
.\  "  /__|  |     
  \ /___ /

666 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:10:30 ID:kpFBJkhQ


        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \  
     . ( (● )    | ふむ……まぁ家臣の連中は持ってる訳だから、
     . (人__)      |  朝廷とのやりとりには支障はでないだろうが……
     r-ヽ         |
     (三) |        |  ……朝廷の方が過剰反応しなけれないいだろ。
     > ノ       /
    /  / ヽ     /
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
       |  \_/ |


         ____
       /      \  ……天皇様や関白の近衛等は義昭のようなアホでは無いお。
      / ─    ─ \
    /   (●)  (●)  \  彼等は自分たちの立ち位置とやる夫の意図を十分に理解しているから
    |      (__人__)     |   やる夫が丁重に扱っているうちは、敵対してくる可能性は殆ど無いと思うお。
     \    ` ⌒´    ,/   
     /⌒ヽ   ー‐    ィヽ   ……まぁ、やる夫のこの類の予測は、結構外れるから、
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |     当てにならないと言えば、当てにならんけど。
   /    / r─--⊃、  |
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |

667 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:10:53 ID:kpFBJkhQ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \    
   |    ( ー)(ー)   ……まぁ、心配しといてなんだが、
.   |     (__人__)     朝廷に関してはオレも同意見だろ。
    |     ` ⌒´ノ 
   .l^l^ln      }     ただ、義昭の失敗もあるから用心だけはしとくのに越した事はないさ。
.   ヽ   L     }
    ゝ  ノ   ノ        ……経験則的に考えて。
   /  /    \
  /  /       \
. /  /      |ヽ、二⌒)、

    / ̄ ̄ ̄\
  /        \  ……確かに、朝廷にもやる夫を快く思わん連中はたくさん居るお。
 /    ─   ─ ヽ
 |    (ー)  (ー) |   やらない夫の言う通り、気をつけておく事にするお。
 \  ∩(__人/777/
  /  (丶_//// \

こうして、やる夫は無官となったものの、自身が言う通り、朝廷との親交はそれまでと変わるトコロは無かったのであった。

668 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:11:15 ID:kpFBJkhQ


5月1日、膠着した播磨の情勢を重く見たやる夫は、秀吉の要請通りに信忠を総大将とする大軍を秀吉の元に派遣する。
だが、この軍勢は西播磨までは進まずに、別所の支城である神吉・志乃・高砂を攻撃したのである。

上月城の救援に来てくれるものだとばかり思っていた秀吉は当てが外れ、京都まで出向いてやる夫の指示を仰いだのだった。


~京都・やる夫の仮宅~

           /\           
      ___/::::::::ヽ-‐ー‐- 、._,ィ
      ';::::::::::::::::::::::::;、;:へ、ヘ:::::::::フ   
       ';:::::::::::∠レ´、   ,-‐ 、';:::::',  ……では、どうあっても上月城を見殺しにせよと?
       ';:::::::/    ヽ/    ヽr‐-、 
       /'"7 <●> l <●> l  i 
       ',  ヽ、 ___ノ ヽ、 __ノ  ノ  
        `‐-'´ヽ   Eヨ  _,-´-=ニ
             >ー-‐''´

669 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:11:36 ID:kpFBJkhQ


          ____
        /      \   猿……くどいお。
       / ─   ─   \
      /( ●)  ( ●)    \  ……お前の気持ちも解らんでも無いけど、
      |  (__人__)       |   上月城と尼子主従を救う為だけに、
       \ ` ⌒´       /    今の状況で決戦に踏み切る訳にはいかんのだお。
        /  ー‐      \
       /            `   


      ,' \ ,、-‐ー‐- 、レ  
     ,'::::::::::::::::::::::::::::: `‐、  
 ヽ-‐'´:::::::::::::::::::;へ/ヽ  `、  ……はっ……
  ';::::::::;ヘ/ヽ/V| | | | | |ヽ  ',  
  ヽ;:/,-‐ー 、 /´ ̄ヽ レ⌒',  . しかし……
    ,' _   l ー-  i    l  
    `、.__ ,ノヽ、 _ノ ,、__ ノ  
     `‐、._ = _,、-''´ ヽ

670 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:12:01 ID:kpFBJkhQ

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)  ……猿。
/    (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´|    こんな言い方はしたくねぇけど、尼子を毛利との最前線の上月城に入れたのは、
./      ∩ ノ)━・'/     こういう場合を想定して、捨石にしてもこちらの懐が痛まんからじゃなかったのかお?
(  \ / _ノ´.|  |      
.\  "  /__|  |     ……今回の事で、播磨での調略がやりずらくなるやもしれんけど、もう諦めるお……
  \ /___ /       

こうして、上月城は見捨てられ、尼子勝久と山中鹿介は毛利方によって処刑された。

671 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:12:25 ID:kpFBJkhQ


  ____________________ _
  | .__________________  |  |           〔0=============0〕
  | |  冒   冒  .冒  .冒  .冒  .冒  .冒  .冒:| |  |            |゚Y´゚`Y´i`Y´゚`Y゚|
  | |  /ニヽ /ニヽ /ニヽ /ニヽ /ニヽ /ニヽ /ニヽ /二.| |  |            |:.:.:.:.:.:.:.:. ! :.:.:.:.:.:.:.:|
  | |  |l第l| |l第l| |l八l| |l八l| |l逝l| |l逝l| |l房l| |l房l| |  |            |:.゚.:.:.+.:.:. !:.゚:。:.*:.:。|
  | |/|l五l| |l五l| |l闘l| |l闘l| |l良l| |l良l| |l津l| |l津l| |  |            |:*.:.:.:.:.:.゚ ! 。.:.:.:。:.:゚|
  | |====================================| |  |            |:.:.:゚:.:.:.:。.:! :.:.+.:.:.:゚:|
  | |  冒   冒  .冒  .冒  .冒  .冒  .冒  .冒:| |  |            |::゚.:.:*.:.:+:!:.:.。:.:.: +:|
  | |  /ニヽ /ニヽ /ニヽ /ニヽ /ニヽ /ニヽ /ニヽ /二.| |  |            |゚.:+.:.:.゚:.。:! :.:.*:.:.゚:.:|
  | |  |l保l| |l保l| |l韮l| |l韮l| |l鳥l| |l鳥l| |l㌧l| |l㌧l| |  | __       |;;;人;;人 i 人;;人;;;|
  | |/|l守l| |l守l| |l桜l| |l桜l| |l殺l| |l殺l| |l一l| |l一l| | /   /|      |             |  ┏━━┓
_| | ̄ ̄ ̄ ̄|l| ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄|l| ̄ ̄ ̄ ̄ !/   /  .|___|             |  ┗┯┯┛
  | |       (|l|)       |       (|l|)     /   ∠__/                     / l ̄ ̄ ̄|_
  | |        |l|        |        |l|     /          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |.::l      |
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄[ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                           |「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                           ||_______________________

余談ではあるが、この時処刑された山中鹿介の子孫が清酒を開発し巨富を得て、
「鴻池両替店」を開き、「三和銀行」の祖となるのであった。
見捨てられた男の家系は、見捨てた者たちよりも長く栄える事になるのだが、無論、やる夫や秀吉には関係の無い話である。

672 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:12:50 ID:kpFBJkhQ


       ____
     /_) (_\  ……よし、後は秀吉に任せる。
   / 【●】| |【●】 \
  /    ._| |_,     \  ……我等は帰陣するぞ。
  |     \/      |
  \     -==-      /

7月、信忠の援軍は、神吉・志乃の城を落とし、三木城への付け城をいくつか築いて、
それらを秀吉に預けると、さっさと帰陣の途についた。
彼等にも、自らの担当部署が有り、長くそこを留守にする訳にもいかなかったのである。


           /\           
      ___/::::::::ヽ-‐ー‐- 、._,ィ
      ';::::::::::::::::::::::::;、;:へ、ヘ:::::::::フ   
       ';:::::::::::∠レ´、:::::::, -‐ 、';:::::',   蟻の這い出る隙間も無いように包囲しろ。
       ';:::::::/:::::::::::::ヽ/:::::::::::::ヽr‐-、 
       /'"7 <●> l <●> l  i   ……この秀吉を裏切った代償を思い知らせてやる……
       ',  ヽ、 ___ノ ヽ、 __ノ  ノ  
        `‐-'´ヽ   Eヨ  _,-´-=ニ
             >ー-‐''´

秀吉は、そのまま兵糧攻めの作戦を取り、三木城を包囲。
途中、城兵が出陣しても来たが、それを冷静に撃退し、いよいよ干殺しに追い込んでいったのである。

673 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:13:09 ID:kpFBJkhQ

~安土城~


         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',   ……播磨での秀吉殿の状勢は以上です。
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!   では、私はこれから信澄様と海賊防備の為の砦の築城に行って参りますので……
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
       ヘ!:|         ノ!/′
        ヾ!>ー-   -- <イリ
         (ヘ:::::\i=//:::::/)
          {;;\::::::!n/:::::/;/
         ト、;;\;;ii;;/;;;/′
         /;;;;ゝ;;;;∨;;;;;;;入
        (;;;;;(⌒)∨(⌒);;;;)


       ____
     /⌒  ⌒\   ん。仙千代、検使の役、大儀であったお。
   /        \
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  引き続きお役目頼むお!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

674 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:13:51 ID:kpFBJkhQ


         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ  ははっ、それでは失礼い致します。
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l     ……忙しい……忙しい……
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
       ヘ!:|         ノ!/′
        ヾ!>ー- ´`-- <イリ
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
        く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
           i、__,,/  !、__,,!
          `ー'′  `ー'′
    タッタッタッタッ……


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \    まだ若いのに、最近の仙千代は腰の温まる暇が無いほど忙しそうだな。
   |    ( ⌒)(⌒
   |      (__人__)    近習の中じゃ、秀政や秀一(長谷川)や長頼(菅屋)も、よく働いてはいるが、
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃     やっぱり仙千代が頭一つ抜き出てる感があるだろ。
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

675 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:14:20 ID:kpFBJkhQ

       ____
     /_ノ   ヽ_\   まったくだお。
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  このままいけば、将来の織田家の柱石になってくれる事間違いないお!
  |     |r┬-/      |
  \     ` ̄'´     /



       ___
     /   ヽ、_ \   ……でも、仙千代の奴、
    /(● ) (● ) \
  /:::⌒(__人__)⌒::::: \  史僚働きばかりで、戦場での功が無い事を気にしてるんだお。
  |  l^l^lnー'´       |
  \ヽ   L        /  ま、そのうち適当な戦場に連れてって、箔を付けてやるお。
     ゝ  ノ
   /   /

676 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:14:51 ID:kpFBJkhQ

        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (● )    |  ……あの若さで、そう焦る事もないのになぁ……
     . (人__)      |
     r-ヽ         |    オレだって、戦場の勲功なんか無いけど、
     (三) |        |
     > ノ       /      何とかやってけてるだろ。
    /  / ヽ     /
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
       |  \_/ |

677 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:15:11 ID:kpFBJkhQ


         ___
      /)/ノ ' ヽ、\  そりゃ、やらない夫は万千代たちと同じぐらい古い家臣なんだし、
     / .イ '(●)  .(●)\
  .  /,'才.ミ).  (__人__)   \   やる夫との関係を知らん奴も居ないから、文句なんてつける訳ないお。
  .  | ≧シ'   ´ ⌒`     |
  . \ ヽ           /   ……まっ、話を仙千代に戻せば、才が有れば有ったで、きっと周りのやっかみとか色々あるんだお。


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \    そんなモンなのかねぇ……
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)    光秀や秀吉に然り、できる奴も苦労が絶えないってことか……
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \

679 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:15:45 ID:kpFBJkhQ

時は少し遡り、同年6月。
やる夫の元に九鬼嘉隆より件の大型船を嘉隆が6艘、一益が1艘、完成させたとの報せが入った。
その船体はやる夫の提案で鉄板で補強してあり、焙烙火矢対策も万全であった。


               ____
    , ヘー‐- 、    /ヽ  / \
  -‐ノ .ヘー‐-ィ  /(●.)  (● )ヽ  この船で、今度こそ村上水軍を打ち破るお!
 ''"//ヽー、  ノ ./:::⌒(__人__)⌒::::::ヽ
  //^\  ヾ-、.|    |r┬-|     |  まずは、堺の港に移動させて、
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)\   `ー'´    /   奴等が大阪湾に現れたらすぐに出撃できるようにするんだお!
/    <^_,.イ `r‐'゙ ::::ヽー‐-..、  ,..-‐|、   
\___,/|  !  ::::::l、:.:.:.:.:.ヽ /:.:.:.:.| \

6月26日、この鉄甲船7艘は多数の小船も伴い、嘉隆の指揮の下に堺の港を目指す。
雑賀から淡輪沖のあたりりで、一向一揆の船団が襲い掛かってきたが、
嘉隆は近距離からの大砲攻撃によりこれを難なく撃破。
7月17日に、無傷で堺港に入ったのである。

680 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:16:16 ID:kpFBJkhQ

_______________________________________
                                             /            !
                        _,,,,--‐゙゙l               /             _,,,-'"
                  ,,ー'゙´   ,/             /         r'"゛
                  |「能登」,./              /             ,!
                 !    l゙^"              ,..―'"゛ 「越後」     ..l
                 ゙l.   `、        ,..-‐¨                   !
                  |  .,,,/     .,,-'"゙゙.l          , ---、    .,./゙゙ーゞ
                  ! ./ . ヽ,,   /   │ .,,--、 ,, --′  .l   ,ノ
                 ,./   !   `^^´「越中」 l´   `゛      l,,..-'"
                ,r′  !     ●今和泉/         ,r'"
               /     !             /            /
                /「加賀」 !   , -'''''-----(゛            ゝ 、_
              ,イ         l.... -゛         /               |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「御館の乱」によって上杉家が混乱状態にあるのを逃さずに、やる夫は越中にも進出を企てていた。
越中の守護は畠山氏であったが、国内では守護代の神保氏と椎名氏が勢力を競っていた。
その神保氏の嫡流である神保長住がやる夫のもとにいたのである。

681 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:16:41 ID:kpFBJkhQ


 (;><)  越中に戻りたいんです
 (   )  
  しーJ 
神保長住(神保家嫡子)

長住は父親とのいさかいから越中を追い出されていたのだが、
その父が死んだ事を聞き帰郷することを切望していたのである。

682 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:17:04 ID:kpFBJkhQ


やる夫は、この長住に越中の切り崩しを命令。
長住は神保氏としての旧縁をたどって、越中国衆をまたたくまに誘降していったのである。
だが、今和泉城の上杉家臣・河田長親や親上杉の有力国衆・椎名小四郎らが依然として新川郡を押えており、
これ等を駆逐せねば、越中の上杉勢力の排除は敵わなかったのである。


    ∧__∧
    (`・ω・)  遂に私の出番だな?
   .ノ^ yヽ、
   ヽ,,ノ==l ノ
    /  l |
"""~""""""~"""~"""~"
  斉藤新五郎(やる夫の家臣)

この段になり、やる夫は長住の限界を悟り、援軍として東美濃の有力者である斉藤新五郎を派遣。
この斉藤新五郎は、普段は信忠の軍団に所属していて、
斉藤道三の末子ともいわれ、美濃攻略時代に早々に龍興を見限りやる夫に降っていたのである。

683 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:17:27 ID:kpFBJkhQ


長住の軍勢と合流した新五郎は、10月3日の夜、今和泉城の周囲を放火、それに釣られて出撃してきた河田・椎名の隊を
月岡野まで誘き出した。月岡野は扇状地で、起伏の多い地形である。


 ((;;;;゜;;:::(;;:  ∧__,∧ '';:;;;):;:::))゜))  ::)))
 (((; ;;:: ;:::;;⊂(`・ω・´)  ;:;;;,,))...)))))) ::::)  全軍、Uターンして突撃!
  ((;;;:;;;:,,,." ヽ ⊂ ) ;:;;))):...,),)):;:::::))))
   ("((;:;;;  (⌒) |どどどどど・・・・・
         三 `J

新五郎は突然軍を返すと敵軍に襲い掛かった。
数は河田・椎名の方が上であったが、新五郎の地形の凹凸を活かした作戦が功を奏し見事に敵軍を打ち破った。

こうして今和泉城も落城し、上杉の勢力は越中中部から駆逐されたのであった。

684 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:17:50 ID:kpFBJkhQ


~10月下旬・安土城~

         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',   ……報告は以上になります。
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ!  
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
       ヘ!:|         ノ!/′
        ヾ!>ー-   -- <イリ
         (ヘ:::::\i=//:::::/)
          {;;\::::::!n/:::::/;/
         ト、;;\;;ii;;/;;;/′
         /;;;;ゝ;;;;∨;;;;;;;入
        (;;;;;(⌒)∨(⌒);;;;)


         ____
       /      \   ……うん、ご苦労だったお。
      / ─    ─ \
    /   (ー)  (ー)  \  仙千代、下がっていいお。
    |      (__人__)     |
     \    ` ⌒´    ,/
     /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |
   /    / r─--⊃、  |
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |

685 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:18:39 ID:kpFBJkhQ


         ,. :-:.' ー ' ¨ :.ゝ.、
        ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
      ,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ、
      ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`、`ゝ   ……はっ、失礼致します。
      ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ハ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
    /イハ:!:.:.:l:/ i/ ノノ ノリリハリ:!:i:.:.!:.l 
    i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ハ! 
     ∨|:.:.!          ノ/i/ノ
       ヘ!:|         ノ!/′
        ヾ!>ー- ´`-- <イリ
         (;;;;;ソ⌒) ̄`´ ̄(⌒ヽ
        ヽ;;=;;/__,,、_/;;`ソ
         〉;;;;;;;;ソ:/A.i:l;;;;;;!′
        く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
           i、__,,/  !、__,,!
          `ー'′  `ー'′
    タッタッタッタッ……


      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;)
    |  (●)(●)/;;/   ……やる夫?
    |  (__人__)l;;,´|
    | ./´ニト━・' .l     そんな神妙な顔して、どうしたんだ?
    | .l _ニソ    }
     /ヽ、_ノ    /
    __/  /    ノ__
  / /  /       `ヽ.
  /´  ./       ,.  ヽ.
  ト、_,/.       |、  ヽ
   |         |/  /

686 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:19:04 ID:kpFBJkhQ


        ____
       /    \
.    /          \  ……やらない夫。
.  /    ―   ー  \
  |    (●)  (●)  |  ……近いうちに……十中八九、村重が謀反起こすお。
.  \    (__人__)  /
.   ノ    ` ⌒´   \   
 /´             ヽ


            / ̄ ̄\
          _ノ  ヽ、  \  あ、荒木殿がか!?
        (○)(○ )   |
.       (__人__)   u  .|  じゃぁ、6月頃の流れてた謀反の噂は本当だったのか……
.        ヽ`⌒ ´    |
        {       /   しかし、なんだって荒木殿が……
        lヽ、  ,ィ'.) ./
        j .}ン// ヽ    あれだけ重用して、優遇してたのに……
        ノ '"´  ̄〉  |
.        {     勹.. |
         ヽ 、__,,ノ . |

687 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:19:30 ID:kpFBJkhQ


..      ____
     / ―  -\   ……解らんお。
.  . /  (●)  (●)
  /     (__人__) \  だから、光秀と友閑と仙千代を糾問使として送ったのだお。
  |       ` ⌒´   |
.  \           /   帰ってきた仙千代が言うには、村重自身は事実無根と否定したけど、
.   ノ         \     城内も尋常な様子じゃなかった様だし、
 /´            ヽ     どうもしばらく前から毛利・本願寺と通じていた痕跡もあったようだお。
                        


               / ̄ ̄\
             / ノ  \ \
             |  (●)(●) | ……ということは、俺たちと毛利とを両天秤に架けてたって訳か……
.             | u.(__人__) .|  
        r、      |   ` ⌒´  .|   ……奉公の年数も浅い外様で、アレだけの待遇を受けてて、
      ,.く\\r、   ヽ      ノ     まだ不満だったって……トンでもない奴だろ……
      \\\ヽ}   ヽ     /     
       rヽ `   ヽ  /   ァ'´ヽ
        └'`{  .   \.|   /   i
            ヽ、._   ヽ、_,r'   .|
            `ヽ、   /'  |
               `'ー'´

688 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:19:56 ID:kpFBJkhQ


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)  ……村重にはやる夫も期待していたお……
/    (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´|    だから、摂津という要の地を任せてたのに残念でならんお……
./      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /


           ____
         /      \   ……一応、安土に来て、
        / ─    ─ \   やる夫に弁明するように命令は出しておいたから、少し待ってみるお……。
      /   (ー)  (ー)  \  
      |      (__人__)     |  村重が心を入れ替えて、やる夫のもとに出仕してくれる事を祈るお……
      \     ` ⌒´   ,/   
      /     ー‐    \

だが、村重は出仕しなかった。

689 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:20:21 ID:kpFBJkhQ


     / ;;;;;;;;;;    ;;;;;;;        ;;;\
    /  ;;;;;;;;;;;;;;;    ;;;;;;;;;;;;;;;;;   ;;  ;;;;;;;;ヽ
   /;; ;;;;; ;;;;;;;;;;;;;  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;  ;;;;; ;;;;;;;;;;;|
  ∠; ;;;;;;;;;;;; ヘ;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;∧;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
  /; ;;;;;;;;;;∠__ |;;; ;;;;;;;;;;;;/_|A;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
  |;;;;;;;;;;;;;|___ |;;;;;;;;/|;√_ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
  |;;;;;;;;;;;;;;トT j .|;;;;;/ /丁 }.フ|/|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
   |;;;;;;;;;;;;;|⊥ノ  ∨  ⊥.ノ   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
   ゝ;;;;;;;;;;ヽ /      〃  |;;;;;;/;;;;;;;;;;;;|  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ヽ;;;;;∧| ヽ         |;;;;;/;;;;;;;;;;;;;| < 同じキリシタンである僕が参りましょう。
    ヽ/ .八 ▽. ̄|     /;;∧;;;;;;;;;;;;;|   |何、僕が説得すれば荒木殿も思い止まってくれますよ。
       |;;;;;ヽ ヾ-┘   / レ |;;;;;/|;;/    \________
       |/ \ _ __ /     |;/     
            |T |   Г| ̄ ̄~|
          .| ||  | |    L

その間に秀吉幕下の小寺孝高が同じキリシタンの誼を頼って説得に向かうも、逆に囚われの身となってしまう。
この考高の行動の代償は、有岡城の牢での1年間の幽閉であり、
助け出された時は、衰弱し一方の足が曲がって伸ばせないような状態であったという。

690 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:20:46 ID:kpFBJkhQ


         ___
       /     \   摂津は播磨や丹波・大阪を繋ぐ要の土地だお!
      /   \ , , /\
    /    (●)  (●) \  これを奪われれば、やる夫の敵方を活性化させてしまう事になり、
     |       (__人__)   |   それだけは何としても防がねばならんお!
      \      |r┬-|  ,/   
     , -‐ (_).ヽ`ー'´   ィヽ   ……ちゅうことで、出陣だお!!
      l_j_j_j と)         i   
       ̄`ヽ        | l

11月3日、とうとう村重に見切りをつけたやる夫は、村重討伐を決意。
諸将に出陣の命が下され、自らも安土を発ち京都に入った。

9日、京都を出発し村重の居城・有岡城へ向かった。
信忠に光秀、それに滝川、丹羽、蜂屋、美濃三人衆、佐々に前田の越前衆と
総勢30000余の大軍である。

691 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:21:06 ID:kpFBJkhQ


一方で、やる夫は村重の足元を切り崩す工作にも余念がなかった。


        ____
        /     \    あ~もしもし、朝廷ですかお?
     /   ─  ─ \  _i
   /   ( ―)  (―) \|[] |   ちょっと、本願寺との講和を取り持って欲しいんですが……
    |      (__人__)   |囲(⌒)___________
   \    。       / ̄/  | |             |
__/             ̄ ´  /| |             |
| | /   ,  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|-―´ | |             |
| | /   /   ヽ回回回回レ      | |             |
| | | ⌒ ーnnn.ヽ___/       |_|___________|
 ̄ \__、("二) └─┘ ̄l二二l二二  _|_|__|_

まずは、本願寺と講和し、村重と本願寺の連携を阻止しようとしたのである。
そのため、京都に居る間に、朝廷に本願寺との和睦の仲介を依頼していた。

692 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:21:34 ID:kpFBJkhQ

この直後、やる夫のもとに朗報が届いた。
11月6日、木津川口で、九鬼水軍が毛利の村上水軍を破ったのである。


                   ,......ー-....、
                   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`.... . 、
                  ,`'=''、7、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.` 、
               /   ノ:.:.:.:`:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:..:.::..::.:.:.\
              , '`..-.'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:' ,
                /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.'''''''''":.:.:.:.:.:.:.l    ぐずぐずするな!このウジ虫野郎どもが!!
     _,,,,,,_   __,,/;;;___:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
  ,...'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ゙̄::::::'''..―-.....,_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!     さっさと、敵のケツマ○コに大砲ぶち込んでやれ!!
  ' ,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::``:..'ー....;;;:.:.:.:.:.:.:|
   ` 、::::::::::::::::::::rニニ=:、,ヾゞ::{,::-ー-.、ヾー-, 、::::::::::::::::``.....、i,,
    ` 、::::::::::::r'◎!_ン .:::ミ:::_i◎~`ヽ、彡::::::' 、::.:`::.:::::、::::::::::::::::``......、
         ` ''ー .!"/ ..::::::::::ヽ ̄""!ヾ、゛:::::::::::',::.::.::.::.:.:`::.、::::::::::::::::::::::` 、
          / .( .::::::::::ヾ     ..::::::    ' ,::.::.:_;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::` 、
            ! /ヽ 'ヾ''ゝ"',  ..:::::::::..        , ", -‐ `,:::::::::::::::::::::::::::::::::::)
         i l! ノノ:::::::::::::', .::::         ,' i:::::  |! ,'ー--  -ーー '"
         | .|! r二ニヽ:`:::::',   :::        / ノ;;__ ノ, '
         | .|! |:::::::::::::\..:::',   :::::.      !    _/
            ! i! |::::::/´゙:./  `, ::::::     i!`''' ´ /
          i  L!ニニ`//::i  l:::!:::::::  i ,'::  , '
          |  `--- '"::ノ ,' .,':::::::   !'"  //ーー- 、
         │  -ー-     / ,'::::::: : : /:: : :'"/:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:`  、
      ,   '"゛ヽ、       /::::,':::::::::::::/::::::::/:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`` ー-
     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`....-ー'";;;;;;;,:':::::::::::::::::::::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
   , ':.:.:.:.:,:.:.'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',`ヽ、 `゛::::::;;;;;;/::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
       九鬼嘉隆(志摩水軍の将)

はじめは九鬼側が押され気味だったが、嘉隆の敵船を引き付けての大砲による攻撃で
指揮官の船を集中的に沈め、敵の機動力を麻痺させる事に成功。
そのまま、後退を始めた村上水軍を一気に追い散らしたのだった。

こうして、大阪湾の制海権を手中に収めたやる夫は、本願寺攻めを大きく前進させたのである。

693 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:21:57 ID:kpFBJkhQ


さらに、村重の片腕とも言うべき、
与力の茨木城の中川清秀と高槻城の高山重友の調略を開始しこれに成功する。


          / ̄ ̄ ̄\ 
        /  ─   ─\_
       /   (●)  (●) \|l(^)  あ~もしもし?やっぱりあの話無かった事に……
       |     (__人__)   l(_ )
       \     ` ⌒´   /⊂)
       /             ヽ 

このことで勝利の見通しのついたやる夫は、本願寺への勅使派遣の寸前で講和依頼を取り下げたのであった。

694 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:22:29 ID:kpFBJkhQ

____________________________________________
                           ;               ;      }::::i'ヽ、
                          , '               ,'     /::::i´
                              ;                    /:::::::,_ヽ
                「丹波」     ' ',              ,;   /:::::::::,r'  琵琶湖
      , ,     , , , ,            ',              ' ,   {:::::::::<
     ' '   ' '   '  ' ' , ,           ;             , {,:::::::::::{
    ' '           ;         , ' '               ' , `ヽ::{~
   ' '            ;         ;                  ";   `
' '' '' '              ' ' ;       ;  , ,               ●京 ' ,   「近江」
                   ' ' ; , , , ; ' ' ' '  ;                ;
                               ;                ;
                             ' ' ' '             ;    , ,
                                      ;             ' ; , ' ' ;
                            r'´   ; ,                  ; ,
             「摂津」         ;       ' ,                  ' ' ' ; ,
                            r'''          ' ;                    , '
                          ;   「河内」 ,'                     ', ,
                         ; '           ; ' ;'                     _ ',_
           ●有岡        '´          , ;  ', ,              ,,       ' ,`
花隈      ●尼崎         ;            ' ,   ; ,          , ; '  ' ' ;    ; ' ,
●  ---、    -、           ;           , , '     ' ' ' ; , , ,  , , ;       ; , ' , ; '  ; 「伊賀」
-'´     !-'´  ::::`!-,       、 ;         ;   「大和」    ' '             ' ;
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

しかし、村重は有岡城の他に、まだ尼崎城と花隈城を有しており、そこからは本願寺や毛利との連絡が容易であった。
そのため、やる夫は包囲網を徐々に縮め、村重の籠もる有岡城を分断する作戦に出たのである。

695 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:22:58 ID:kpFBJkhQ


12月8日、包囲網を布いた上で、やる夫は有岡城を力攻めに出た。
まずは馬廻りの堀秀政・万身重元・菅谷長頼を鉄砲奉行に任じ、有岡城の総構えの中を次々と攻撃させ
続いて、弓衆に火矢を射掛けさせ、町を放火していったのである。

~やる夫の本陣~

         ___
       /     \     よし!有岡城内部から内応の合図が出たお!
      /   \ , , /\
    /    (●)  (●) \    馬廻を中心とした前衛部隊は突撃して一気に押し破るお!
     |       (__人__)   |
      \      |r┬-|  ,/    
     , -‐ (_).ヽ`ー'´   ィヽ
      l_j_j_j と)         i
       ̄`ヽ        | l

696 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:23:17 ID:kpFBJkhQ


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \   ……殿、突撃を命じてよろしいのですか?
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   有岡城は堅城……敵の士気もまだ衰えておりません。
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }    いくら内応者が居るとはいっても、果たして上手く行くかどうか……
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |


      ___
    /     \ ……確かに、やる夫の攻めが強引なのは解ってるお。
   /  _ノ '' 'ー \
 /  (●)  (●)  \  でも、この勝負を長引かせるのは拙いお。
 |      (__人__)    |
 \      ` ⌒´   /  何としても、早期に決着をつけないと……


  (;゚ー゚) <ほ、報告!敵の抵抗激しく、前衛部隊は苦戦の模様。
        また、万身重元様、お討ち死に!

697 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:23:54 ID:kpFBJkhQ


                   _____
                 / '⌒ヽ  ; '⌒゙\       ||  ||
                /        ∪     \      ||  ||
              / /´  `ヽ   /´  `ヽ \     o   o
             /  (   ● l    l ●   )  \
           /    ヽ_   _ノ   ヽ_  _ノ  ; \   せ、仙千代が!?
           |  ;  ''"⌒'(    i    )'⌒"' ∪  |
           |  ∪      `┬─'^ー┬'′      |   ……な、何かの間違いではないのかお!?
            \          |/⌒i⌒、|         /
             \       !、__,!    U  /
             /       、____,,      \
            /                        ヽ
             |  、                 ,   |


  (;゚ー゚) < 自ら手勢を率いて突撃されたのですが……
         塀を乗り越えようとした時に、長刀で突き貫かれてあえなく……

698 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:24:15 ID:kpFBJkhQ


                -─‐──‐-、
             /             \   せ、仙千代……
            / ;              ヽ.
           l  U                l  ……これからの織田家を背負う者の一人の筈のお前が、こんなトコで死んでどうするんだお……
           |      , 、     ;    |⌒´⌒`ヽ、
           !、  _ノ" "ヽ、__  ∪         \   ……でも……仙千代が武功を焦っていた事をやる夫はは解っていたはずだお……
            ヽ ((ー)  (ー) )::  /⌒゛`       l:    ……なのに……なのに……やる夫は……
             /ヽ∪(_人__)∪__ ,ノ|     ,      |     また……やる夫が殺してしまったんだお……
             /   /` ⌒ ´     |.    |    ,   !     
               /   ∪    |∪`-,,,.|"   |___,ノ   |     
           /.   /     |    |    |     ,lー─- 、
        , --‐-ー、_/∪    l ∪   ,|    |   ,/ )    )
       く / / ァ- ,ノ _   \ノ^ノ^/⌒ヽj\   /^ー-‐'
        `ー' ー´ ̄ (_)  (_(_イ_,イ、_,ィ'´__/  ̄


    __
   /ノ ヽ\
 /.(○)(○)\  ……やる夫……
 |. u. (__人__) |
. |        |
  |        |
.  ヽ      ノ
   ヽ     /
   /    ヽ
   |     |
    |    .   |

699 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:24:38 ID:kpFBJkhQ


       ____
     /:::     \
   /::::::::::     \   ……やらない夫……
  /::::::::::         \
  |:::::::::::::::         |  前衛部隊に撤収命令を……
  \::::::::::::::       /ヽ
   /:::::::::        くゝ  )  これ以上、犠牲を出す訳にはいかんお……
  ;|::::::::::::          / ;
  ;|::::::::::::::       イ ;


やる夫は自身の無理な力攻めにより、目を掛けていた万見をはじめとする多くの家臣を死なせてしまった事を深く反省し、
以後は有岡城攻めは持久戦に方針を転換する。
有岡城の周囲には多くの砦が築かれ、摂津の東半分を占めるほどの包囲網を布くと、
やる夫自身は12月21日に摂津の陣を引き上げたのであった。

700 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:25:00 ID:kpFBJkhQ

      ____
    /_ノ   ヽ_\  ……やる夫は、焦りすぎていたのかもしれんお……
   /( ●) ( ●)\
 / ::::::⌒(__人__)⌒::::\  その焦りが仙千代たちを殺してしまったんだお。
 |        ̄      |
 \               /  有岡城の持久戦も長引きそうだし、今年は家臣に任せてのんびりとしてみるお……


1579年(天正7年)、播磨の三木城も、摂津の有岡城も片付かないまま年を越したやる夫であったが、
正月は安土に帰り、久しぶりにゆっくりとした時間を過ごしていた。
2月18日、上洛するものの半月ほど京都に滞在し、その間は鷹狩などで時を過ごしたのである。

701 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:25:20 ID:kpFBJkhQ


3月、播磨の状勢に動きがあった。


            ,,、-‐‐‐‐‐‐- 、_
         ,,、-'"        . `‐、
        ,、'"   .       :::::.   ヽ
       , '    .:::::  ..   .  ::::::::.   ヽ   ……毛利と当家の縁は今日限りとします。
      /    .::::::: .::::::.  .:::::. ::::::::::.  . 丶    
      ,'    .::::::::::::::::::::. .::::::::::..::::::::::::. ::::. ',   これより我等は織田家の秀吉殿の味方です。
      i  .:. ::::'i::::::'、:::::::::::/ヽ::::::::'、:::::::.::::::. i
       |  ::::::::::,'__',::,'ヽ:::::::::,'  ヽ::::,'_、::::::,:::::  |
      i  ::::::::::i  ヽ`丶:::::::'  '"ヽ' 、::::,':::::: i
      、::::::ヽ::i'i"⌒i ヽ::'  .'i⌒`iヽ: ,'::::: ,'
      ヽ::::::::》i、|__|  ヽ   |__| i /:::::: /
     ,、-'"':::::/ 、            /',:::::: ,'\
    ' ---,':://, 、    __    /', ',:::::i‐‐ ゝ
      // '"   \       ,/ \ヽ::i
      '       `iヽ 、,,,,、-'i"      ` 、i

    宇喜多直家(備前・美作の大名)

秀吉の調略の結果、備前・美作に勢力を持つ宇喜多直家が織田方に寝返ったのである。
この事件により、秀吉の山陽方面の作戦は大きく前進し、
以後、直家は秀吉の代理の形で備前・美作で毛利との戦いを繰り返す事になるのである。
この両者の戦いは3年余り続く事になり、その間、直家は秀吉の援助もほとんど受けずに
毛利氏と互角に渡り合ったのであった。

702 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:25:41 ID:kpFBJkhQ


3月5日、やる夫は再び摂津に向けて出陣した。
信忠をはじめとする連枝衆(親族)も一緒の出陣であった。

          ____
        /_ノ  ヽ\  ま、まだまだ長引きそうだし、ゆっくりしていくお。
      / ( ●) (●)、
    /::::::::⌒(__人__)⌒\
    |      |r┬-|    |
    \       `ー'´  /
⊂⌒ヽ 〉        <´/⌒つ
  \ ヽ  /         ヽ /
   \_,,ノ      |、_ノ

やる夫は5月1日に帰洛するまで摂津の陣に居たのだが、鷹狩に出かけたり
箕面の滝を見物したりと、まるで物見遊山のような様子であった。

703 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:26:03 ID:kpFBJkhQ


5月11日、安土城の天守が完成し、やる夫はそこに移り住んだ。

~安土城・天守~
                   n
                   l^l.| | /)
                   | U レ'//)
      ___      ノ    /
    / ⌒  ⌒\  rニ     |
   / (⌒)  (⌒)\  ヽ   /
 /   ///(__人__)///\ / `   /  すげぇお!
 |       `Y⌒y'´    |   /
 \.       ゙ー ′  ,/  /     すげぇ見晴らしがいいお!!
  /⌒ヽ   ー‐   ィ  /
  / rー'ゝ        /
 /,ノヾ ,>         イ
 | ヽ〆          |


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ
             /:::/ ̄`ヽ::::::::::::::\  
         ////  米  ∨::、::::::::::::、  ふふふっ……
         ,'/:l、{\    / |::|:::::|:::::::::l
         レ|、l ●   ● ハl::::::|::::|::::|  やる夫様の注文どおりに絢爛豪華に作ったにょろ!
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃::|::::|::::|
        /⌒ヽ__|ヽ   ヽ._)  |:::::|::::|/⌒ヽ 日本中類を見ないほど豪勢な城だにょろ!
      \ /:::::|::::l>,、___,. イ:::::|/   /
.        /:::::/|::::| 〈::l三/::::/ |::::::ト、_∠
       `ヽ{.|::| ヽ∨:/ .|::::::|::::::::::ノ
        丹羽長秀(やる夫の重臣)

704 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:26:33 ID:kpFBJkhQ


            ___
          / ⌒  ⌒\   __
        / (⌒)  (⌒) \〈〈〈 ヽ
      /   ///(__人__)/// 〈⊃  }  さすが万千代!期待通りの堅実な仕事だお!
      |    .   `Y⌒y'´    |   |
     \       ゙ー ′   ,/   !   「米五郎左」の名に恥じぬ働きだお!
     /⌒ヽ   ー‐    ィ    l
     / rー'ゝ           /
    /,ノヾ ,>         /
     | ヽ〆         |

             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/ 米  ヽハ  、 ヽ  ?「米五郎左」?
         〃 {_{'´     ヽリ| l.│ i|
         レ!小l●    ● 从 |、i|  初めて聞いたにょろよ。
          ヽ|l⊃    ⊂⊃| .|ノ│
            |ヘ.  r‐-、   j  | , |  どんな意味だにょ?
          | /⌒l`ニ`, イァト |/ |
.          | /  /::|三/:://  ヽ |
          | |  l ヾ∨:::/ ヒ::::彡

705 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:26:53 ID:kpFBJkhQ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \   「木綿藤吉、米五郎左、かかれ柴田に、退き佐久間」
   |    ( ●)(●
   |      (__人__)   という少し前に流れた戯れ歌でな。
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃ 秀吉は木綿のように便利な奴で、五郎左は米のように欠かせない者、
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │  柴田様は勇猛果敢で、佐久間様が撤退名人という意味だ。
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

       ____
     /⌒  ⌒\  言い得て妙な歌だお。
    /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ まさに万千代は、織田家にとって欠かせない家臣だお。
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

706 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:27:21 ID:kpFBJkhQ


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ)└\
         //, '/ 米  ヽハ⌒、 ヽ  ……なんで「米五郎左」なんだにょろ。
         〃 {_{ー'  ゛'`ー リ| l │ i|
         レ!小l●    ● 从 |、i|   アタシは365日、朝・昼・晩ともスモチしか食わないんだから
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
        /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !   正しくは「スモチ五郎左」の筈だにょろ!!
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |


       ____
     /      \  ……ま、まぁ……世の中、そういうことも有るお……
   / ─    ─ \
  / -=・=-   -=・=- \  (365日スモチって……どんな体してるんだお……?)
  |      (__人__)  U  |
  \     ` ⌒´     /

ちなみに、この安土城・天守の詳しい姿は今持って不明なのである。

707 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:27:45 ID:kpFBJkhQ


同年6月、秀吉の与力で播磨に従軍していた竹中重治が死去した。


  ゚ | ・  | +o    ||   o。 |  *。 |
   *o ゚ |+ | ・ ゚   ||  +・  o |*
   o○+ |  |i     !|_  ゚| o ○。
  ・+     ・ l   〃ヽ:::ヽ ・|*゚ + |
  ゚ |i    | +   レ`゙ヽ:;;ノ |!     |
  o。!    |! ゚o  /井i #i^  | *  ゚ |
    。*゚  l ・ ゚ / i |  キ!  |o  ゚。・ ゚
   *o゚ |!.  |/ |ニ!井 |  +   *|
  。 | ・   o  ノ ノ´! ___!+  *゚・ +゚ ||
   |o   |・゚  ヽlii::ii└! r'"!  |  ゚   |
  * ゚  l|    lii::ii::ィ'rノ、_| ・|*゚ + |   | ・
   |l + ゚o    !ii::ii::`´ii::|  ゚ || ○・ |o゚
   o○ |    ,!ii::ii:::ii:::ii::l   |  *。 |   o。!*。
  ・| + ゚ o   !:ii::ii:::ii:::ii::i|  * ゚  l|O。
   O。 |    .l::ii::ii::::ii:::ii:::l  ゚ |+  | ・ ゚ 。
   o+ |!*。. l_;;;ii;;--r、;;;ii|  *
   |・   | ゚・   `ーFl-‐|_,l-'"  |l + ゚o
  o○+ |  |i   (ヽ! (-、゙! ゚ | ・  | +o
  *゚|i    | +    ヽiノ `、y'  * ゚ l|
    _|\∧∧∧MMMM∧∧∧/|_
    >                  <
  /\  ──┐| | \     ヽ|  |ヽ  ム ヒ | |
  /  \    /      /  | ̄| ̄ 月 ヒ | |
      \ _ノ    _/   / | ノ \ ノ L_い o o

死因は労該(結核)で、35歳の若さであった。

708 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:28:17 ID:kpFBJkhQ


      ,' \ ,、-‐ー‐- 、レ 
     ,'::::::::::::::::::::::::::::: `‐、
 ヽ-‐'´:::::::::::::::::::;へ/ヽ  `、   半兵衛……今までありがとう。
  ';::::::::;ヘ/ヽ/V| | | | | |ヽ  ',
  ヽ;:/,-‐ー 、 /´ ̄ヽ レ⌒',  
    ,' _   l ー-  i    l
    `、.__ ,ノヽ、 _ノ ,、__ ノ
     `‐、._ = _,、-''´ ヽ

与力の立場でありながら、自分をよく支えてくれたこの好漢の死に秀吉は大いに悲しんだ。


           ,. --―--...,_
         /ヽ| ̄ ̄ ̄{炎)|
        /  |二二二二ニ|
    ヽ ̄ ̄  /|/\へ   \  ……所領は「半兵衛」に与えたものだも~ん。
     \  /       ∨ヘ  ヽ
       Y ⌒ ヽ r ⌒ ヽ  |  |  だから、重門にはお情けの扶持米ぐらいで十分っしょ。
       { <●> )( <●> } レ ⌒l
        ゝ _ ノ ゝ _ ノ    ノ
         \__(⌒      ノーく
         / |「~(__, _ -‐'     ヽ

が、その後の行動は誠に現実的で、秀吉が与えていた分の竹中家への所領は全て没収し、
子の重門にはあらためて、僅かな扶持米のみを与える事にしたのだった。

709 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:28:49 ID:kpFBJkhQ


時は少し遡り、同年2月、光秀は丹波攻めの本拠地である亀山城に入った。


    /\___/ヽ
   /''''''   '''''':::::::\
  . |(●),   、(●)、.:|  いい加減、丹波攻めは今回で決めたいもんだ……
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::|  
   \  `ニニ´  .:::::/
   /`ー‐--‐‐―´\

2年越しで包囲している波多野氏の八上城攻めにいよいよ専念するためである。

710 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:29:09 ID:kpFBJkhQ


そして、6月1日にとうとう八上城は落城した。
2年にもわたる兵糧攻めにより、餓死者が大勢出る事態になっても降参しようとしない城主を、城兵たちが捕らえて光秀に引き渡したのである。

    |∧∧|           |∧∧|      
 __(;゚Д゚)___     __(;・Д・)___ <す、素直に織田に従ってればよかった……
 | ⊂l     l⊃|     | ⊂l     l⊃|   
  ̄ ̄|.|.  .|| ̄ ̄      ̄ ̄|.|.  .|| ̄ ̄  
    |.|=.=.||           |.|=.=.||     
    |∪∪|           |∪∪|     
    |    |           |    |    
    |    |           |    |     
   ~~~~~~~~         ~~~~~~~~   

城主であった波多野兄弟は、6日に安土に護送されそこで磔に処された。

711 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:29:29 ID:kpFBJkhQ

もう一人の敵である赤井直正は、天正6年に病死していた。
中心人物の欠いた黒井城は、それでも1年以上持ち堪えていたが、
八上城落城から2ヵ月後の8月9日、いちかばちかの攻撃を光秀の包囲軍に敢行。


  /\___/\
/ \   / ::: \  それ!
| (●), 、(●)、 |
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,,   |  敵は総崩れだ!!
|   ,;‐=‐ヽ   .:::::|
\  `ニニ´  .:::/  この勢いで、城まで攻めこめ!!
/`ー‐--‐‐―´´\

光秀はこれを打ち破り、その余勢を駆って城内まで攻め込んだ。
城主の赤井忠家は城を捨てて逃亡、ついに黒井城も光秀の手に落ちたのであった。

これと平行して、長岡藤孝とともに丹後の地も平定、
10月24日、光秀は丹波・丹後の平定が完了した事を報告に安土に向かった。

712 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:30:02 ID:kpFBJkhQ


~安土城~

  /\___/\
/ ⌒   ⌒ ::\  ご命令通り、丹波・丹後の地の平定が完了いたしました。
| (●), 、 (●)、 ::|
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,   :::|  ……まぁ、結構時間がかかっちゃいましたけど、
|   ト‐=‐ァ'   .:::|     コレだけに専念してた訳じゃないんで、大目に見ていいただければ……
\  `ニニ´  .::/   
/`ー‐--‐‐一''´\


       ____
     /⌒  ⌒\   皆まで言うなお。
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  やる夫もそれは解ってるから大丈夫だお。
  |    /| | | | |     |
  \  (、`ー―'´,    /   それにしても、4年で平定できたんだから大したもんだお!

713 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:30:25 ID:kpFBJkhQ

         /\___/ヽ
        / ''''''    '''''' \   はっはっはっ、もっと褒めてください。
       │:::::::(ー),  、(ー) l
       │/')   ,,ノ(、_, )ヽ、,,, │ +  光秀は褒められて伸びる子ですから。
        /‐:::  `-=ニ=- ' /
      _,,,l ;! |:::______/     +
   , -‐'゙゛ i::..  | .ヽ/;ヽj! `‐-、_  +
   l     ノ::. .:|、 .ヽ,:ヽ|   <゛~ヽ、
  ,:''`` ''"゙.|;;:‐''゙|.ヽ、 ヽ;::|   /  .|゙l


       ____
     /⌒  ⌒\   ん、で褒美に丹波は光秀に、丹後は藤孝に与えるお。
    /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  しっかりと領土経営も頼むお!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

714 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:30:49 ID:kpFBJkhQ

    /\___/ヽ
   /,,,,,,,,ノiヽ,,,,,,,,::::::\   ありがたき幸せ!!!
  .| (>),ン < 、(<)、.:|
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .:::::|   相変わらず、殿のご褒美は剛毅でたまらんですな!
  .|  r、_,ィェ、_,ゝ  .:::::|
   \  `ー'´  .::::/
   /`ー‐--‐‐―´\

こうして、光秀は坂本の地も合わせて30万石以上の領地を任されたのであった。
今や、光秀は柴田勝家・佐久間信盛に次いで、織田家の最高クラスの重臣の一人になっていたのである。

715 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:31:22 ID:kpFBJkhQ


8月、やる夫は領内、特に畿内での、高野聖の捕縛命令を出した。
これは高野山が、逃げ込んでいた摂津・伊丹の荒木村重の残党を匿い、
引渡し要請を無視した上に、やる夫からの使者10人も殺害するなど敵対行動をとった為であったが、
日頃から高野聖に扮した密偵に悩まされていたやる夫には、処罰の為の絶好の口実にもなったのだった。


         ___
       /     \
      /   \ , , /\  怪しい聖は捕らえて処刑するお!
    /    (●)  (●) \
     |       (__人__)   | 
      \      |r┬-|  ,/
     , -‐ (_).ヽ`ー'´   ィヽ
      l_j_j_j と)         i
       ̄`ヽ        | l

やる夫は、怪しい高野聖を捕縛し処刑した。その数は1000を超えたという。
余談だが、この時の高野聖狩りが、やる夫の嫡孫・織田秀信が関ヶ原の戦いで負けて改易処分となり高野山に送られた時に、
冷遇され、遂には高野山を追放されるなどの悲惨な待遇を受ける原因ともなってしまうのであった。

716 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:31:46 ID:kpFBJkhQ

また時は少し遡り9月、包囲していた有岡城と三木城にて動きがあった。
まず、有岡の城で包囲されていた荒木村重が、わずか数名の伴と自身の家宝数点とともに
一有岡城を脱出し、息子の村次が守る尼崎城に移ったのである。


         ____
      /        \
      /           \
    /ミ              ヽ
  _ .|ミ   _\ハ.!ハ/_    |
 iミ ヽ〈 ( -=ニ・ニ≧≦ニ・ニ=- ) 〉/ ̄i
 |ミ\/ミ "´´ |ミl   l |` ` ゙゙ ヽイミ  |
 |ミ | |ミ    ,/|ミ{    } |ヽ、u   |ミ |ミ |
  |ミヽ|ミ、 ,U ハc  cハ  、  |ノ  / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ヽ ヽ { =ニ二ニ=ニ二ニ= } /  ノ <  毛利の援軍を呼んでこねば……
    `-| ゙ ヽ ⊥⊥⊥⊥ // "|- ´   \_______
      || _ `、-- , 、--´,/ _ ||
     |ミヽ    ̄ _ _ ̄   / |
  ―|ミ  `ヽ(_ ,、_)/    |―
    荒木村重(元・摂津の遊撃軍司令官)

尼崎には毛利の桂元将が援軍として来ており、本格的な毛利の応援を要請するための行動でもあった。
しかし、この行動がやる夫と村重の双方に辛い選択を強いる結果となるのである。

717 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:32:07 ID:kpFBJkhQ

一方、三木城では9月10日、毛利・本願寺の援軍が三木表に到着し、
平田にある織田方の谷衛好の砦を襲撃したのである。三木城へ兵糧を運ぶために邪魔な砦を排除する作戦であった。

守将の谷は、必死に応援するものの多勢に無勢で討ち死にし、
毛利・本願寺の軍はそのまま砦を占拠しようと攻勢を強め、三木城からも応援の軍が出陣したのである。


           /\           
      ___/::::::::ヽ-‐ー‐- 、._,ィ
      ';::::::::::::::::::::::::;、;:へ、ヘ:::::::::フ   
       ';:::::::::::∠レ´、   ,-‐ 、';:::::',   ものども出陣!
       ';:::::::/    ヽ/    ヽr‐-、 
       /'"7 <●> l <●> l  i   別所の弱兵どもを叩き殺せ!!
       ',  ヽ、 ___ノ ヽ、 __ノ  ノ  
        `‐-'´ヽ   Eヨ  _,-´-=ニ
             >ー-‐''´

平井山に陣を張っていた秀吉は、即座に全軍で砦の救援に向かう。
秀吉は軍を二つに分け、一方を平田砦の救援に、もう一方は自らが指揮し出撃してきた別所軍と対決した。

718 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:32:27 ID:kpFBJkhQ


    ∧∧     ∧∧     ∧∧     ∧∧     ∧∧     ∧∧
   /⌒ヽ)    /⌒ヽ)    /⌒ヽ)    /⌒ヽ)    /⌒ヽ)    /⌒ヽ)
   i三 ∪    i三 ∪    i三 ∪    i三 ∪    i三 ∪    i三 ∪   メシ食わなきゃ力なんてデネェよ……
   〇三 |    〇三 |    〇三 |    〇三 |    〇三 |    〇三 |
   (/~∪    (/~∪    (/~∪    (/~∪    (/~∪    (/~∪
   三三     三三     三三     三三     三三     三三
  三三     三三     三三     三三     三三     三三
  三三三   三三三   三三三   三三三   三三三   三三三

別所の兵は、長年の兵糧攻めにより衰弱しており、たちまちに打ち破られて城に逃げ込んだ。
一方、平田砦の毛利・本願寺の軍も、秀吉の軍の反撃を受けて、700人以上が討ち取られる損害を出して敗走した。
こうして、秀吉は当面の危機を乗り越え、三木城の包囲をますます厳重にして兵糧攻めを続行してのである。

719 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:32:47 ID:kpFBJkhQ


9月17日、呆けていたやる夫の元にトンデモない報せが舞い込んできた。

~安土城~

     |┃         __
 ガラッ. |┃        /ノ ヽ\
     |┃  ノ//   /.(●)(●)\  た、大変だ!やる夫!!
     |┃三     |. u. (__人__) |
     |┃      . |        |   信雄様が……信雄様が……
     |┃        |        |
     |┃三    .  ヽ      ノ
     |┃三       ヽ     /
     |┃三      /    ヽ
     |┃三      |     |
     |┃三      |    .   |


        ____
        /     \  やらない夫、どうしたんだお?
     /   ⌒  ⌒ \
   /    (●)  (●) \  やる夫は優雅に余暇を満喫してるってのに……
    |   、" ゙)(__人__)"  )    ___________
   \      。` ⌒゚:j´ ,/ j゙~~| | |             |  信雄の馬鹿がまた何かしたのかお?
__/          \  |__| | |             |
| | /   ,              \n||  | |             |
| | /   /         r.  ( こ) | |             |
| | | ⌒ ーnnn        |\ (⊆ソ .|_|___________|
 ̄ \__、("二) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l二二l二二  _|_|__|_

720 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:33:12 ID:kpFBJkhQ


       (⊃ ̄ ̄\
     (⊃   _ノ  \
    (⊃   ( ●)(●)   やる夫!ビンゴだ!!
     |     (__人__)
     |     ` ⌒´ノ   信勝様が勝手に軍を動かして伊賀に攻め入ったらしい!!
       |         } \
     /ヽ       }  \  ……しかも、派手に負けて大損害を出したそうだ……
   /   ヽ、____ノ     )
  /        .   | _/
 |         / ̄ ̄(_)
  \   \ /| JJJ (
   \  /   /⊂_)


        ____
        /     \
     /:::::::─三三─\  !!!!!
   /::::::::: ( ○)三(○)\
    |   、" ゙)(__人__)ル ゚。 ゚     ___________
   \      ゝ'゚      ≦ 三 ゚ | |             |
__/     。≧       三 = | |             |
| | /    ,   -ァ,       ≧=  .| |             |
| | /   /    .イレ,、       >  | |             |
| | | ⌒ ーnnn ,≦`Vヾ  ヾ ≧   |_|___________|
 ̄ \__、("二)。゚ /。・イハ 、\、l二二l二二 _|_|__|_

721 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:33:33 ID:kpFBJkhQ


        .____
     ;/   ノ( \;   あ、あ、あ、あんのクソガキャ~~!!!
    ;/  _ノ 三ヽ、_ \;
  ;/ノ(( 。 )三( ゚ )∪\;  何度シバかれれば気が済むんだお!?
 ;.| ⌒  (__人__) ノ(  |.;
 ..;\ u. . |++++|  ⌒ /;  やらない夫!大至急、信雄を安土に呼び出すお!!

722 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:33:54 ID:kpFBJkhQ


~数日後・安土~


  NVVVVVVV\
  \        \
  <         `ヽ、
  </ /"" \ .ノヽ. \
   //, '〆     )  \ ヽ   ち、父上……?
  〃 {_{ し  ノ    ─ │i|
  レ!小§  /・\ ./・\| イ ━  この度はお日柄も良く……
   レ §U ⌒(__人__)⌒|ノ ┃┃
  /   ゜。  `ー'´ 。゜ ∩ノ ⊃
  (受\  ∞   ∞  /_ノ
  .\ “  _∞∞_ノ∞/
    \。____  /
    北畠信雄(やる夫の次男)


       ____
     /⌒三 ⌒\
   /( ○)三(○)\ …………
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

723 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:34:13 ID:kpFBJkhQ


 /`ーヘ
  _r-、 |   )´      お見せできないような凄惨な映像のため、再び本願寺顕如の美しい映像をご堪能下さい。
  }ヽ y'  / ヽr‐、_r 、           /::::::::::::::::::::::::::::::\
 /  {  |   }  {`           /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ            「……」
 ヽ-ュ‐`ハ`ー-く、_,r'     ノ`ー-、   |:::::::          i
 j⌒´ ノo。゚o}   ヽ   〈 ̄`ヽ  /⌒ |::::::::     /' '\ |             ドカ!バキ!ドカ!バキ!
ノ  /  ∞ {  ヽ丿 ノ-ヽ   }ノ_ノ  }|:::::    -・=- , (-・=-
`ー} ____ノ i `ー<ノ  )`ー  >  /ハ -‐ァ`| (6    ⌒ ) ・ ・)( ^ヽ            「ぎゃぁーーー、!ごめんなさい!!ごめんなさい」
    `ー、__ト、ノ| |  ト、_r'`ー-< o゚8, o'  | |    ┃ノヨョヨコョョi.┃ |            
    _______  | |  ヽソ   / ヽ゚。、 ヽ | |    ┃.ト-r--、| ┃ |              「……」
  / ----- ヽ //   \ー- ' ___/  }_/' |  ヽ  ┃ヽニニニソ┃ ノ                ドカ!グシャ!
 ´ ̄ ̄ ̄ ̄`//   _c‐-、_,-‐ー-、__     ヽ. ┗━━┛ / _,-‐ー-、_,-‐っ_     
/ゝ、  _,.--‐ 、ニヽ E≡        ~´⌒\::::.  ーーーーイ     ゞ   ≡∃    「………」
`}   ̄r´ ̄//| \ヽl ̄`' ̄~`‐-、__,_   ィ   ,  ヽ  , )   _,、__,-‐'~ ̄`' ̄       バキ!ドカ!ドゴォ!
 フ>'    / /  ! !         ~`;; ^  ー   '` ー ' ヽ`~              
o( {   __,ノ ノ   | |          l              ヽ                「む、無言で殴らないでぇーーーーー!」
。゚く( _ノハ /__,,.  | |           |       ⌒      !               
 ゚o´ //`ー-‐'´ | |   ,-‐ー- 、__   l      ,,,@,,,      ノ  __, -‐ー- 、         バキ!ドカ!ボカ!バキ
    ヾ      | |  (      ~⌒              ⌒       )
               \         ヽ ■□■■□■ノ       /
                \   ヽ、     ヽ■□■■□    ,ノ    /
                  \    l`ー‐--ー‐■■□■□-ー‐'、   /
                   〉  イ     □■□■■    〉  |
                   /  ::|               (_ヽ \、
                  (。mnノ                `ヽ、_nm

724 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:34:34 ID:kpFBJkhQ


  NVVVVVVV\
  \        \
  <         `ヽ、
  </ /"" \ .ノヽ. \   ……調子に乗って、本当にすみませんでした……
   //, '〆 :::::::  ) #\ ヽ
  〃 {_{:::::::  ノ ;;# ─ │i|   ……以後は絶対に無断で軍を動かしたりはしません……
  レ!小§  -==、:::::::'==-| イ ━
   レ §:::::#;;:.(__人__)  |ノ ┃┃
  /::::::: ゜。 ::::`ー'ォ。゜::::∩ノ ⊃(⌒´)
  (受\  ∞..;;#:::∞  /_ノ  ノ "  ケホッ
.  \ “;;;::.._∞∞_ノ∞/
    \。____  /


       ____
     /   ノ( \  ったく……息子じゃなかったら、斬首ものだお!
   /  _ノ  ヽ、_ \
  / ノ( ●━━●   \  吉乃に感謝しとくお!
  |  ⌒ (__人__) ノ(  |
  \     ` ⌒´   ⌒/

725 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:34:53 ID:kpFBJkhQ


          ____
        /      \  ……でも、信雄……真面目な話、お前の馬鹿な行動に目を瞑るのはこれが最後だお。
       / ─   ─   \
      /( ●)  ( ●)    \   もし、また同じような事をしでかしたら、次は親子の縁を切って処断するお。
      |  (__人__)       |
       \ ` ⌒´       /    ……解ったかお?
        /  ー‐      ヽ
       /            `


  NVVVVVVV\
  \        \
  <         `ヽ、   は、はい!!
  </ /"" \ .ノヽ. \
   //, '〆     )  \ ヽ  以後重々気をつけます!
  〃 {_{   ノ    ─ │i|
  レ!小§ (○)  (○)  | イ
   レ § u (__人__)   |ノ
    /⌒゜。  ー‐  。゜ィヽ
   / rー'ゝ∞   ∞ 〆ヽ
   /,ノヾ ,> ∞∞  ヾ_ノ,|
   | ヽ〆        |∞|

726 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:35:11 ID:kpFBJkhQ


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \  ……
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__) (たぶん無理だろ……信雄様は死ぬまでこんな感じなんじゃないんかなぁ……)
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \


やらない夫の予想通り、信雄の軽率な行動は以後も改まらず、
後年にはその軽薄さで遂に自身の家まで潰してしまう事にもなるのだが、
一方で、この後に織田の血族が次々と消えていく中、現代まで織田の血を残したのもこの信雄であった。
これは能力偏重主義ともいうべきやる夫にとっては、正に運命の皮肉とでも言うべき結果であったのかもしれない。

727 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:35:33 ID:kpFBJkhQ


10月15日、有岡城攻めで大きな進展があった。


            |l ト、 _.、|  :|: |    /}
            |l | >、 |  :| |  /> ′
            |l |\__,>、 | |/> ′
  |\        /|l | {:::(ト。.>K。イ}ト、        内応の合図とともに突撃せよ!
   \:.\    , ' |l K´,二 \|/>ニ7ト、  
    \:.\  , '  |l ト、{二\_,|_,.イ|リハ       今度こそ総構えを突破するのだ!!
 |\   \:.`'''‐- ..,|l |:.:.ヽ---'7ニ/∠、‐'''7
 \ `'''‐- ...>_ : :_匚.|_:_:,}、_/∠:.:.:.:.:.:.∠
   \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/X!_二} :ト、三二ン\.:.::∠
    \ ::.:.:.: /XXX|_二} :|ハ乂ハ.:.:.::.|::.:.:.:.7
      \/:XXX.|_∠} :|乂ハ乂|.:.:.:.|::.:.::/
.       |XX/⌒|三| :.|ハ乂ハ|:.:.:.:|:/
.        \|乂ハ|三| .:|乂ハ乂|.:.:.:.|
        滝川一益(やる夫の重臣)

滝川一益が調略により、城内の足軽大将4人を誘降、
そのまま総構えの中に突入したのである。

攻撃軍は町に火を放ち、次々と砦を陥落させて有岡城を孤立させる事に成功した。

728 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:36:00 ID:kpFBJkhQ


11月19日、ついに有岡城は開城。
やる夫は有岡城の全員を助命する条件に、

・村重の降参と出頭
・尼崎城・花隈城の引渡し

を村重に突きつけた。
荒木家の老臣の荒木久左衛門が、有岡に人質として妻子を残し、
この条件を村重に伝え、説得するために尼崎城へと向かったのであった。


         ____
      /        \
      /           \
    /ミ              ヽ
  _ .|ミ   _\ハ.!ハ/_    |
 iミ ヽ〈 ( -=ニ・ニ≧≦ニ・ニ=- ) 〉/ ̄i
 |ミ\/ミ "´´ |ミl   l |` ` ゙゙ ヽイミ  |
 |ミ | |ミ    ,/|ミ{    } |ヽ、u   |ミ |ミ |
  |ミヽ|ミ、 ,U ハc  cハ  、  |ノ  / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ヽ ヽ { =ニ二ニ=ニ二ニ= } /  ノ < たわけが!今出頭すれば、みすみす死ににいくようなモノではないか!
    `-| ゙ ヽ ⊥⊥⊥⊥ // "|- ´   \ 何のために、ワシが茶壷を背負ってまで尼崎に死ぬような思いで来たと思っておる!!
      || _ `、-- , 、--´,/ _ ||       \_______
     |ミヽ    ̄ _ _ ̄   / |
  ―|ミ  `ヽ(_ ,、_)/    |―

しかし、村重はこれを拒絶。
いまだ尼崎・花隈の両城も健在な上に、毛利や本願寺の応援を期待していた村重は
まだ降伏するような段階ではないと判断したのである。
しかし、それは同時に、この当時の習いから考えれば、交渉の材料に使われている一族郎党の命を見捨てた瞬間でもあった。

729 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:36:24 ID:kpFBJkhQ

12月、村重の降伏拒否により、荒木一類は皆殺しという悲惨な末路を遂げる。
まず、有岡に立て篭もっていた家臣とその妻子の合わせて122名が尼崎にて磔にされた。


                ( )  (  )  |!_( )i|  " "() `ーっ          厂`ー、
                 ( ) (  ""/"  ̄(" )∧∧ ( )    ( ノ⌒ヽ、_二-‐'⌒    >
                 "( ) ( )"" ::"::::( ") / ハ  (")                 (
           ウーウー    ( ) ”( )  =─(" ) = ハ " (" )        (⌒⌒ヽ_ノ⌒〃
⌒ゝ 〃⌒⌒ヽ_          ( )""( ) ロ ロ(  )‐=ハ /= ヘ        `~‐-、__二ニ(
  `ー' ,-、_ノ⌒)        ( )""( ) " " |/__ハ/=‐ ヘ ガシャーン
-‐~─'´ ‐-、 ⌒ゝ   ノ⌒)   (  ""  ) "  ]""二ニ[| ̄ ̄ | ∧
-‐~─'⌒ゝノ⌒ヽ、-~、ノ  ゝ  (  "   " ")   |ロロ ロロ|\"..::::| /=ヘ
  /⌒ヽ、_     ,-‐--、 _   |(′″   + )===:|゛,′   |  \ :|/=‐ヘ   
_,,ノ"´ `゛ー-、\-キャシャーン` `ヽ (  "  " " ) λワー "λワ-  |/__-ヘ /⌒ヽ∧_,∧_
"´′     "ノ ヽ-‐' ′   `゛ ┌冖"冖冖冖"冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖¬¬´ , /=∨ハ`ー、_
         ",-\ ∧       |="=""====="=====|====l\_/_ハ__ハ   '⌒
     ,ノミゝ     `/ ヘ-、__, |  " ュ   ェェ"          =‐_」   :‐- | |  | ロ| ロ| '"
彡ゞノソヘ爻乂ヾゞノ从/=-:ヘミ从ノ从 匚  -  ェェ ェェ   コ ェ  冖 :i.   | |  |″'''| ,,'|

次に軽輩とその家族512名が建物の中に閉じ込められ焼き殺され、
そして村重の妻を含む親族16名が、京都に送られ六条河原で斬首にされた。
戦国の習いとはいえ、目を覆いたくなるような光景であったという。

730 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:36:45 ID:kpFBJkhQ

         ____
      /        \
      /           \
    /ミ              ヽ
  _ .|ミ   _\ハ.!ハ/_    |
 iミ ヽ〈 (-=ニ○ニ≧≦ニ○ニ=- ) 〉/ ̄i
 |ミ\/ミ "´´ |ミl   l |` ` ゙゙ ヽイミ  |
 |ミ | |ミ    ,/|ミ{    } |ヽ、u   |ミ |ミ |
  |ミヽ|ミ、 ,U ハc  cハ  、  |ノ  / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ヽ ヽ { =ニ二ニ=ニ二ニ= } /  ノ < ……ワシは……結局……この程度の器だったのか……
    `-| ゙ ヽ ⊥⊥⊥⊥ // "|- ´   \_______
      || _ `、-- , 、--´,/ _ ||       
     |ミヽ    ̄ _ _ ̄   / |
  ―|ミ  `ヽ(_ ,、_)/    |―

やる夫の降伏勧告を無視し、妻や一族を見捨ててまで抵抗の道を選んだ村重であったが、
結局、この4ヵ月後に抗しきれなくなり、抵抗を諦めて毛利氏に庇護を求め逃れていくのであった。

こうして、戦塵の中からのし上がり、一時は織田家の最高クラスの重臣として、
また長岡藤考にも負けない文化人として栄華を極めた村重は、歴史の表舞台からは姿を消したのである。

余談だが、村重には謀反を起こした年に生まれた子供が居り、
その子は生母とともに有岡城を脱出、文化人としての父の才能を受け継ぎ、江戸時代初期に絵師として大活躍する事となる。
その子こそが、浮世絵の元祖ともいわれる岩佐又兵衛その人である。

731 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:38:38 ID:kpFBJkhQ


~安土城~

             ∧ ∧
             / ・ω・ ヽ       ……やる夫様。
          ,ノ      ヽ、_,,,
       /´`''" '"´``Y'""``'j   ヽ    ……荒木村重の一族16名の斬首が完了いたしました。
      { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l
      '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ   
       ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/
        `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'
        堀秀政(やる夫の近習)

732 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:38:56 ID:kpFBJkhQ

           ____
         /      \
        / ─    ─ \  ……久太郎、ご苦労だったお。
      /   (●)  (●)  \
      |      (__人__)     |  ……下がっていいお。
      \     ` ⌒´   ,/
      /     ー‐    \


             ∧ ∧
             / ‐ω‐ ヽ       ……ははっ。
          ,ノ      ヽ、_,,,
       /´`''" '"´``Y'""``'j   ヽ 
      { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l
      '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ   
       ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/
        `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'

733 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:39:20 ID:kpFBJkhQ


         ____
        /― ― \
      /(●)  (●) \  ……なぁ、やらない夫……
     /   (__人__)     \
      |    ` ⌒´      |  ……村重は、尼崎から有岡城の妻と恋文のやり取りまでしてたと聞くお。
      \           /
        /         \   ……そんなに大事な妻を捨てなければならないほど、
       |   ・    ・     )    村重にとっては自分の野心の方が重かったのかお……
.     |  |         /  /     
       |   |       /  / |
       |  |      /  /  |
      (YYYヾ  Y (YYYヽ |
     (___ノ-'-('___)_ノ

734 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:39:44 ID:kpFBJkhQ

        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (ー )    |  ……さぁなぁ……オレはそんな身を焦がすほどの野心なんて持った事が無いからな……
     . (人__)      |
     r-ヽ         |  もしかしたら、野心じゃなくて我が身の命惜しさに逃げただけかもしれんぞ?
     (三) |        |
     > ノ       /    ……どの道、今となっては村重の胸中を量ることなどできんさ……
    /  / ヽ     /
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
       |  \_/ |


     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)  ……でも、やる夫には村重のことは他人事とは思えんお。
/    (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´|    やる夫とて、天下布武の野望にとり憑かれ、
./      ∩ ノ)━・'/        幾人もの家臣・親族を手にかけ、何万もの民を殺してきたお……
(  \ / _ノ´.|  |       
.\  "  /__|  |       ……久秀ジイさんと同じく、村重の生き様も、やる夫の映し鏡だったんだお……
  \ /___ /

735 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:40:12 ID:kpFBJkhQ

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \   ……やる夫……前にも言ったがな……
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)   ……人を殺し、女を犯し、他人の物を奪う……それが武士の本質だ。
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l  ……そしてオレたちはそんな武士なんだ……
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く     オレたちはどう転んだって……野党に毛の生えただけの外道なんだよ。
   /     ヽ \

736 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:40:37 ID:kpFBJkhQ

      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;)  ……だがな、そんな外道にしか出来ない仕事もある。
    |  (●)(●)/;;/
    |  (__人__)l;;,´|     お前が夢見ている「天下布武」だってその一つだ。
    | ./´ニト━・' .l
    | .l _ニソ    }      この荒廃しきった世界を力で一つに纏め上げて、戦なんてしなくていい世を作り出す……
     /ヽ、_ノ    /
    __/  /    ノ__       これはお前のような力を持った武士にしか出来ない大仕事なんだ……
  / /  /       `ヽ.
  /´  ./       ,.  ヽ.   
  ト、_,/.       |、  ヽ
   |         |/  /


   / ̄ ̄\
 / ヽ、. _ノ \  ……やる夫……
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  |  お前がもし、荒木の一族郎党の末路を見て哀れみを催したのなら……
  |   ` ⌒´  ノ   何としてもお前がこの国を統一するんだ!
.  |         }  
.  ヽ        }          今回の荒木一族のような……そして一向門徒のような力の無い人間が、
   ヽ     ノ        \   強い人間たちに翻弄されなくてもいい時代を作るために!
   /    く  \        \
   |     \   \         \  
    |    |ヽ、二⌒)、          \

737 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:41:01 ID:kpFBJkhQ


    / ̄ ̄ ̄\
  /        \  ……やらない夫……
 /     ノ   ヽ ヽ
 |    (ー)  (ー) |
 \  ∩(__人/777/
  /  (丶_//// \


       ____
     /⌒  ー、\  ふふふっ……
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  やる夫は、何時まで経ってもやらない夫に励まされてばかりだお。
  |     |r┬-/ '    |
  \      `ー'´     /   こんな情けない殿様は、日本中探しても他には居らんお。

738 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:41:21 ID:kpFBJkhQ


          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (⌒)(⌒) .|  ……まったくだ。
        !  (__人__)  |
          , っ  `⌒´   |   いくつになったって手がかかる馬鹿殿様だろ。
       / ミ)      /
      ./ ノゝ     /     これじゃ、信雄様の事なんて怒れないぞ?
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |


      ____
     /      \    ホントだお!
   /  ⌒   ⌒  \
  / o゚((⌒)) ((⌒))゚o \  信雄の馬鹿さ加減はきっとやる夫に似たんだお!
  |     (__人__)'    |
  \     `⌒´     /

739 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:41:41 ID:kpFBJkhQ


      _| ̄|_| ̄|  | ̄|_| ̄|__| ̄|_| ̄|   | ̄|_| ̄|_| ̄|
      |_  _||  | ̄    |  |     |  | ̄   |  |     ̄|
       r┘└へ|  |二コ ┌'|  |二コ ┌|  |二コ ┌'|  |二コ ┌┘
      〈 〈]  ゚,、〈|  | o  ヽ| | o  ヽ|  | o  ヽ|  | o └「 ̄\
      ヽ-ヘ_>ノ_ノ|_|、_ハ/|_|、_八ノ|_|、_ハ/|_|、_ハ/`⊇.ノ
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... . .............:..........:......:............:.........:..........:..........:..  ,,..-'"´..;;;;;;;;;;;::;:~ー- ...,,, .:............:.....:.
                    ,,...--'''"..:::;;;iiiiiiiilllllllllllliiiiiiiillllllllllliiiiiiii!!!!;;;;;,,,,
,.-‐-., ,.-ー-., ,.-‐-., ,.-ー-., ,.-‐-., ,.-ー-., ,.-‐-., ,.-ー-., ,.-‐-., ,.-ー-., ,.-‐-., ,.

荒木村重の謀反はこうして鎮圧された。
荒木一族への処断は、やる夫の胸中に暗い影を差しこんでいたが、
自分とその痛みを分かち合ってくれる友の存在に救われもしたのであった。

第17話 完

740 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:42:01 ID:kpFBJkhQ


CAST

織田信長・・・・・・やる夫

一雲斎針阿見・・・・・・やらない夫

織田信忠・・・・・・わる夫

丹羽長秀・・・・・・ちゅるやさん(涼宮ハルヒ)

柴田勝家・・・・・・般若面

羽柴秀吉・・・・・・坪内地丹(かってに改造)

竹中重治・・・・・・糸色望(さよなら絶望先生)

黒田孝高・・・・・・改造(かってに改造)

明智光秀・・・・・・ダディ

明智秀満・・・・・・モナー

長岡藤孝・・・・・・ジョルジュ長岡

長岡忠興・・・・・・曹操(横山三国志)

堀秀政・・・・・・帝王ちんぽっぽ

万身重元・・・・・・長門有希(涼宮ハルヒ)

神保長住・・・・・・ちんぽっぽの相方

斉藤新五郎・・・・・・シャキーン侍

九鬼嘉隆・・・・・・ハートマン軍曹

宇喜多直家・・・・・・菜園すず(かってに改造)

上杉謙信・・・・・・サウザー(北斗の拳)

上杉景勝・・・・・・コウケツのペット(北斗の拳)

直江兼続・・・・・・コウケツ(北斗の拳)

荒木村重・・・・・・竜水和尚(女犯坊)

741 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:42:27 ID:kpFBJkhQ
                                                                     
                                                                     
        / ̄ ̄\         -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、                                       
      / ⌒  ⌒\       / /" `ヽ ヽ  \                                    
      |::::::(●)(●) |    //, '/     ヽハ  、 ヽ                                     
いきなり. |:::::::::::(__人__)|   〃 {_{  米    リ| l.│ i| 番外編じゃい!にょろ。                         
  ですが |::::::::::::::` ⌒´ |   レ!小l\   `ヽ 从 |、i|                                   
.       |::::::::::::::    }    ヽ|l >   ●  | .|ノ│                                   
.       ヽ::::::::::::::    }      |ヘ⊃ 、_,、_,⊂⊃j  | ,|                                    
        ヽ::::::::::  ノ      | /⌒l __, イァト |/ |                                    
        /ヽ三\´       | /  /::|三/:://  ヽ |                                   
-―――――|:::::::::::::::: \-――――――――─────

743 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:42:54 ID:kpFBJkhQ
                                                                     
                                                                      
                                                                     
               / ̄ ̄\                                                 
              _ノ  ヽ、  \                                               
            ( ●)( ●)   |        毎度お世話になっています。                    
            (__人__)      | ../}      毎話出てるのに、微妙に影の薄い針阿弥です。         
      _       ヽ`⌒ ´     | / /    __                                        
   (^ヽ{ ヽ      {        ./ /  . / .ノ                                      
 ( ̄ ヽ ヽ i      ヽ      / 厶- ´ /                                        
.(二 ヽ i i |,r‐i    ノ.   ヽ /     /                                          
  ヽ   /  ノ  /    r一'´ ー 、   ̄ ̄ ̄)                                     
   i   {   イ―イ /   .`ー―. 、__ .〈 ̄ ̄                                        
   ヽ. `ー '/   /           /\ \                                         
      `ー '  ̄ ̄!           |  ヽノ                                         
                                                                   
                                                                     
            ,. -───- 、                                               
             /'´       `ヽ、                                              
             シ~ /" `ヽ ヽ `'、 ト、                                            
         //, '/  米  ヽハ  、_Vヽ  織田家になくてはならない                          
         〃 {_{`ヽ   ノ リ| l |、,i|   「スモチ五郎左」こと丹羽長秀ですにょろ。                
         レ!小l●    ● 从 | } i|                                               
           .ヽ|l⊃ r─ォ   ⊂⊃jノ}j|                                              
      r‐‐-、__|ヘ  '、_ノ   /|  ! |                                             
      { (` /:::::| l>,、 __, イァ_i  ||                                              
       "ヽ /:::::/| | ヾ:::|三/ / //ァ||                                             
          ヽ< | |  ヾ∨_:/ // ハ||

744 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:43:23 ID:kpFBJkhQ

               /7                                                      
                 //                                                      
             //                                                       
       __    //                                                        
.    /ノ ヽ\ .//                                                         
.   / (●)(●〉/    何時もなら、もう終りなんだが、                                  
  l    (__人_,//l     今日は解りづらい織田家の軍団体系の解説を                      
.  |    `⌒// ノ      オレと五郎左でしようと思う。                                  
   l       // ./                                                          
.   ヽ r-‐''7/)/     ……ま、ぶっちゃけ、物語が残り3回の状況での解説に                     
    / と'_{'´ヽ        どれだけ意味があるかは謎だがな。                            
    /  _.、__〉 ト,                                                            
    {  、__}  |.i                                                           
    ヽ _,.フ  .|.|                                                           
                                                                      
                                                                      
             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、                                                 
             / /" `ヽ ヽ  \                                               
         //, '/  米 ヽハ  、 ヽ  まぁ、10話辺りで挟もうと思ってて、                          
         〃 {_{'´    `ヽリ| l │ i|   作るのをすっかり忘れてたとか、                       
         レ!小l●    ● 从 |、i|    大人の事情が有るようだから、そこらは深く追求しちゃ駄目にょろよ。
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│                                               
          |ヘ        j.  | , |                                               
          | /⌒l,、 __, .イァト|/ |                                             
.          | /  /::|三/:://  ヽ |                                              
          | |  l ヾ∨:::/ ヒ::::彡, |

746 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:43:42 ID:kpFBJkhQ
                                                                      
       ., ──‐、                                                         
      /     \                                                       
.     .|     _ノ  ヽ   ……まぁ、>>1のボケっぷりは置いとくとして、                        
     |     ( ●) (●)       んじゃ、ちゃっちゃっと始めるか。                           
     |       (__人__) , -―ーっ                                                 
      |     ` ⌒´ノ ( ゝ彡 ̄                                                 
.      ン         } ゙| ̄'|      まず、最初に、織田家の軍団体系は大雑把にまとめると下記のようになる。 
    /⌒ヽ、     ノ  .|,  |                                                   
__/   ノ \_ィ ´ー‐ィ'   ∫                                                  
| |  /   /    r_____ ∬                                                    
| | /   /      |i    ┌‐┐                                                  
| | ( 〆⌒'──r─≒、.((|   |                                                  
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄└‐┘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

747 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:44:17 ID:kpFBJkhQ
                                                                   
                                                                    
.      ┌連枝衆                                                          
.      │                                                            
.      ├家老                                                           
.      │                                                               
.      ├部将                                                              
やる夫─┤                                                              
.      │         ┌馬廻
.      ├旗本───┼小姓
.      │         └弓・鉄砲衆
.      │         ┌奉行衆
.      └史僚───┤
.                └右筆・同胞衆

748 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:44:39 ID:kpFBJkhQ

              / ̄ ̄\
         rヽ  / ノ  \ \
         i !  |  (●)(●) |  基本的な事だが、織田家で一番偉いのはやる夫だ。
      r;r‐r/ |.  |  (__人__)  |
      〈_L (`ヽ .}  |   ` ⌒´  ノ   このやる夫をを頂点に役割に応じて様々な分類分けがなされている。
     l` ( ``/ .  |        }
     ヽ   l  .  ヽ       }
      |,.   l   /⌒   ー‐  ィ ヽ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●  まずは「連枝衆」。
   |      (__人__)
.   |        ノ   これはやる夫の親族のことだ。
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ    この連枝衆の代表格と言えば、信忠様を筆頭としたやる夫の子供たちに、
  (.  \ / ./_ノ │    信包様や有楽斎様のようなご兄弟方だな。
  \  “ /___|  |     あと、津田信澄殿のような方も、この連枝衆に入る。
.    \/ ___ /

749 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:45:10 ID:kpFBJkhQ


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)  次に「家老」。
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ   これは元々は平手様に林様と、この物語では登場を省いてるが、
.  |         }    内藤勝介様に青山与三左衛門様の、最初にやる夫付きにされた4人の事を指している。
.  ヽ        }     
   ヽ     ノ      この中で生き残ったのは林様だけだから、
   .>    <        実質は林様を指す呼称になってはいるがな。
   |     |       
    |     |         一応、「織田家」の中ではやる夫に継いだ権威を持っている。


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/  米  ヽハ  、 ヽ  「憎まれっ子世にはばかる」とは
         〃 {_{`ヽ   ノ リ| l │ i|    よく言ったもんだにょろ。
         レ!小l●    ● 从 |、i|
          ヽ|l⊃ r‐‐v ⊂⊃ |ノ│   似非公家様は、今でも元気に筆頭家老だにょろ。
        /⌒ヽ__|ヘ  ヽ ノ   j /⌒i !    ……働きも少ないのに理不尽だにょろ!
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡'

750 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:45:38 ID:kpFBJkhQ


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \  ま、世の中理不尽な事なんてたくさん有るさ。
 |    ( ●)(●) それに、林様はやる夫の代でこそ活躍は無いが、
. |     (__人__)  信秀様の時代には、それなりに貢献もしてるからな。
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }  ……で、次に「部将」だ。
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  mm
   /    ̄ ̄ ̄ つノ
   |    | ̄ ̄ ̄


       / ̄ ̄\
     /  ヽ、_  \
    (●)(● )   |  これは戦の時に小なりにでも、やる夫の指揮から離れて、
    (__人__)     |   独立した指揮系統で動く事が出来る規模の武将たちのことだ。
    (          |    指揮する兵の規模は、だいたい1000からぐらいだな。
.    {          |    
    ⊂ ヽ∩     く   ちなみに、同じく戦が主任務である馬廻なんかにも、それなりの規模の兵力を持ってる連中は居るんだが、
     | '、_ \ /  )   彼等は戦の時にはやる夫の指揮下に入り、直属軍としての兵力になる。
     |  |_\  “ ./    それが、部将との最大の違いだな。
     ヽ、 __\_/

751 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:46:14 ID:kpFBJkhQ


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/  米  ヽハ  、 ヽ
         〃 {_{`ヽ     ノリ| l │ i|   ちなみに部将の代表格は、このあたしだにょろ!
         レ!小l⌒    ⌒ 从 |、i|
          ヽ|l⊃ r‐‐v ⊂⊃ |ノ│   後は勝家や秀吉や光秀なんかも分類されるけど、
        /⌒ヽ__|ヘ  ヽ ノ    j /⌒i !    あたしに比べればカスだにょろ。
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |


       ./ ̄ ̄\
       / ヽ、_   .\
     . ( (● ) .   |  ……その言葉、後で後悔しなけりゃいいがな。
     . (人__)     |
     r‐-、    .   |   お次は「馬廻」だ。
     (三))   .   |    これは、いわばやる夫の直属の親衛隊だな。
     > ノ       /     尾張統一時代のやる夫はこの連中をメインにして
    /  / ヽ、 .   /       勝ち上がっている。前述したが、彼等はやる夫の直轄軍を
    /  / ⌒ヾ   .〈        主に構成する要員でもある。その規模は兼松正吉のような一騎駆けの士から、
    (___ゝ、  \/. )        利家や成政のような数百人規模の兵力を持つ者まで様々だ。
      . |\    ,.1
      . |  \_/...|          ちなみに、利家や成政は後年は一国を任せられる部将格に出世したけどな。

752 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:46:53 ID:kpFBJkhQ

               \  __  /
               _ (m) _ピコーン
                  |ミ|
               /  .`´  \
             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/  米 ヽハ  、 ヽ  ちなみに成政はともかく、
         〃 {_{ノ    `ヽリ| l │ i|   利家は殿の若い頃のお気に入りの小姓でもあったにょろ。
         レ!小l●    ● 从 |、i|
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│   だから、ケツの力で出世した「蛍大名」と後年は陰口も叩かれたにょろ。
        /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│    ……ま、実際はケツ力で出世させるほど、やる夫様は甘くはないから、
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |      利家もそれ相応には優秀だったってコトだにょろ。
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)  ……尻の話が出たところで、次は「小姓」だ
   |      (__人__) /;;/
.   |        ノ l;;,´    彼等はオレたち「史僚」に分類される「右筆・同胞衆」や「奉行衆」と被る仕事が多いんだが、
    |     ∩ ノ)━・'     違いを挙げるなら、オレたちはやる夫ノデスクワークの補佐が主任務で戦には殆ど出ない。
  /    / _ノ´        一方、「小姓」はやる夫の私生活の補佐が主任務で、彼等も「馬廻」と同じくやる夫の直轄軍の構成員になる。
  (.  \ / ./   │       
  \  “ /___|  |      ちなみに、小姓の代表格が堀秀政や万身重元、長谷川秀一に菅谷名頼、そして森乱丸といった面々だ。
.    \/ ___ /       で、右筆に同胞衆が、村井殿や武井殿に松井殿、そしてこのオレ、一雲斎針阿弥だ。

753 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:47:18 ID:kpFBJkhQ


               /7
                 //
             //  で、「史僚」や「小姓」の主な仕事は、ざっと箇条書きにすると、
       __    //
.    /ノ ヽ\ .//  ・客や贈品を取り次ぐ奏者
.   / (●)(●〉/   ・副状の発給
  l    (__人_,//l   ・大名や各方面への使者
.  |    `⌒// ノ   ・戦の検使
   l       // ./    ・客のもてなし
.   ヽ r-‐''7/)/    ・奉行勤め
    / と'_{'´ヽ     ・その他、やる夫の身の回りの世話等
    /  _.、__〉 ト,
    {  、__}  |.i     ……と、こんな風になる。
    ヽ _,.フ  .|.|      所謂、「近習勤め」って奴だな。


               / ̄ ̄\
              _ノ  ヽ、  \   また、「小姓」は一般的には少年の仕事に思われがちだが、
            ( ●)( ●)   |    織田家にも、20歳を超えて小姓って連中も結構居る。
            (__人__)      | ../}
      _       ヽ`⌒ ´     | / /    __ま、ここら辺は馬廻なんかと、厳密な区分が難しいトコロでもあるから、
   (^ヽ{ ヽ      {        ./ /  . / .ノ 一概に個人を分類に当てはめる事が出来ないのがややこしい点ではあるんだが。
 ( ̄ ヽ ヽ i      ヽ      / 厶- ´ /
.(二 ヽ i i |,r‐i    ノ.   ヽ /     /     「部将」が「奉行」の仕事をしたりするのもしょっちゅうだったし
  ヽ   /  ノ  /    r一'´ ー 、   ̄ ̄ ̄)  この分類はあくまで後世の歴史家による目安程度のモノだという事も覚えておいて欲しい。
   i   {   イ―イ /   .`ー―. 、__ .〈 ̄ ̄   
   ヽ. `ー '/   /           /\ \
      `ー '  ̄ ̄!           |  ヽノ

754 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:47:43 ID:kpFBJkhQ


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \   ふ~ん。
         //, '/  米  ヽハ  、 ヽ
         〃 {_{ノ    `ヽリ| l │ i|  小姓の連中も尻ばっか貸してるのが仕事ではないにょろね。
     |~~\ レ!小l●    ● 从 |、i|
     |  ノ .ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│  針阿弥もやる夫様の世間話の相手が主任務だと思ってたけど、
      ̄/⌒ヽ__|ヘ         j /⌒i !    裏じゃ、ちゃんと仕事もしていたのかにょろ。
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |   ……なんか大変そうだから、スモチあげるにょろ。
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |


         / ̄ ̄\
        /      \
          |         |  ……ふっふっふっ……
          |        │
         |         |   五郎左さんよ……他人事のような気楽さだな?
       |        |
        ヽ       /   
          ヽ      /    ……最後は「部将」のさらに突っ込んだ話をしようじゃないか……
          >     <      
       /,⌒       ⌒
      ./ /|           \
     // |      . | ヽ、二⌒)
   (⌒/   |      . |

755 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:48:02 ID:kpFBJkhQ


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ
             /:::/ ̄`ヽ::::::::::::::\
         ////  米  ∨::、::::::::::::、
         ,'/:l、{\    / |::|:::::|:::::::::l  ふふん♪
         レ|、l ●   ● ハl::::::|::::|::::|
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃::|::::|::::|   この「スモチ五郎左」に死角など無いにょろ!
        /⌒ヽ__|ヽ   ヽ._)  |:::::|::::|/⌒ヽ
      \ /:::::|::::l>,、___,. イ:::::|/   /  ドンとこい!だにょろ。
.        /:::::/|::::| 〈::l三/::::/ |::::::ト、_∠
       `ヽ{.|::| ヽ∨:/ .|::::::|::::::::::ノ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  
   |    ( ●)(●   ……さて、「部将」については前述したが、
   |      (__人__)   彼等は、出世して大身になると、所謂「城持ち」という身分になる。
.   |        ノ   
    |      ∩ ノ ⊃   これも、1郡から2ヶ国程度までと幅は大きいが、
  /     ./ _ノ     まぁ、この規模までくれば有力部将とし言っても過言ではなくなるだろう。
  (.  \ / ./_ノ │     
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

756 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:48:25 ID:kpFBJkhQ


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/  米 ヽハ  、 ヽ   ちなみにアタシが任されてるのは、殿の安土のすぐ傍の佐和山とその周辺だにょろ。
      _ 〃 {_{ノ    `ヽリ| l │_i|_    特に佐和山城は後に「三成に過ぎたもの」で例えられるぐらいの名城になるにょろ!
     く ● >小l⌒    ⌒ 从く ● >
      \/ ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ \/    これもあたしとスモチの威徳のおかげだにょろよ!
        /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |


        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (● )    |  有力部将になると、今度は「与力」が付けられるようになる。
     . (人__)      |   「与力」は、やる夫の命令で各部将の下に配属される。
     r-ヽ         |    
     (三) |        |    注目する点は、彼等はあくまで「やる夫」の家臣で、
     > ノ       /      配属先の部将の家臣ではないという事だ。だから、軍事作戦や
    /  / ヽ     /        政策面においては部将の指揮下に入るが、その他の事に関しては
   /  / へ>    <         必ずしも、配属先の指揮系統に組み込まれる訳ではないという事だ。
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|         ちなみに部将等の直属の家臣は「陪臣」といって、
       |  \_/ |          織田家の直臣よりは一ランク下に見られるのが基本だ。

757 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:49:01 ID:kpFBJkhQ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)
   |      (__人__) /;;/  で、この与力と部将の兵力を合わせて、
.   |        ノ l;;,´    大名クラスの大兵力を持って各勢力と戦った連中が、所謂「方面軍」と呼ばれる奴等だ。
    |     ∩ ノ)━・'
  /    / _ノ´       ……この「方面軍」の軍団長は、いわば織田家の家臣団の中の最高の地位と言っても過言じゃないだろ。
  (.  \ / ./   │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
         。   / /" `ヽ ヽ  \
      o   //, '/  米 ヽハ  、 ヽ  織田家での最高の地位か……
       ゚  〃 {_{-‐    ‐-リ| l │ i|   
         レ!小l三    三 从 |、i|    イイ響きだにょろ……
          ヽ|l/// 、_,、_, ///  |ノ│
        /⌒ヽ__|ヘ         j /⌒i !     やる夫様の最高の家臣であるアタシに正に相応しい地位にょろ。
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |

758 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:49:21 ID:kpFBJkhQ


      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;)  ……この方面軍軍団長に成れた奴は数多い織田家臣の中でも僅か7名だ。
    |  (●)(●)/;;/    即ち、
    |  (__人__)l;;,´|    
    | ./´ニト━・' .l    ・対武田軍への織田信忠軍団
    | .l _ニソ    }     ・中国方面軍の羽柴秀吉
     /ヽ、_ノ    /     ・畿内方面軍の明智光秀
    __/  /    ノ__     ・北陸方面軍の柴田勝家
  / /  /       `ヽ.   ・関東方面軍の滝川一益
  /´  ./       ,.  ヽ.  ・四国方面軍の神戸信孝
  ト、_,/.       |、  ヽ ・本願寺包囲軍の佐久間信盛
   |         |/  /
                   ……と、以上だな。


            ,. -───- 、
             /'´       `ヽ、
             シ~ /" `ヽ ヽ `'、 ト、
         //, '/  米 ヽハ  、_Vヽ  ……針阿弥!
         〃 {_{`ヽ   ノ リ| l |、,i|  一番大事な人物を忘れてるにょろよ!?
         レ!小l●    ● 从 | } i| 
   _l      ヽ|l⊃ r─ォ   ⊂⊃jノ}j|
   \ r‐‐-、__|ヘ  '、_ノ   /|  ! |
   < { (` /:::::| l>,、 __, イァ_i  ||
   /  "ヽ /:::::/| | ヾ:::|三/ / //ァ||
          ヽ< | |  ヾ∨_:/ // ハ||

759 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:49:45 ID:kpFBJkhQ


      / ̄ ̄\
    /   _⌒  \
    |   (●)(ー)  うんにゃ。
    |   ⌒(_,,人__)   誰も忘れてないぞ?
    |   ∩ノ |;;;| }
    |  /_ノ"' }
    /ヽ/  /    }
   (  ヽ  /_ ノ
   7.ヽ__/   \


       ビキ    -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /"米`ヽ ヽ  \
         //, '/  ノ(  ヽハ  、 ヽ ビキ
         〃 {_{_ノ⌒ヽ_リ| l │ i|
         レ!小 ● ::::::: ●从 |、i|  ……このやる夫さまの一の子分の
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃i .|ノ│   五郎左の名前が抜けてるって言ってんだにょろ!
         (⌒ヽ|ヘ   ⌒ (⌒ヽ_j | |
    .   ``y:| l>,、 __, ``y:::::|へ│
.          /::::| | ヾ:::|三/:/:::::/  丶
        `ヽ| |  ヾ∨:::/`ヽ<  ノ

760 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:50:04 ID:kpFBJkhQ

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ー)(ー)  ……抜けてるも何も……
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ  お前は方面軍の軍団長には成れなかったんだよ。
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ  お前さんの織田家での最終地位は池田恒興や蜂屋頼隆なんかと同じ、
   ヽ    ヽ く    部将以上で方面軍軍団長未満の「遊撃軍」に該当するんだからな。
   /     ヽ \



             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/  米 ヽハ  、 ヽ
         〃 {_{⌒   ⌒ リ| l │ i|  遊……撃……軍?
         レ!小l○    ○ 从 |、i|
          ヽ|l⊃ __ ⊂⊃ |ノ│
        /⌒ヽ__|ヘ         j /⌒i !
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |

761 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:50:36 ID:kpFBJkhQ

                  / ̄ ̄\
                / _ノ  .ヽ、\
                |  (●)(●) |   そうだ。
.                |  (__人__) .|
                 |   ` ⌒´  ノ     必要に応じて各方面軍に援軍として派兵されたりするのが主任務の、
.           r─一'´ ̄`<ヽ      }       文字通り遊撃軍だな。
.          `ー‐ァ   ,    )     , -'~⌒ヽ、
           ノ   {.   ,ヘ    ,l. ゝ、_ .'ヽ).   ……その面子は、やる夫が軍事面で一方面を任せるまでには値しないと値踏みした部将たちが主だろ。
.            /, 、 _   /. |    . ',  . ..  .ヽ、   現にお前は四国方面軍の副将として、蜂屋や信澄様と同格で信孝様に付けられるんだし。
           (/ / // / / ...|      ...|\..\\ \_)
             / // / /         . . \_\_)、_)
            ー' {_/ノ              ."´

762 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:51:03 ID:kpFBJkhQ


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/  米 ヽハ  、 ヽ
         〃 {_{ノ    `ヽリ| l │ i|  ……ということは……
         レ!小l○    ○ 从 |、i|
          ヽ|l⊃ 、__/| ⊂⊃ |ノ│
        /⌒ヽ__|ヘ  ゝ_/   ...j /⌒i !
      \ /:::::| l>、||.__ イァ/  /│
        ./:::::/| | ヾ|||三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ||'∨:::/ヾ:::彡' |


       / ̄ ̄\
     /   ⌒  \  やる夫は「カス」の光秀や秀吉よりも、
     |  ミィ赱、i .i_r赱  お前の方が軍事面では劣ってると判断したって事だろ。
.     | ::::::⌒ (__人__)
.     |     トエエエイ  ……ね?「カス」以下の五郎左さん♪
.     ヽ     `""´}
      ヽ     ノ
       /    く

763 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:51:28 ID:kpFBJkhQ


                   _ ,. '´ ̄ ̄ ̄ ̄ `  、
                     ̄              ヽ
              /    /"  ` ヽ    ヽ     \
             /    /      ヽ         \
             / /  , /         ヽ  ハ       ヽ
               / / ,  /     米         ノ !    ヽ   ゙
           / /  「 「 /        `ヽ、 l| i  1  |   |
            '   { __{_ノ            ` ノ |  l   !    !
          | ! l ! 、 !.r⌒゙i          r⌒゙i  i、ト    |   i|
          レ| '"」  | ゞ="        ゞ=" ノ ハ   !ヽ  !|
            、 | i ―、              ,.― ―、   | !  .!
            ` ! !.―'    ヽ__人__ノ   ゙ー ―'    | ノ   |
      /´ ̄`ヽ    | ,ヘ      、    ヽ      i   /´ ̄`i .!
      /     ヽ_ |  ヽ     ` 、__ノ        j ./    | .|
      \   /:::::::::::|   i` 、_          /--, /     ./  l
       \ ,/::::::::::::::!   レ´ ,.丶 _,    ´|  / /    /   !
        /:::::::::::::/|   |   ヾ::::::::::i 二二 /:::::「,ヘ      ∧   |
         /::::::::::::/ !   !     ヾ:::::::!--/:::::::L `、 _ /  ',  |
        ` 、 / .|   |     ヾ::::', /::::::::::/ヾ::::::::::::::::::::::ノ   !
.           ` \. |   |      `゙∨:::::::::/  ヾ::::::::_彡'     !

           やる夫が天下布武を目指すようです 番外編
                        完



CAST

一雲斎針阿見・・・・・・やらない夫

丹羽長秀・・・・・・ちゅるやさん(涼宮ハルヒ)

764 : ◆P3dFUnx0fI:2009/12/02(水) 21:52:08 ID:kpFBJkhQ

というとこで、今回の投下分は終了になります。

長々と番外編までお付き合いいただきありがとうございました。

次回も明日の同じ時間帯を予定していますので、

よろしければ、見てやってくだされば幸いですw

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